HONDA The Power of Dreams

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リーフェルものがたり第だい20話わ
リーフェルものがたりのはじまり、はじまり…

太陽たいようがしずみ、リーフェルの森もりに夜よるがやってきました。
リーフェルたちが長老ちょうろうの木きでねむっていると、フクロウさんがやってきました。
「このごろ、お家うちのまわりが夜よるになっても明あかるくて、とても困こまっているホウ。」
「夜よるなのに明あかるいなんて、どういうことだろう？」
「見みにいってみよう。」

フクロウさんのお家うちに来きてみると、どこからか光ひかりが差さし込こんで、明あかるく照てらされていました。
「この光ひかりはなんだろう？太陽たいようの光ひかりじゃないし。」
「光ひかりの元もとへ行いってみよう。」
リーフェルたちとフクロウは、光ひかりに向むかって進すすんでいきました。

「あっ、ブラックリーフェル！なにをやってるの？」
光ひかりの元もとはブラックリーフェルが使つかっているランタンの明あかかりでした。
「星空ほしぞらを見みているんだ。今いまは天あまの川かわがきれいだからな。」
「夜よるなのにこんなに明あかるくして、森もりのみんなにめいわくだよ。」
「まっ暗くらやみはきらいなんだ。」
「ふーん、きらいじゃなくて、こわいんじゃないの？」
「ちがーう！きらいなだけだ！それにこの明あかかりは環境かんきょうにいいんだぞ！」

「環境かんきょうにいい明あかかり？どういうこと？！」
「これはLED照明しょうめいといって、電気でんきを使つかう量りょうが少すくないんだ。」
「うーん、それはいいことだけど…。」
「それにLED照明しょうめいの光ひかりは、虫むじたちにはほぼ見みえないんだ。だからめいわくじゃないぞ。」
「虫むしたちには見みえない光ひかり？どういうこと？」
「虫むしは紫外線しがいせんがよく見みえるんだ。でもLED照明しょうめいの光ひかりは紫外線しがいせんを出ださないから、虫むしにはあまり見みえないんだ。」

「虫むしたちには見みえなくても、ワシは光ひかりがまぶしいホウ！」
「そうだよ、この森もりにいるのは虫むしたちだけじゃない。」
「夜よるに休やすむ動物どうぶつや植物しょくぶつは、これじゃ明あかるくて落おち着つかないよ。」
「暗くらくなってから活動かつどうする動物どうぶつたちだってめいわだ。」
「ううーうるさいなあ～！」

「光害こうがいって知しってる？森もりは太陽たいうようがしずむと暗くらくなるのが自然しぜんだ。それを照明しょうめいで無理むりに明あかるくすると、光害こうがいの問題もんだいが出でるんだ。」
「暗くらくなると眠ねむりにつく生いき物ものたちは、明あかるいままだと眠ねむれない。」
「逆ぎゃくに暗くらくなると活動かつどうをはじめるフクロウさんのような生いき物ものは、明あかるいままだと動うごけなくなる。」
「そうだホウ、暗くらくないとだめなんだホウ。」
「森もりのみんなが、いつも通どおりのくらしができなくなるんだ。」

「悪わるかったよ。でも、明あかかりを消けすとまっ暗くらになるし…。」
「ホタルさんたちに集あつまってもらったらいいホウ。」
「そうだ、ホタルさんの光ひかりで照てらしてもらえばいいよ。」
「よし、ホタルたちをよんでこよう。どこにいるのかな？」
「ホタルさんはこっちにいるホウ。」
フクロウに案内あんないされて、ブラックリーフェルは飛とび立たちました。

ホタルさんたちといっしょにブラックリーフェルがもどってきました。
「わあ！ホタルさんたちの光ひかりはキレイだなあ。」
「いっしょに星ほしを見みようとさそったら、きてくれたんだ。」
「ホタルさんの光ひかりはやさしくて、心地ここちいいホウ。」

「これで安心あんしんして夜よるを過すごせるホウ。リーフェルありがとうホウ。」
フクロウは笑顔えがおで飛とんでいきました。
「ブラックリーフェル、いっしょに星ほしを見みようか？」
「ふん、静しずかに見みたいから帰かえってくれ。」
「ふふ、ホタルさんたちが光ひかってくれるから、暗くらくなくて、こわくないもんね。」
「星空ほしを楽たのしんでね、ばいばい。」

リーフェルとリーフェル・イエローは長老ちょうろうの木きに帰かえり、みんなと星空ほしぞらをながめました。
「わあ、あれは天あまの川かわだね。キレイ。」
「やっぱり夜よるは暗くらくなくちゃ。照明しょうめいの明あかかりより、星空ほしぞらが見みたいよね。」
リーフェルたちは、いつまでも星空ほしぞらをながめていきました。
…第二十一話にじゅういちわにつづく

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