リーフェルものがたり 第1話
リーフェルものがたりの はじまり、はじまり…
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- むかしむかし
あるところに大きな大きな森がありました。
森の真ん中には、いっぽんの大きな木が立っていました。
この木は長老の木とよばれ、大むかしからこの地球を見まもってきました。
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- 長老の木にはふしぎな魔法がありました。
じぶんの木の葉にふ~っと息を吹きかけ妖精リーフェルを生みだすのです。
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- そしてリーフェルは思い思いの方向へ風にのってとんでいきました。
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- そして、ぐるりと地球を旅してふたたび長老の木へもどってくるのでした。
ほら、旅を終えたリーフェルが長老の木をめざして空からとんできました。
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- 「とっても大きな魚と東の川で泳いだよ」
「山から火が出て、南の森はなくなってしまったよ」
「長老の木みたいに大きくて鼻の長い動物にのって旅したよ」
「空からひかりが落ちてきて、西の地面に大きな穴があいた!」
「このまえ二歩足で歩いているサルを見たよ」
つぎつぎにリーフェルは見てきたことをはなしました。
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- 長老の木「ふむふむ、いつもどおり地球は元気にうごいている」長老の木は大きくうなずき、たのしそうにいいました。
そして、やくめを終えたリーフェルは、ふたたび葉っぱにもどりました。
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- こうして長老の木とリーフェルはずっと地球を見まもってきました。
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- そして現代…
きょうも、たくさんおリーフェルたちが風にのって、思い思いの方向へとんでいきました。
そして、空からたくさんのリーフェルが、ふたたび長老の木へもどってきました。
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- ところが、たくさんのリーフェルにまじって、赤や黄色のリーフェルがいるではありませんが。
「おや、おや、お前たちはいったい、どうしたんだい?」
長老の木はびっくりしてたずねました。
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- 「いつのまにかこんな色に変ってしまいました!」
「なにがなんだかわからなくて!」
「もとの葉っぱにも、もどれないんです!」
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- 長老の木は、しばらく考えこみました。
「よし、どうして色が変わったのか、しらべてみよう」
そういって、ふ~っと葉っぱに息をふきかけ、新たにリーフェルたちを生みだしました。
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- 「いっておいで、どうして色が変わってしまったのか、くわしくしらべてきておくれ」
長老の木はとびたつリーフェルたちを見おくりました。
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…第二話につづく