HONDA The Power of Dreams

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リーフェルものがたり第だい18話わ
リーフェルものがたりのはじまり、はじまり…

太平洋たいへいようの海うみの上うえを飛とぶリーフェルたち。
「あれ？あの影かげはなんだろう？」
海面かいめんにあらわれた影かげは、どんどんと増ふえて、大おおきくなっていきます。

「よし、海面かいめんの近ちかくへいって影かげの正体しょうたいを確たしかめよう。」

海面かいめんの影かげに近ちかづくと、なにかが飛とび出だしました。
「わあ、おどろいた！黒くろい影かげはマグロくんたちだったのか！」
「マグロくん、どこから来きたの？
「やあ！ボクたちは海うみを回遊かいゆうしているんだ。さっきはマーシャル諸島しょとうを通とおってきたよ。しかし、あの島しま…。」
「島しまがどうかしたの？」
「あの島しまは海うみの中なかに沈しずむかもしれないよ。地球温暖化ちきゅうおんだんかで海面かいめんが上あがっているんだって。」
「ええ！マーシャル諸島しょとうが沈すずむ？！」

さらにリーフェルたちが海うみの上うえを進すすんでいくと、突然とつぜんなにかが海うみから出でてきた！
「うわあ、大おおきなクジラさんだ！」
「はっくしょん！！」
大おおきなくしゃみをしたクジラさんの口くちから、なにかが飛とびび出だしました！
「見みてて！出でてきたのはドラム缶かんだ！」

「ああ、苦くるしかった。くしゃみをしたらすっきりしたわ。」
「クジラさん大丈夫だいじょうぶ？ドラム缶かんがのどに詰つまっていたみたいだよ。」
「さっき通とおったマーシャル諸島しょとうの海うみでなにかを飲のみ込こんでしまったの。ドラム缶かんだったのね。あの島しまの近ちかくはゴミが多おおくて困こまるわ。」
「えっ、またマーシャル諸島しょとうなの？」
「マーシャル諸島しょとうでなにかがおきているのかも。行いってみよう！」

「あれだ、あれがマーシャル諸島しょとうだ。」
「とてもキレイなしまだね！　問題もんだいなんてなにも無なさそうだよ。」
「もっと近ちかくに行いこうよ。」
「うん、おりてみよう。」

リーフェルたちは砂浜すなはまへおりました。すると、そこには…。
「きれいな砂浜すなはまなのに、こんなにたくさんのゴミがあるなんて。」
すると…
「あれれ、色いろがかわっちゃったよ。」
「あれ？　あそこにいるの、ブラックリーフェルじゃない？」
「行いってみよう。おーい！」

「おっ、リーフェルじゃないか。」
「やっぱりブラックリーフェルだ。なにをやっているの？」
「教おしえてやろう！　このドラム缶かんでイカダをつくって、海うみで昼寝ひるねをするんだ！うらやましいだろ～ふふん！」
そこへ波なみがやってきて、ブラックリーフェルの周まわりにあるドラム缶かんが、海うみへどんどん流ながれていきます。
「あー、ドラム缶かんが海うみにながされているじゃないか！」

「海うみにドラム缶かんを流ながしちゃダメだよ！ゴミになるんだよ！」
「ドラム缶かんが流ながれて見みえなくなったということは、自然しぜんにかえったんだろう？」
「自然しぜんにかえるゴミと、かえらないゴミがあるんだ。ドラム缶かんは自然しぜんにかえらないんだよ。」
「そうだよ！さっき会あったクジラさんは、ここの海うみでドラム缶かんを飲のみ込こんで、苦くるしんでいたんだよ。」

「そうなのか～ドラム缶かんは海うみに残のこり続つづけるのか。クジラさんに悪わるいことをしたなあ。」
「イカダづくりはやめて、ドラム缶かんを海辺うみべから移動いどうさせよう。」
「それはイヤだ！イカダに乗のって海うみで昼寝ひるねをするんだあ！」
「しょうがないなあ…ねえ、ドラム缶かんで楽器がっきがつくれるって知しっている？」
「ドラム缶かんでできた楽器がっきなんてあるのか？」
「そうだよ、つくってみない？」
「おもしろそうだな！よし、ドラム缶かんを移動いどうさせるぞ」

リーフェルたちはドラム缶かんから“スティールパン”という楽器がっきをつくりました。
「ドラム缶かんから、こんな不思議ふしぎな音おとが出でるなんて！」
「いい音色ねいろだね。」
「みんなで演奏えんそうしよう！」
「フフフ、これはたのしい～！」
楽器がっきをつくり、演えんそうし、おどって、音楽おんがくを楽たのしむリーフェルとブラックリーフェルでした。
…第十九話だいじゅうきゅうわへつづく

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