HONDA The Power of Dreams

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リーフェルものがたり第だい15話わ
リーフェルものがたりのはじまり、はじまり…

サハラ砂さばくにやってきたリーフェルとちびリーフェルは、ラクダさんの背中せなかに乗のせてもらい、砂さばくを進すすんでいます。
「乗のせてくれてありがとう。」
「どういたしまして。」
「ここは砂すなと空そらしかないね。」
「それに、とっても暑あついなあ。」

しばらく進すすむと、スナネコちゃんに出会であいました。
「こんにちはスナネコちゃん。最近さいきんの砂さばくの様子ようすはどう？」
「なんだか、砂さばくが広ひろがっているようニャ。」
「ええ？どうして広ひろがっているの？」
「わからないニャー。」
「砂さばくでなにか起おこっているのかな？」

ちびリーフェルは砂さばくの砂すなをさわってみました。
「とってもサラサラな砂すなだよ。でも、これでは植物しょくぶつの根ねは張はれないなあ。」
「どうしてこんなに広ひろい砂さばくになったんだろう？」
「砂さばくにずっと住すんでいるけど、わからないなあ。」
「はじめまして、ケヅメリクガメです。砂さばくのことを知しりたいの？」
「きみは知しってるの？」

「ぼくのおじいさんが砂さばくのことをよく知しっているんだ。
ここからだと少すこし遠とおいところに住すんでいるんだけど、会あってみるかい？」
「ぜひ話はなしを聞ききたいよ。」
「じゃあ、ついてきて。」
やがて、はるか先さきになにか見みえてきました。
「見みえてきた、あそこだよ。」

ケヅメリクガメくんに案内あんないされた場所ばしょは、砂さばくの中なかなのに水みずがわき、草木くさきがはえている、夢ゆめのような景色けしきが広ひろがっていました。
「わあ！水みずがある！」
リーフェルとちびリーフェルは、たまらず水みずに飛とびこみます。
「ここはオアシスっていうんだ。」
「コラ！大事だいじな水みずじゃぞ！」
「わあ！ごめんなさい！」

「紹介しょうかいするよ、ぼくのおじいちゃん。すごく長生ながいきなので『リクガメ仙人せんにん』と呼よばれているんだ。」
「さっきはおどろかせてすまんな。砂さばくの水みずはとても大切たいせつなんじゃよ。」
「ごめんなさい。」
「ここがどうして砂さばくになってしまったのか知しりたいんです。」
「ほう、そうか。サハラ砂さばくができたわけ、それはな、地球ちきゅうにおけるサハラ砂さばくの位置いちが関係かんけいしているんじゃよ。」

「地球ちきゅうには赤道せきどうと呼よばれる面めんがあるんじゃ。
そこは太陽たいようからのエネルギーをたくさん受うけるので温あたためられて、地面じめんからたくさんの水蒸気すいじょうきが上あがり、それが強つよい上昇気流じょうしょうきりゅうとなって空そらへとのぼるんじゃ。
上昇気流じょうしょうきりゅうが空そらにとどくと冷ひややされて、気流きりゅうの中なかにあった水蒸気すいじょうきは雲くもになり、たくさんの雨あめを降ふらすんじゃよ。」

「雨あめを降ふらせたことで水蒸気すいじょうきが無なくなって乾燥かんそうした上昇気流じょうしょうきりゅうは、赤道せきどうの上空じょうくうから北きたと南みなみに流ながれていくんじゃ。
その気流きりゅうは乾燥かんそうしたまま北きたと南みなみの地面まじめんで流ながれていく。
そして、その土地とちを乾燥かんそうさせてしまうんじゃ。
こうして赤道せきどうの北側きたがわと南側みなみがわには砂さばくができていったんじゃ。
サハラ砂さばくは赤道せきどうの北側きたがわにできた砂さばくなんじゃよ。」

「これは、サハラ砂さばくができたお話はなしじゃよ。
砂さばくができてしまう理由りゆうは、他ほかにもいろいろあるんじゃ。」
「スナネコちゃんがサハラ砂さばくは広ひろがっているようだっていってたけど、それは本当ほんとう？」
「本当ほんとうじゃ。サハラ砂さばくは今いまも広ひろがり続つづけているんじゃよ。今いまは地球ちきゅうの1/4が砂さばく化かの影響えいきょうを受うけているんじゃよ。」
「どうして広ひろがっているの？」

「砂さばくが広ひろがる、これにはいくつも理由りゆうがあるんじゃ。地球温暖化ちきゅうおんだんかや地質ちしつ・水質すいしつの変化へんかなどもそうじゃな。
ひとつ解決かいけつすればいいということじゃないんじゃ。」
「みんなで環境かんきょうのことを考かんがえて、自分じぶんができることから、やっていかなきゃいけないね。」
「いつかオアシスがサハラ砂さばくの中なかに、たくさんできたらいいなあ。」
「そうだね。わああ。」
砂につまずきひっくり返かえったケヅメリクガメくん、
「しょうがないのう。そりゃ。」
頭あたまで起おこしてあげました。
「でも、砂さばくの中なかでここだけ水みずがあるオアシスってふしぎだなあ。」
…第十六話だいじゅうろくわへつづく

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