チャレンジの軌跡
異次元への挑戦。
社会と紡ぐ新たな夢
世界同時不況が続く中、ホンダは
世界各地の自立的経営を推進する「世界六極体制」を構築。
各地域のニーズに合った商品づくりを目指した。
また、その戦略は2030年ビジョンの実現に向けて発展的に進化し、
「ものづくりセンター」の開設など、さらなる成長を遂げるための
大胆な事業運営体制改革につながっていった。
2010年代の日本
2011年3月11日、各地に未曾有の被害をもたらした東日本大震災が発生。日本経済は先が見えない低成長時代へと突入した。閉塞感が漂う中、政府による日本再興戦略がとられ、金融政策・財政政策・民間投資を通じた経済復興策を講じたが内需の拡大には至らなかった。一方、世界では環境対策の動きが加速。パリ協定では途上国を含む地球規模での環境保全が確認された。
画期的な発想で、日本の「のりもの」を変えていく
N-BOX(2011年)
軽自動車の規格サイズを最大限活用し、これまでにないユーティリティーを実現。ホンダのM・M(マン・マキシマム メカ・ミニマム)思想による革新のプラットフォームを完成させた。広さを生かして使いやすさを突きつめ、日常から趣味、さらには介護まで、日本で暮らすあらゆる人のライフスタイルに寄り添う新しい「のりもの」を目指した。
世界基準となるスクーターの価値を追求
PCX(2010年)
世界各地にはそれぞれの道路事情があり、乗る人の好みも異なる。しかし本質を徹底して追求すれば、きっと誰もが喜ぶスクーターがつくれるはずだ。PCXはそんな想いで開発された。ラグジュアリーなデザイン、ゆったりしたライディングポジション、安定して走れる14インチの大径タイヤなど、突きつめたのは「世界の様々な街を走る、ひとつのデザイン」だった。
暮らしに馴染み、愛着の持てる芝刈機
Miimo HRM520(2013年)
欧州を中心とするロボット芝刈機への需要拡大を背景に、安心して任せられる・簡単に使える・快適に過ごせるといった3つをコンセプトとするロボット芝刈機を開発。曜日・時間・エリアを設定すれば自動で芝刈りが行える機能性と、お客様の日々の暮らしに溶け込む「優しさと親和性」を感じるデザインで、ホンダらしい芝刈機のカタチを生み出した。
常識破りの発想を空の上でも体現する
HondaJet(2015年)
1986年にスタートした航空機の研究は、30年近くを経た2015年、米国連邦航空局から型式証明を取得し、米国でのデリバリーを開始するに至った。エンジンを主翼上面に配置する斬新なレイアウト。居住性・静寂性・航続性能・燃費性能を同時に叶える常識破りの発想は「誰かにまねされても、人のまねはしない」というホンダらしさを空の上でも体現する。
愛され続けて60周年
スーパーカブシリーズ世界生産累計1億台(2017年)
20世紀から21世紀へと続く驚異的なロングセラーモデル スーパーカブ・シリーズが、世界生産累計1億台を達成。1958年の初代モデルから59年間を経て達成したこの驚異的な記録は、単一シリーズの原動機付モビリティー生産台数の世界最高記録である。あわせて2018年に60周年を迎えたことから、華やかなゴールドカラーを施した1億台・60周年記念車も制作された。
- ・日本航空、会社更生法適用申請
- ・東北新幹線全線開業
- ・南米チリでM8.8の地震発生
- ・東日本大震災、
M9.0の地震発生 - ・タイで大雨による
洪水被害拡大 - ・新「エコカー補助金」
スタート
- ・再生可能エネルギー
固定買取制度開始 - ・東京スカイツリーⓇ完成、開業
- ・日銀、デフレ脱却に向け
「異次元の金融緩和」 - ・iPS細胞
(人工多能性幹細胞)
世界初の臨床研究へ - ・福岡市で初の
PM2.5警戒予報
- ・消費税17年ぶりに増税、
5%から8%へ - ・タカタ製エアバッグ
リコール問題を巡り
米上院議会で公聴会開催
- ・改正電気事業法成立、
電力販売全面自由化 - ・タカタ社、米運輸省
国家道路交通安全局
(NHTSA)の
エアバッグ問題制裁金
同意命令に合意 - ・地球温暖化対策の
国際的枠組み
「パリ協定」採択
- ・熊本地震発生、
M7.3の地震発生 - ・改正公職選挙法施行、
選挙権年齢を
18歳以上に引き下げ - ・日銀、初のマイナス
金利導入を決定
- ・国交省、改正保安基準公布、
シートベルトリマインダーの
対象を全席に拡大
(2020年9月より
新型車搭載義務化) - ・英政府、EU離脱を正式通知
- ・西日本豪雨被害、
広範囲に河川氾濫や
土砂崩れ発生 - ・国交省、自動運転
システム整備に
認証制度導入 - ・環太平洋パートナーシップ
協定(TPP)発効
国内二輪販売チャンネルをHonda
Dream・Honda Commuterの
2チャンネル体制化※29
MotoGP マルク・マルケス3年連続
5回目のタイトル獲得・3年連続
三冠達成
HondaJet Elite を発表
新世代CBシリーズCB1000R発売
PCX HYBRIDを発売およびPCX
ELECTRICをリース販売開始
スーパーカブ C125発表・発売
HondaJet 2017年通年で
カテゴリートップのデリバリー数を
達成
プラグインハイブリッドモデル
クラリティPHEVを発売
レッドブル・レーシングへの2019年
シーズンからのF1パワーユニット
供給に合意
大型プレミアムツアラー ゴールド
ウイングを17年ぶりにフルモデル
チェンジし販売
N-VANを発売
- ※26:ホンダは3つのハイブリッドシステムを発表。1モーター式SPORT HYBRID Intelligent Dual Clutch Drive、2モーター式SPORT HYBRID Intelligent Multi Mode Drive/Plug-in、3モーター式SPORT HYBRID SH-AWD(SPORT HYBRID Super Handling-All Wheel Drive)。
- ※27:1958年の生誕から50年以上の間、機能的な向上を図りつつも、一貫したデザインコンセプトを守り続けた結果として、デザインを見ただけでお客様にホンダの商品であると認識されるようになったことが特許庁の審査で認められ、立体商標登録に至った。
- ※28:プラチンブリ工場には、「人の作業と先進技術を最適化し、品質の高い製品を市場に提供する」というコンセプトに基づき、当時のホンダの最新、 高効率の生産技術が採用されている。その新技術の中には、四輪完成車の量産では世界初となる、完成車組立のメインラインに組み込まれる流動型のセル生産方式ライン「ARC(Assembly Revolution Cell)ライン」などが含まれている。
- ※29:ホンダの国内二輪車販売チャンネルは当時5つの販売体制で運営されていたが、これを再編し、Honda DreamとHonda Commuterの2チャンネル体制に移行。Honda Dreamは、スポーツモデルを中心にホンダ二輪車のフルラインアップを取り扱い、ライフスタイルの提案や高品位なサービスを提供。Honda Commuterは、250cc以下のコミューターモデルを中心に取り扱い、生活に密着した利便性の高い商品と信頼のサービスを提供していく。今回の販売チャンネルの刷新により、スポーツモデルとコミューターモデルそれぞれのお客様ニーズに的確に応えられる販売網の構築を目指している。