CB Stories
30年にわたりロングセラーを誇った
ネイキッド・ロードスポーツ
1992年4月、Hondaは日本の市場で競争が激しい400ccのロードスポーツカテゴリーに新製品CB400 SUPER FOUR(スーパーフォア)を発売しました。このCB400 SUPER FOURは、1989年に本格的なネイキッド・ロードスポーツとして登場したCB-1で培ったノウハウを活かしながら、全く新しい開発思想のもとで生み出されました。
開発にあたっては、テーマを「次の世代をになうHondaのネイキッド・ロードスポーツはどうあるべきか」と定め、徹底的に追求しました。
そして、導き出した基本思想は以下のとおりでした。(当時の文言のママ)
- ・走る、曲がる、止まるの3要素にとどまらないサムシングが必要な時代であること
- ・美しいスタイリングのみにとどまらず、使い勝手を考慮したユーティリティも備えていること
- ・基本に忠実なマテリアルを最新技術で磨きあげていること
これらの基本思想を具体的にバイクに落とし込むため、次の世代にふさわしい設計思想を「PROJECT BIG-1」と名付け開発に着手しました。そして具体的なコンセプトを定めました。(当時の文言のママ)
- ・心臓部には、水冷・4サイクル・DOHC・直列4気筒エンジンを搭載
- ・その体躯はあくまでもセクシー&ワイルドであること
- ・走る者の心を魅了する感動性能を有すること
「PROJECT BIG-1」は、すでに開発を進めていた1000ccのネイキッド・ロードスポーツCB1000 SUPER FOURと共有していました。明確な指針を、機種をまたいで開発チーム全員が共有し理解することで、魅力的な製品づくりに大きく寄与したのです。
デザインのコンセプトは、堂々と見えるセクシー&ワイルドなフォルムと、エネルギーを内に秘めた力強いフォルムでした。
エンジンは、CB-1に搭載した水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ直列4気筒をベースに、大幅な変更を行いました。市街地で多用する低・中回転域においてはより扱いやすく、高回転域ではパワフルな特性としました。
そして、ネイキッドモデルとしてのエンジン外観にもこだわりました。高い質感を出すために、バフ仕上げのシリンダーヘッドやクランクケースカバーを採用し、冷却フィンを施すことで造形美を演出しました。
そして、力強く心地よいエキゾーストサウンドを実現するために、4 into 1の排気システムを採用して、質感の高いオールステンレス製のエキゾーストパイプとマフラーを採用するなど、こだわりの設計としました。
こうして誕生したCB400 SUPER FOURは、流行に左右されずに長く付き合えるバイクとして若い人たちを中心に大きな支持を得たのです。
CB400 SUPER FOURの主な変遷
CB400 SUPER FOURは、日本のネイキッド・ロードスポーツを牽引するモデルとして、時代の要請に応えながら絶えず進化を繰り返しました。「HYPER VTEC」に代表される各時代の先端の技術を取り入れたことも特徴です。1992年から2022年10月の生産終了まで30年もの長きに渡り多くのロードスポーツファンに愛用されました。
CB400 SUPER FOURの特別仕様 免許教習車
CB400 SUPER FOURは、扱いやすいエンジン特性や取り回しの良い車体サイズなどでデビュー当時から免許教習車に採用されました。