CB Stories

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1977HAWKⅡ CB400T

ハイウェイからオフロード走行まで
新世代ロードスポーツ

ハイウェイからオフロード走行まで新世代ロードスポーツ

日本の二輪市場は、1975年に二輪の免許制度が変更されたことにより、ロードスポーツモデルの主流は400ccになりつつありました。Hondaは、免許制度の変更にあわせて急遽398ccのCB400 FOURを開発し投入しましたが、408ccと398ccの2タイプを維持することなどによる高いコストで営業面では厳しい状況になりました。

このような背景から新たに開発し、1977年5月に発売したのが、HAWKⅡ CB400Tです。

エンジンは、4気筒に代わり空冷・4ストローク・OHC・3バルブ直列2気筒を採用。ショートストローク化と吸排気効率に優れた3バルブを採用することで、最高出力40PSを9,500回転で発揮する高性能エンジンになりました。
車体設計においては、マスの集中化を図ることで、ハイウェイからオフロード走行まで安定した操縦性を追求しました。

ホイールには、Honda独自技術のコムスターホイールをCB750 FOUR-Ⅱに次いで採用しました。このホイールは、星形のプレス成型されたスチールプレートをアルミ合金リムにリベット結合したもので、スポークホイールの柔軟性を持ちながらメンテナンスの必要が無い新しいホイールとして脚光を浴びました。

1977年5月発売 HAWKⅡ CB400T

1977年5月発売 HAWKⅡ CB400T

HAWKⅡ CB400Tのラインオフ式典で社員とともに完成を喜ぶ当時社長の河島喜好

HAWKⅡ CB400Tのラインオフ式典で社員とともに完成を喜ぶ当時社長の河島喜好

1978年3月にはマイナーチェンジを受けタンク形状が変更されました。

1978年3月発売 HAWKⅡ CB400T

1978年3月発売 HAWKⅡ CB400T

開発陣の扱いやすさへの飽くなき追求は、革新のオートマチック機構であるホンダマチックを搭載したHAWK CB400T<ホンダマチック>の誕生につながりました。
1978年1月、750ccのエアラに続く第2弾のオートマチック車として、HAWKシリーズの一台として発売されました。

1978年1月発売 HAWK CB400T<ホンダマチック> マニュアルミッション車のクラッチレバー部は、パーキングブレーキを操作するレバーになる

1978年1月発売 HAWK CB400T<ホンダマチック>
マニュアルミッション車のクラッチレバー部は、パーキングブレーキを操作するレバーになる

1980年制作 HAWKシリーズのカタログ

カタログのコピーには、「大空をわがものとする、鷹のように。」、「ホークの走りは、その名にふさわしい。」とネーミングに込めた想いが綴られている

カタログのコピーには、「大空をわがものとする、鷹のように。」「ホークの走りは、その名にふさわしい。」とネーミングに込めた想いが綴られている

HAWKシリーズ3車種 (左から)HAWKⅡ CB400T 、HAWK CB400T<ホンダマチック>、HAWK CB250T

HAWKシリーズ3車種
(左から)HAWKⅡ CB400T 、HAWK CB400T<ホンダマチック>、HAWK CB250T

HAWKシリーズ3車種の特徴を紹介したページ
HAWKシリーズ3車種の特徴を紹介したページ

HAWKシリーズ3車種の特徴を紹介したページ

1978年8月、HAWKシリーズにHAWKⅢ CB400Nがタイプ追加されました。
流麗なヨーロピアンデザインやセミフラットハンドルにフロントダブルディスクブレーキを備えたスポーティーなスタイリングが特徴です。

HAWKⅢ CB400N

そして、1980年7月にHAWKシリーズにスーパーホークⅢが加わりました。
このスーパーホークⅢは、斬新なスタイリングはもとより、二輪車初のデュアルピストンキャリパーや、クラス初のフロント・セミエアサスペンションを装着しました。さらに、ジュラルミン鍛造のセパレートハンドルなどレーシングマシン並みの装備に加え、チューブレスタイヤの採用で安心感を高めました。

スーパーホークⅢ

直列2気筒であるHAWKシリーズの充実が図られている裏で、日本の市場では1979年にKawasakiが400ccクラスに空冷・4ストローク・DOHC・4気筒エンジンを搭載したZ400FXを投入し、翌1980年にはYamahaも4ストローク4気筒エンジンのXJ400を発売しました。こうして400ccクラスは4気筒が主流になりつつありました。

このような背景もあり、Hondaは自分たちが元来得意とする4気筒エンジンのノウハウを注ぎ込んだニューモデルCBX400Fを1981年11月に発売し、スポーツファンから高い支持を得ました。

400ccクラスのロードスポーツは、2気筒エンジンから4気筒エンジンに主流が移ったことで、HAWKシリーズは1981年5月にマイナーチェンジしたスーパーホークⅢが最後のモデルとなりました。

スーパーホークⅢ

CBとHAWKの関係とネーミングについて

HAWKⅡ CB400Tの名につく「Ⅱ」が示す通り、HAWKシリーズには前身となるモデルいくつかありました。

Hondaの製品に初めてHAWKのネーミングが採用されたのは、1961年にアメリカで発売された250ccのスーパースポーツモデルCB72 HAWK250と、305ccのCB77 HAWK305でした。

写真は、1960年 ドリームCB72 スーパースポーツ(日本仕様) アメリカ向けCB72 HAWK250と同型モデル

写真は、1960年 ドリームCB72 スーパースポーツ(日本仕様)
アメリカ向けCB72 HAWK250と同型モデル

その後1971年に世界スピード記録挑戦車としてアメリカンホンダが製作したマシンにHONDA HAWKの名が冠されました。全長6.53mの車体にCB750 FOURのエンジンを2基搭載した特別なマシンでした。アメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティで開催されたボンネビル・ナショナル・スピード・トライアルにてそれまでの世界最高速度記録427.177km/hに挑戦し、往路で464.4km/hを記録。しかし天候急変により復路が中止され、公式な記録塗り替えにはありませんでした。

その後1971年に世界スピード記録挑戦車としてアメリカンホンダが製作したマシンにHONDA HAWKの名が冠されました

その後アメリカンホンダは、1978年型モデルとして400ccのCB400T HAWKⅠを発売しました。 このモデルは低価格タイプの位置づけで、始動はセルを廃止しキックのみ。フロントブレーキはドラムタイプを、ホイールはスポーク仕様としました。

その後アメリカンホンダは、1978年型モデルとして400ccのCB400T HAWKⅠを発売しました。 このモデルは低価格タイプの位置づけで、始動はセルを廃止しキックのみ。フロントブレーキはドラムタイプを、ホイールはスポーク仕様としました。