皆さんは自分の家の周りにどんな野生動物が暮らしているのかご存知ですか?「裏山にタヌキがいるよ」「昔はキツネがいたんだけどな……」など具体的な動物を想像できる人もいるかもしれませんが、「全然知らない」という人も少なくないと思います。
それもそのはず、野生動物(哺乳類)のほとんどは夜行性。ハローウッズのある茂木町ではドングリを食べているイノシシや道を素早く横切るイタチやテンなどをたまに見かけることができますが、それはだいたい夜にクルマを運転しているとき。野生動物たちは、夕方から早朝の暗い時間帯に人知れず活動しているため、「全然知らない」という人が多いのも無理ありません。
ある程度の知識と経験があれば動物の足跡やウンチなどの痕跡(フィールドサイン)から、どんな動物がいるのか知ることができますが、初心者にはハードルが高いのが現実です。とは言え、科学技術の進歩とネット通販の普及のおかげで、誰でも簡単にどんな野生動物が暮らしているのかを調べることができます。それが今回ご紹介する「自動撮影カメラ」を使う方法です。特別な知識がなくても、コツさえつかめば動物の姿を写真や動画に収めることができるかもしれません。
自動撮影カメラは、野生動物を撮影するためのデジタルカメラです。呼び方はさまざまで、トレイルカメラやセンサーカメラとも言われます。カメラと赤外線センサーが一体化されていて、カメラの前を熱を発するものが通過すると自動でシャッターを切ります。
従来は調査などで使用される高価な機械という印象でしたが、最近は価格も下がり、ネット通販の普及と合わせてだいぶ手に入れやすくなってきました。もちろん値段によって性能は異なりますが、安いモデルだと5,000円ほどで購入できるのが魅力です。
基本的には、ほとんどのカメラが夜間も撮影可能なので、夜行性の動物の姿をばっちり捉えることができます。また多くが頑丈かつ防水仕様になっているため、野外に置きっぱなしにすることができます。気になっている場所にカメラを設置すれば、あとはカメラが勝手にそこを通る動物に反応して撮影してくれます。
中には4Kなどの高画質をウリにしているモデルもありますが、これからチャレンジするという初心者の方はそこまで気にする必要はありません。お手頃な値段のものから始めて、目的に合わせて買い替えたり買い足したりしていくとよいでしょう。
せっかくカメラを仕掛けるなら、劇的なシーンをできるだけ多く撮りたいと思うでしょう。そのためには動物がよく通る場所を知ることが必要です。設置の際は以下を参考にしてください。また、カメラを固定する高さや向きも大切です。試し撮りをしてみて、動物が通る道がちゃんと写真に入るかどうか確認し、場合によっては三脚などを使って良いアングルを探しましょう。
轍を見つけやすいのは河川敷や休耕田など草が生い茂った荒地のような場所。そこを注意深く見ると草が沈んだ道ができているはずです。そういった場所は、タヌキやキツネが通っている可能性があります。
また、神社やお寺には大きなイチョウが植えられていることが多いですが、そこになった実(銀杏)も貴重な食糧になります。そこではタヌキなどが集まる様子を見ることができるかもしれません。
ハローウッズでは、モニタリングサイト1000(http://www.biodic.go.jp/moni1000/)という調査のもと、継続してツインリンクもてぎ施設内の哺乳類調査を行なっています。この調査においても自動撮影カメラが活躍しており、今年は10種類の動物を確認できました。
カメラを通してではありますが、動物の種類や行動が分かると私たちの生活が野生動物の暮らしと無関係ではないことに気づくことができます。人間が森を切り拓いたために野生動物の暮らしが脅かされていたり、逆に人間のいる場所に進出して人間界でエサを探す野生動物が出てきたり。
そんな人間と野生動物との関係性を、センサーカメラは切り取って見せてくれるのです。
またセンサーカメラで撮影することを覚えると、周りを見る目が変わってくるかもしれません。「あの草むらにけもの道があるな」「あ、あそこは怪しいな」など、それまで気にも留めなかった場所が気になりだして、センサーカメラを仕掛けたくなります。それはハンターの気分に似ています。思った通りに野生動物の姿をカメラに収めることができたとき、この上ない喜びを感じるのです。
ハローウッズは42ha(東京ドーム約9個分)の広さがあり、いつでも、誰でも、思いっきり遊べる元気な森です。人と自然が楽しくかかわり合い、自ら体験し、発見できるプログラムをたくさん用意して、皆さんをお待ちしています。
ハローウッズのホームページへミズスマシの沢にある池をキャストと一緒に大掃除。池の中に入って泥をとったり水草を抜いたりしてカエルが暮らしやすい池をつくります!
※現在は予定通り開催に向け準備を行っておりますが、新型コロナウイルス感染症状況を注視したうえで判断し、内容を変更して実施または開催中止の可能性がございます。ご理解くださいますようお願いいたします。
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埼玉県狭山市にある四輪車組立工場 “狭山完成車工場“ には、正門前の道路に沿って一般の方向けに遊歩道が整備されています。また森の内側にある従業員向け遊歩道には生きものを育む ”落ち葉のプール” が作られ、夏祭りで一般公開されて親子連れでにぎわいます。
埼玉県狭山市新狭山1-10-1