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  • 2023.03.28

メダカ・ドジョウ・タモロコなど身近な小川で捕れる魚たち

メダカ・ドジョウ・タモロコなど身近な小川で捕れる魚たち

最近は気温が上昇して、里山では草花は咲き乱れ、虫たちが飛び交っています。季節はもうすっかり春です。こうなると、水の中も慌ただしく動き始めます。小さな小川や田んぼの水路の水もぬるみ始め、冬の間、水の深い場所でじっとしていた魚たちも活発に動き始め、水深の浅い川では魚の泳ぐ姿が見られるはず。そこで今回は、春の水の中にはどんな魚がいるのか、小川での魚と捕まえ方と一緒に、代表的な魚の種類をご紹介しましょう。

奥山 英治
ハローウッズ キャスト奥山 英治

小川での魚の捕り方を知ろう!

まずは春の小川での魚の探し方、捕まえ方からご紹介しましょう。ポイントは田んぼの水路など、流れが少なく川幅も狭い小川です。さらに言うなら、川岸や水の中に草が育ち、魚たちの隠れ家がある小川が狙い目。そんな小川にそっと近づけば、水の中を泳いでいる魚が見えると思います。でも動いている魚はすばしっこくて捕まえるのはなかなか難しいものです。それより、目で見えなくても草の陰にこっそり隠れている魚もいるので、そんな魚を網で狙います。

●網を1本使った魚の捕まえ方

水の中に入って、魚が隠れていそうな草の生えている場所を狙います。水の流れの下流に網を構え、上流から流れに沿って足で魚を網に追い込むように動かします。足で川底の土を探るように、網に向かって足を動かすといいでしょう。そうすると、草の陰に隠れていた魚が驚いて飛び出し、そのまま流されて網に入るというわけです。

●網を2本使った魚の捕まえ方

網を2本使えば、川の中にどっぷり入らなくても水際から魚を捕まえることができます。岸と水の境目あたりに立って、片方の手で下流に網を構え、もう片方の手で網を上流から川底を探るように構えた網へと追い込みます。その時、下流に構えたほうの網は川底にしっかりとつけ、動かさないのが鉄則です。

春先の小川では、集団で過ごす幼魚の姿が見られるので、いろいろな種類の幼魚が網に入ります。どんな魚が入っているのか、調べるのが楽しみです。

それぞれの魚の特徴を知って、魚捕りに出かけてみよう!

川の様子によって住んでいる魚はさまざまです。例えば泥底の川と砂底の川では住んでいる魚は違います。清流を好む魚と濁った流れを好む魚も違います。さらには同じ川でも、流れのある場所とない場所で住んでいる魚は違います。
そうしたことを頭の中に入れて、どういう場所でどういう魚が捕れるのかを意識しながら魚捕りをすると、いろんなことが分かってくるはずです。そして分かったことを書き留めて記録していけば、いずれは小川に住む魚博士になれるはず。

また、捕ることにこだわる必要もありません。川岸からじっと静かに水の中を観察すれば、様々な魚たちが川の中で生活しているのが見えるはずです。魚によって動き方などの習性も違いますから、その習性をもとに、それがどんな種類の何という魚なのか、確かめながら観察するのも楽しいものですよ。

●代表的な川魚を知ろう!
それでは最後に、私たちが捕まえた魚の写真をもとに、代表的な川魚をご紹介していきましょう。ただし、春先の小川で捕った魚の写真なので成長しきっていない稚魚の写真が多いですが、文章では成魚について説明しています。体の特徴などは成魚も稚魚もあまり変わりませんのでご安心を。
ミナミメダカ
1ミナミメダカ
ミナミメダカ

体長4cmほどの小魚で、上あごよりも下あごが長いおちょぼ口が特徴。日中、水面付近を群で泳いでいるのが観察されます。水面を泳ぐ理由は水面に落ちる虫などを食べているからで、おちょぼ口は水面の餌を食べやすいようにするためです。

マドジョウ
2マドジョウ
マドジョウ

体長は最大で15cmほど、10本の口ひげを持っているのが特徴で、このうち6本は上唇にあります。田んぼの中やその周辺の小川や池で見つかり、泥の中に潜り泥の中にいる餌を泥ごと口に入れ、濾して食べます。

ホトケドジョウ
3ホトケドジョウ
ホトケドジョウ

体長は最大6cmほど、8本の口ひげが特徴。湧水の小川や、山間部の池などの比較的綺麗な水に住みます。ドジョウの仲間は川底付近にいることが多いですが、ホトケドジョウは中層でも行動します。川の汚染とともに数が減っており、綺麗な川のバロメーター的存在になっています。

タモロコ
4タモロコ
タモロコ

体長は最大で12cm前後、一対の口ひげを持つのが特徴。湖泥や池などの澱んでいる底部分や流れが緩やかな場所に生息していますが、産卵期には田んぼの水路へ産卵のため川から上がってきます。

カワムツ
5カワムツ
カワムツ

体長10~15cm、最大20cmに達する個体もいます。体の側面に黒っぽい縦縞が1本入っているのが特徴です。流れのある大きな川から水路までいろんな場所で見つかります。繁殖期のオスは腹部が鮮やかな赤い色に変化し、顔にボツボツしたイボのようなものが出ます。

ギンブナ
6ギンブナ
ギンブナ

体長15~20cmほどの魚。丸みのある体で尻びれ付近から後方に向かって急に体がすぼまっているのが特徴。砂の川よりは泥の川を好みます。昔から食用とされ、正月料理の甘露煮が有名です。

タイリクバラタナゴ
7タイリクバラタナゴ
タイリクバラタナゴ

体長は5~10cm、平べったい体で丸みがあり、体色は銀色で虹色の光沢がきれいな魚です。繁殖期のオスは体が綺麗な紅赤色になります。観賞魚として外国から日本に入ってきた外来種です。

コイ
8コイ
コイ

体長30~100cmにもなる大型魚。外見はフナに似ていますが、頭や目が体に対して小さく、口もとに2対の口ひげがあるのが特徴です。流れのある川から池や沼、あらゆる場所に生息しています。なんでも食べる雑食性で、口を伸ばして泥や砂の中の餌を吸い込んで食べます。

ニゴイ
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ニゴイ

コイの仲間ですが、長細い体がコイと違います。体長は最大で60cmほど、コイよりやや小ぶりです。環境悪化に強く、都心部の河川などでも生息しています。夜行性なので昼間は深い淵に潜んでいますが、雨の日や水が濁っている日は昼間でも活動していることがあります。

モツゴ
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モツゴ

体長は最大で10cm前後、これもコイの仲間で、流れの緩やかな小川や池などに生息しています。タモロコに似ていますが、コイの仲間らしく口が尖っているので見分けがつきます。

カマツカ
11カマツカ
カマツカ

体長20cmほど。体は細長く、1対の口ヒゲと乳頭状突起に縁どられた口が特徴です。比較的水の綺麗な場所に住み、砂地を好んで潜っています。長く伸びる口で砂ごと口に入れ、餌だけを濾して食べます。

それぞれの魚の生態や特徴をある程度頭に入れて、「この場所ならこんな魚が住んでいそうだ」という予測を立てて魚捕りや魚観察をすると、面白さも倍増です。ぜひ近くの小川に足を運んでみてください。

  • ※小川の魚を捕りに行くときは、子どもだけでなく必ず大人の人と一緒に行くようにしましょう。安全には十分注意して、水の流れが速い場所や水深が深い場所には入らないようにしましょう。また、私有地など入ってはいけない場所もありますから、場所選びには大人の人も交えて慎重に行ないましょう。

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