寒さも和らぎ暖かい日が続き、里山ではモンシロチョウが飛びはじめました。虫たちが飛び交うようになると、里山は一気に賑やかになります。田んぼにもそろそろ水が張られ、人も生き物もそわそわし始める季節。ふと足元を見ると、色々な種類の野草が盛んに小さな花々を咲かせています。今回はそんな春に咲く草花を紹介します。
春になると、住宅街の歩道や自宅近くの公園、近所の川の河原など、あらゆる場所で野草たちが花を咲かせます。そうした花々の中には、毎年同じ場所に咲いてとても身近に感じている花、その花を見ることで1年が過ぎたことを実感する花、見慣れていたつもりが、よく見るととても可愛いことに気づいた花、誰にでもそんな花が一つか二つはあるのではないでしょうか。
春の花々の中には、タンポポや菜の花のようによく知られた花もあれば、毎年見かけるにも関わらず名前が分からない花もあります。この時期は一気に様々な花が咲きそろうので、改めてそれぞれの名前を覚えるチャンス。これからの季節、家から一歩外に出たらすぐに見つかる春の花々について、面白い特徴やあまり知られていないエピソードなどを交えて、ご紹介していきましょう。
これは、花びらを比べると違いは明らかです。まず花びらが細くて(幅1mm以下)枚数が多いのはハルジオンで、それより少し幅が広く(幅1.5mm程度)その分枚数が少ないのはヒメジョオン。これを覚えておけば、2つを見分けるのはそう難しくありません。
そのほかにも、茎の中が空洞(ストロー状)なのはハルジオンで、中身が詰まっているのはヒメジョオン、などの違いもあります。
それでは、春によく見かける代表的な野草たちをいくつかご紹介します。主に自宅の庭や近くの公園、道ばたや河原などに生える種類をピックアップしましたので、ぜひご近所で探してみてください。
冬の終わりから春にかけて、公園や道ばた、あぜ道などに青い花を咲かせる草花で、比較的湿ったところに多く生えています。漢字で書くと「大犬の陰嚢」となり、名前の由来が分かりますね。(わからない方は、この漢字の意味を調べてみましょう)
世界各地の温帯地方でみられる草花です。長い走出茎(そうしゅつけい:地上を横にはう茎のこと)が垣根を通り抜けるほど伸びることから「垣根通し」と呼ばれ、カキドオシになりました。
マメ科ソラマメ属の草花で成長すると60〜90cmまで大きくなります。本州から南の地域でよく見られ、河原や公園、畑、空地、自宅の庭などあらゆる場所に生えています。種子が熟すとカラスのように真っ黒になるところからこの名前がつきました。
日本中のどこでも見ることができるスミレ科スミレ属の草花。「スミレ」と言えばこの種を指すことが多いくらい日本を代表するスミレ。立ち上がった茎が特徴で、「茎が立ち上がり坪(庭)に咲くスミレ」が名前の由来です。
スミレ科スミレ属でタチツボスミレに似ていますが、こちらのほうが花色が濃く、ほのかによい香りがします。また山や丘の日当たりのよい草地に生えているのも特徴です。
ヨーロッパ原産で、日本では主に本州でよく見られます。紫色から緑色へのグラデーションを持つ外観が特徴的なので見分けやすい種類です。オドリコソウの同属ですが大きさが約半分なので、小さいという意味の「ヒメ(姫)」を付けて呼ばれます。
田んぼの周りや明るい草地などの肥沃な土がたまった場所に生えています。匍匐茎(ほふくけい:地上近くを這って伸びる茎)を伸ばして新しい株をつけ、群落をつくって増えていきます。
野原をピンクに染め上げる、かわいらしい春の花。昔は田植え前の田んぼに一面レンゲが生えてる光景をよく見ましたが、これはレンゲが土中の窒素を根に蓄えて土壌を肥沃にする性質があるので、肥料として植えられていたものです。
都会でも、アスファルトの隙間にちょっとした土の部分があると、何かしらの草が生えています。そうした身近に見つかる花たちの特徴を覚えて、名前を知ることから始めてみましょう。
どんな色の花で、どのくらいの高さで、どんな葉っぱなのか、草花の特徴を一つづつ憶えていくと、自分の好きな花ができて、きっと外に出るの楽しくなりますよ。
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