こんにちは!日本野生生物研究所の奥山です。6月に入り梅雨らしい季節が始まりました。夏はもうすぐそこまで来ている様子ですね。そこで今回は、森を離れて夏の海の楽しみ方をご紹介します。と言っても海水浴ではありませんよ。様々な海辺の生きものを観察するのにピッタリなタイドプールの楽しみ方をお教えします。
海の潮は月の引力に引っ張られて海水が上がったり下がったりを繰り返し、これによって潮の満ち引きが生まれます。この潮の満ち引きが大きく動くのが満月の時と新月の時で、これを大潮と呼んでいます。
春から夏にかけて、海の潮は冬と違った動きをします。冬の間の大潮は夜に大きく潮の動きがあり、春から夏にかけての大潮は昼間に大きな潮の変化があるのです。よって、潮が引いた後に海水が岩場のあっちこっちに残って水たまりになるタイドプール(潮だまり)が、夏の昼間は冬の昼間よりも多く出現します。つまり、春から夏の時期はタイドプールで海の生きもの観察をするのにピッタリの時期なのです。
また春から夏にかけての時期はいろいろな海の生きものの産卵ラッシュでもあるため、潮間帯(ちょうかんたい:海と陸の境界にあたるエリアで、大潮の最大満潮時には海面下になり最低干潮時には海面より上になる場所)では冬よりも多様な生きものを見ることができます。
そこで今回は、磯のタイドプールで様々な生きものを捕まえて、小さな水族館を作って遊んでみましょう。
まずは、磯のタイドプールに行く際の注意事項をお知らせしましょう。
磯に行ってタイドプールを見つけたら、まずはどんな生きものがいるかのぞいてみましょう。最初は何もいないように見えるかもしれませんが、それは人の気配を感じた生きものたちが、警戒して姿を見せないようにしているからです。静かにしてずっと見ていると、そのうち何かがワサワサ動き出しますから、魚やヒトデ、ウニ、貝類など、様々な生きものを見つけることができます。もしプールの中に大きな石などがあったら、それをひっくり返すと石の下に隠れていた生きものも見つかります。
タイドプールで生きものを見つけても、それを上から眺めているだけでは、その生きものの詳しい姿はよく分かりません。一緒に持ってきた網やバケツを使ってその生きものを捕まえ、飼育ケースの中に入れてじっくり観察してみましょう。
魚を捕まえるときは、網を2つ使って、片方の網を振ってもう片方の網に追い込むようにしてみたり、親や友だちと2人で協力して挟みうちにしたり、捕まえ方を自分なりに工夫するのも楽しいですよ。
今回は、生きものたちを持って帰るために捕まえたわけではありません。あくまでその場で詳しく観察するために捕まえただけですから、観察が終わったら、最後はちゃんと海に逃がしてあげましょう。
ハローウッズは42ha(東京ドーム約9個分)の広さがあり、いつでも、誰でも、思いっきり遊べる元気な森です。人と自然が楽しくかかわり合い、自ら体験し、発見できるプログラムをたくさん用意して、皆さんをお待ちしています。
ハローウッズのホームページへ生きもの博士のスタッフが普段は入る事の出来ないエリアで特別なお客様だけをご案内。昆虫たちが待つ夜の森を探険するドキドキ感と大人気昆虫のカブトムシやクワガタを見つけたときの興奮がきっと忘れられない冒険の思い出になるはずです。
昆虫採集ツアー夜の森の秘境探険のページへ