こんにちは!日本野生生物研究所の奥山です。日本の川や沼、池、田んぼなどの水辺には実に様々な種類のカエルが暮らしていますが、カエルたちの習性を利用して釣る方法があるのをご存知ですか? 今回は、そんなカエルの釣り方をご紹介します。
カエルは、繁殖期になるとオスが産卵場で鳴き始め、メスがその鳴き声に誘われて産卵場にやってきます。オスはやってきたメスの背中に乗っかって抱え込み、メスにおぶさるような恰好になります。その状態でメスが体外に卵を排出し、オスが卵に精子をかけて受精が行われます。
ここで面白いのは、とにかく早くメスと生殖したいオスは、近づいてくるモノは何でもメスだと勘違いして、その背中に乗っかろうとするのです。
この習性を利用したのが「カエル釣り」です。カエルと似た感触を持つモノをカエルの大きさに合わせ糸で結び、オスのそばで動かすと、メスと間違えておぶさってきます。しかも一度おぶさるとなかなか離れないので、ゆっくり引き上げればカエル釣り成功というわけです。
カエルの繁殖期は春から初夏にかけての季節です。まだちょっと早いのですが、今のうちにカエル釣りの方法をご紹介しますから、時期がきたらぜひ試してみてください。
まずは、こんにゃくをカエルの大きさに切って、メスの代わりを作ります。
こんにゃくにタコ糸を結び付けます。写真では石と一緒に結んでいますが、これは川にいるカエルを釣るので流されないようにするためです。田んぼなど流れの無い場所で釣る場合は必要ありません。
適当な竿を用意してタコ糸と結んだら、仕掛けは完成。カエルのいる場所へそっと下ろし、こんにゃくを動かしながらオスのそばに近づけていきます。
すると、オスはメスが来たと思って背中に乗って抱きしめます。しっかり抱きしめたのを確認したら、そっと釣り上げます。
ご覧の通り!これはナガレタゴガエルですが、アカガエルもヒキガエルも同様に釣ることができます。
ちなみにヒキガエルは、自分の手をメスのように動かすと抱きついてくるので、こんにゃくが無くても釣れます。どのくらいの力があるのか体験してみましょう。
カエルは川や田んぼ、池などの水辺にいますから、それらの場所でカエル釣りを行うことができます。ただし水辺では事故に十分気を付けて、また田んぼなど私有地では持ち主に許可をいただき、作物を荒らさないようにして、カエル釣りを楽しんでください。
ハローウッズは42ha(東京ドーム約9個分)の広さがあり、いつでも、誰でも、思いっきり遊べる元気な森です。人と自然が楽しくかかわり合い、自ら体験し、発見できるプログラムをたくさん用意して、皆さんをお待ちしています。
ハローウッズのホームページへ新緑と春の日差しがまぶしいハッチョウトンボの棚田で、わいわい生きもの探し!カエルやドジョウ、サワガニやザリガニなどが住んでいるよ。詳しいキャストと一緒に過ごす2時間で、何匹の生きものと出会えるかな?
※実施:2019年4月27日、28日、29日、30日(申し込みは1週間前まで)
生きもの探検隊のページへ