Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

「はずれ値人材Meet Up! Vol.4」開催決定!自動運転車に乗ってみよう!

一般的なモノサシでは測りきれない人材を集める、未来の車や社会を構想する「はずれ値人材MeetUp」。第4回イベントが2023年12月9日(土)に茨城県常総市で開催されることが決定しました。今回は、イベント参加者にも自動運転車に試乗いただき、最先端の移動を体験いただくことが可能です。本記事では、これまでのイベントを振り返るとともに、4回目のイベントに先立って行われた、はずれ値人材向けの自動運転車の試乗会をレポート。イベントの見どころに迫ります。

青木 俊介さんShunsuke Aoki

ロボットベンチャー、ユカイ工学 株式会社CEO

2015年よりグッドデザイン賞審査委員、2021年より武蔵野美術大学の教授も務める。「ロボティクスで、世界をユカイに」というビジョンの下、家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO」、共感するファミリーロボット「BOCCO emo」、しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo」、エデュケーションシリーズkurikit「ユカイな生きものロボットキット」、赤ちゃんやペットに見られる“甘噛み”を再現したロボット「甘噛みハムハム」などを発表。

三重野 真代さんMayo Mieno

東京大学公共政策大学院交通・観光政策研究ユニット特任准教授

2003 年国土交通省に入省し、公共交通、観光、地域政策担当を経て、2014 年京都市産業観光局観光 MICE 推進室 MICE 戦略推進担当部長、2017 年国土交通省総合政策局環境政策課課長補佐、2019 年復興庁企画官を歴任。2021 年より現職。著作として『グリーンスローモビリティ 小さな低速電動車が公共交通と地域を変える』がある。

岡田 美智男さんMichio Okada

豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 教授

専門分野は、コミュニケーションの認知科学、社会的ロボティクス、ヒューマン-ロボットインタラクションなど。自らはゴミを拾えないものの、子どもたちの手助けを上手に引き出しながら、ゴミを拾い集めてしまう「ゴミ箱ロボット」、モジモジしながらティッシュをくばろうとする「アイ・ボーンズ」、昔ばなしを語り聞かせるも、ときどき大切な言葉をもの忘れしてしまう「トーキング・ボーンズ」など、関係論的な行為方略を備える「弱いロボット」を研究。

安井 裕司Yuji Yasui

本田技術研究所 先進技術研究所 知能化領域

株式会社本田技術研究所 先進技術研究所 知能化領域所属。エグゼクティブチーフエンジニア。1994年、「子供たちに青い空を」のスローガンに憧れ、本田技研工業株式会社へ入社。株式会社本田技術研究所にて、適応制御/ロバスト制御を用いた低公害エンジンの研究に携わり、世界初となるULEV(Ultra Low Emission Vehicle, 1997年)、SULEV(Super Ultra Low Emission Vehicle, 1999年)を実現、青い空を守ることに貢献。その後、ニューラルネットワークやモデルベース制御を用いて、HEV(ハイブリッド電気自動車)、クリーンディーゼル車、F-1用トラクションコントロール等の研究開発に従事した後、2016年より「世界の人々の自由・安心・安全な移動」の実現へ向け、自動運転/運転支援システムのためのAI(人工知能)と制御技術の研究に日々チャレンジし続けている。 

最先端の自動運転車に乗って考える、人と分かり合い共存する車

第4回を迎える「はずれ値人材Meet Up!」のテーマは、「未来のまちで、人と分かり合い共存する車とは?」です。

イベントは、オフラインとオンラインの同時開催ですが、現地参加者にはHondaのテストコースで、Hondaの最先端技術を実装した自動運転車に試乗いただくことができます。ぜひAIと人とのコミュニケーションを体感してください。もちろん、オンライン(Web)で参加される方にも、中継を通じて自動運転車の乗り心地を画面越しに体感いただけます。

そして、イベントの目玉となるトークセッションには、3名のはずれ値人材を迎えます。ロボットベンチャーの創業者・CEOや、交通・観光政策あるいは情報・知能工学の研究者。Hondaからは本田技術研究所 先進技術研究所 知能化領域所属のエグゼクティブチーフエンジニアが第1回から続けて登壇予定です。

それぞれの専門領域の視点から、AIが考える「運転」と、人間が体験する「運転」は何が違うのか?AIはどれだけ人と分かり合うことができるのか?を徹底的にディスカッション。一般の参加者にもオフライン・オンラインを問わず、インタラクティブに議論に参加いただけます。自動運転車に試乗した体験も踏まえて、未来における「社会」「まち」「人」「車」の共存について“ワイガヤ”で語り尽くしましょう。

▶︎「はずれ値人材Meet Up! Vol.4」について詳細はこちら

過去3回を振り返る──理想の「社会」を出発点に深まり続ける議論

イノベーションとは、常識や既成概念の枠組みをはずれた部分にあるもの。だとすれば、イノベーションを起こす人もまた、“普通の指標”では測れないポテンシャルを持っているのではないか。そんな着想が「はずれ値人材Meet Up!」の原点でした。

「はずれ値(Outlier)」とは統計学の世界にある概念です。他と比べて極端に小さな値、あるいは極端に大きな値を指す言葉ですが、「他より著しく異なるため一般的結論を導けない人」という意味もあると言われています。そんな人たちこそ、0点を取ってもへこたれず、ときにミラクルな120点を叩き出すイノベーション人材ではないか──そう考えるHondaは、彼ら、彼女らのことを敬意と親しみを込めて「はずれ値人材」と呼んでいます。

「はずれ値人材Meet Up!」は、これまでに3回開催されました。

第1回のテーマの軸は「社会」です。AIの技術研究や、AIを用いた事業開発に挑むはずれ値人材と共に、社会がAIによってどのようにアップデートされていくのかを議論しました。

第2回では「社会」の具体的なイメージとして「街」にフォーカス。実在する茨城県常総市をモデルに、AIを活用した街づくりのあり方について、一般の参加者も交えディスカッションしました。

「AIまちづくり」の取り組みが具体化していく中で迎えた第3回のMeet Upでは、街を作る「人」に着目。人に寄り添うロボットを研究している方や起業家の方をゲストに迎えたことで、フォーカスポイントは「人とロボットの関係」へと移り、第4回のテーマ「未来のまちで、人と分かり合い共存する車とは?」へと発展したのです。

実験的な趣のある「はずれ値人材Meet Up!」ですが、そこで得た議論が机上の空論で留まることはありません。はずれ値人材の視点、そしてはずれ値人材と共に議論する一般参加者の意見が、実在する街の未来に影響を与え始めているのです。

第4回イベントも、引き続き「AIで社会をアップデートすること」に興味・関心がある方にお楽しみいただける内容になっています。

第4回イベントではHondaの最先端技術を実装した自動運転車に試乗できる

第4回のゲストとなる3名のはずれ値人材には、イベントに先立ちHondaの最先端技術を実装した自動運転車に試乗してもらいました。

用意された車両は、全部で4種類。自動走行AIを搭載した搭乗型マイクロモビリティマイクロモビリティ「CiKoMa」(サイコマ)の2人乗り用と4人乗り用。CiKoMaは必要なときに呼び出して、任意の場所で乗り捨てられる気軽な移動手段に位置付けられています。そしてHondaが開発を続けている協調人工知能CI「Honda CI(Cooperative Intelligence)」を搭載した2種類の自動運転四輪車です。

安井

「まずHonda CIによる自動運転四輪車に乗ってみた感想はいかがでしたか」

岡田

「初めて自動運転車に乗ることができ、嬉しかったです。最初は、自分の生命を預けることに不安も覚えていましたが、思ったほどドキドキせず、安心感を得られました。もう未来は近いなと思いましたね」

三重野

「今回試乗した自動運転車はすごく快適かつスムーズで、乗っていてすごく楽しかったです。Hondaの長年の積み重ねがあった上で、試乗させてもらっているんだと実感しました」

安井

「今後は、自治体に許可を得た上で公道実験を進める予定です。本来許諾は不要ですが、Honda CIは、周囲の状況を判断しつつ、車両をどう動かそうとしているかという意志も表出させながら、グイグイと交差点に入っていきます。その挙動が時として同じ道路を走る人に不安を与えかねませんからね」

岡田

「搭乗者視点で考えると、交差点に入ろうとする車両が安全を確保するためにいつまでも、スペースが空くのを待っているといじらしくなって、かえって自分を預けて良いのか不安になるんです。その点Honda CIはグイグイと入っていく『自信のある運転』をするので、ある程度信頼できます。『自分が運転する時と同じだな』という感じがしました」

青木

「いずれはドライバーシステムの性格を選べるようになるのかもしれませんね」

信頼できる自動運転を実現するためにはどうすれば良いのか。その手がかりは完全自動運転ではなく、ドライバーとアシストするシステムという、中間地点にあるようです。

青木

「レバーで操作する搭乗型のマイクロモビリティCiKoMaの二人乗り用はすごく楽しかったですね。自動運転と人の運転がうまくミックスされている感じがしました」

安井

「まさに馬に乗っている感覚でしょう。馬には人の意思が伝達されます。意思伝達を、いずれは言葉でできるようにしたいと考えているところです」

岡田

「ただ乗っているだけなのと、自分が一部を操作できるというのは、まったく意味が違うと感じました。CiKoMaは、自分の体の延長としてちゃんと動いてくれるという感覚なので、安心感がありましたね」

三重野

「今まで乗ってきた自動運転車の中ではもっともスムーズで、怖くない感じがしました。障害物があるときにはゆっくりになったり、止まったり、あるいは速くなったりするのですが、心の動きとスピードが連動しているので、落ち着いて乗車できたのだと思います」

安井

「通常自動運転で車を走らせようとすると、基本的には人があまり入らないように誘導するのですが、CiKoMaに関しては、逆に積極的に入ってきてくださいと呼びかけています。すごくチャレンジングな試験をしているんです」

街中を自動運転車が走る暮らし。そのイメージをつかむきっかけとしてうってつけなのが、4人乗り用のCiKoMaです。時速20km未満で公道を走ることができる電動車「グリーンスローモビリティ*」として開発が続けられています。

* 時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービス。車両も含めた総称のこと

岡田

「現在の自動運転技術は、よく高速道路で使われていますが、あのスピード感は怖いですね。しかし、今回低速で走ってみたことで、『このスピードなら、いざというとき自分で回避ができる』という安心感があるので、実用化も近く感じました」

安井

「特にグリーンスモールモビリティは、市街地に特化させた低速運転を前提としています。身近な2~3km程度の距離の移動に困っている人は大勢いますから、今後はそうしたところで自動運転が広まっていくかもしれませんね」

三重野

「時速20km程度でしか走らないとなると、車両の強度を柔らかくすることができると思います。現在は、車両法上、それなりの強度が求められますが、緩和される可能性もありそうですね」

岡田

「柔らかくて低速だから、触れても、ぶつかっても大丈夫。それが普通になるということですね。人がいる中を、車と人が同じような距離感で一緒に生活するのもおもしろいと思います」

安井

「最近ではファミレスでもロボットが活躍しています。通路も狭いので、人とぶつかってしまうこともありますが、最近では周囲の人が上手に避けるようになりましたよね。すでに共存してしまったわけです。グリーンスローモビリティも、そのようになっていくかもしれません」

実際に体験するからこそ想像できる未来があります。「人と分かり合い共存する車」が当たり前に存在する未来の街。その街を、あなたはどうやって移動しますか?

ぜひ、イベント内ではずれ値人材と意見を交わしてみてください。

▶︎「はずれ値人材Meet Up! Vol.4」の詳細はこちら
※ 応募受付は終了しています
※ 記載内容は2023年11月時点のものです

Recruit

採用情報

Hondaは
共に挑戦する仲間を
募集しています