スタンダードレイアウトへ
2代目NSR500大変貌の背景
「標準的な車体構成で、とにかく結果を」
燃料タンクをエンジンの下に配置する車体レイアウトを採った初代NSR500(開発記号「NV0A」)は、1984年のFIMロードレース世界選手権における最速の一台ではあったが、様々な点で未熟だった。しかし、当時のHRCに、挑戦的な上下逆転レイアウトを熟成させていく余裕はなかった。そこで、NSR500の2代目モデル「NV0B」は正攻法で形作られた。そして、フレディ・スペンサーによって圧倒的な強さを見せ、栄冠を勝ち取ったのである――
text=KIYOKAZU IMAI
「標準的な車体構成で、とにかく結果を」
4カ月で作り上げられたチャンピオンマシン
250ccクラスも制してダブルタイトル獲得の偉業
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世界選手権ロードレース最高峰クラスのライダーズタイトルを1983年に初めて獲得したホンダは、翌1984年にマシンを刷新した。それは新開発の2ストローク・V型4気筒エンジンを搭載し、燃料タンクをエンジンの下に配置するという独創的な車体レイアウトを採った。それが初代NSR500(開発記号[NV0A])である――
text=KIYOKAZU IMAI
特徴的なV型3気筒エンジンを搭載したNS500は、苦難の連続であった長円形ピストン車のNR500で得た知見と、モトクロッサー由来の2ストローク技術を結集して短期間で作り上げられ、ホンダに初のロードレース最高峰クラス個人タイトルをもたらした
text=KIYOKAZU IMAI
「いま振り返る往年のレーシングマシン」を編集テーマに、
2009年に創刊。毎号時代を彩ったマシンを取り上げ、
それに搭載された技術、
それでレースを戦った人たちに焦点を当てている。
なお、このコンテンツ『RACERS -Honda二輪レーシングマシン列伝-』は、『RACERS』各号を元に改編。
創刊後これまでの取材で得た情報も加味し制作している。