CBR Stories
世界中のライダーのために作られた
単気筒のCBR
直列4気筒エンジンというイメージが強いCBRブランドに突如登場した、単気筒エンジン搭載のフルカウルスポーツCBR250R。当時としては異色とも呼べるこのモデルは、新しいCBRの世界を拡げる存在となりました。
HondaはCBR250Rの開発キーワードを“Sport Quarter for One World, CBR250R”と定め、エントリーユーザーからベテランまで幅広い人たちが楽しめるモデルを目指しました。
グローバルモデルとして世界各国の市場に適合するサイズや、嗜好に合うスタイリングをもちながらも、各地のユーザーにとって求めやすい価格で提供するために、エンジン、車体、スタイリング、装備などについて検討を重ねました。
検討を経て開発された新エンジンは、水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ単気筒。低中回転域で扱いやすく、CBRの車名にふさわしい高回転域で伸びやかな特性としました。
車体は、軽量かつ剛性に優れたトラス構造のフレームを開発。
スタイリングは、CBR1000RRにも採用しているマス集中デザインとして、フルカウルを装備した躍動感のあるものとしました。
CBR250Rは、北米、欧州、オーストラリア、そしてタイ、日本などアジア諸国で販売されました。
生産拠点は、品質と低価格を両立できるタイホンダマニュファクチャリングに決定。当時のタイホンダでは125c以下のコミューターの生産が主流でした。そのため二輪製品としては最大排気量かつ初めてのスポーツモデルの生産にチャレンジすることになりました。
2010年10月、生産国であるタイにおいてCBR250Rの華々しい発表イベントが開催されました。
CBR250Rの変遷 日本仕様
2014年、外観を一新してより精悍なスタイリングとなりました。そしてスペシャルカラーの
タイプを設定しました。
CBR250Rは、単気筒エンジンならではの軽快な走りとコントローラブルなハンドリング性能を楽しむことができ、また求めやすい価格も相まってエントリーユーザーの拡大に寄与しました。
2017年、カラーバリエーションを変更しました。単気筒ロードスポーツのCBR250Rは、これが最終モデルとなりました。250ccのCBRブランドは、同年発売の2気筒エンジンを搭載したCBR250RRに引き継がれることになったのです。