CBR Stories

1986CBR250 FOUR

レーシングテクノロジーを反映した
超高回転型4気筒ロードスポーツ

レーシングテクノロジーを反映した超高回転型4気筒ロードスポーツ

1986年4月、250ccクラスで初めてカムギアトレーンを採用した4気筒ロードスポーツCBR250 FOURを発売しました。このCBRに搭載された水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ250cc 4気筒エンジンには、カムシャフトを駆動する機構にレーシングマシン直系のカムギアトレーンを採用しました。高回転域での正確なバルブ作動を確実なものにすることで、最高出力45PSを14,500回転という超高回転で発揮しました。レッドゾーンは17,000回転からという、まさにレーシングテクノロジーの塊のようなエンジンでした。

市街地で多用する中・低回転域でも扱いやすい特性にするために、4into1の排気システムなどを採用し実現しています。

フレームは、レーシングマシンで定評のアルミ製ツインチューブフレームを採用し、CBRの名にふさわしい剛性に優れた車体としました。

Hondaのカムギアトレーン技術のルーツは、1959年の浅間火山レースでデビューウインを飾ったRC160まで遡ります。RC160のエンジンは、CBR250 FOURと同じ排気量の4ストローク・DOHC・4バルブ4気筒 カムギアトレーンでした。

RC160で培ったノウハウを反映し、1961年の世界選手権ロードレース(WGP)250ccクラスに投入したRC162は、圧倒的な強さでメーカー&ライダーチャンピオン(マイク・ヘイルウッド Mike Hailwood選手)を獲得。HondaがWGPに初出場してから3年目での快挙でした。

1959年 RC160 全日本オートバイ耐久レース(浅間火山レース)で優勝 空冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・カムギアトレーン・4気筒 250cc ライダーは島崎貞夫(Shimazaki Sadao)選手

1959年 RC160
全日本オートバイ耐久レース(浅間火山レース)で優勝 空冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・カムギアトレーン・4気筒 250cc ライダーは島崎貞夫(Shimazaki Sadao)選手

1961年 RC162 (カウルを外した状態) 空冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・カムギアトレーン・4気筒 250cc<br />Honda初の250cc メーカー&ライダーチャンピオン獲得マシン

1961年 RC162 (カウルを外した状態)
空冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・カムギアトレーン・4気筒 250cc
Honda初の250cc メーカー&ライダーチャンピオン獲得マシン

このように、CBR250 FOURのエンジンは、レーシングマシン直系の技術が反映されていることが分かります。

CBR250 FOURは、1987年にモデルチェンジしCBR250Rに、1990年にはCBR250RRへと進化していきます。超高回転まで吹けあがる官能的とも表現された高性能エンジンに多くのファンが魅了されました。

精密機械と言われたカムギアトレーン採用の4気筒エンジン
エンジンの透視イラスト

精密機械と言われたカムギアトレーン採用の4気筒エンジン

エンジンの透視イラスト

CBR250シリーズの変遷

1987年 CBR250R フルカウリングや新たにリアディスクブレーキを装備。車名をCBR250Rに変更した
1988年 CBR250R スタイリングを一新し、さらなる高回転化を実現
1990年 CBR250RR フルモデルチェンジで車名をCBR250RRに変更
1994年 CBR250RR シリーズの最終モデル カウルにはCBR900RRと同じFireBladeのステッカーを貼付

1987年 CBR250R
フルカウリングや新たにリアディスクブレーキを装備。車名をCBR250Rに変更した

1988年 CBR250R
スタイリングを一新し、さらなる高回転化を実現

1990年 CBR250RR
フルモデルチェンジで車名をCBR250RRに変更

1994年 CBR250RR
シリーズの最終モデル カウルにはCBR900RRと同じFireBladeのステッカーを貼付