CBR Stories
操ることを最大限に満喫できる
最軽量のスーパースポーツ
1992年に発売をスタートしたCBR900RR Firebladeは、欧州のライダーたちに衝撃を与えました。
新開発のエンジンは、水冷・4ストローク・DOHC・４バルブ直列4気筒893cc。最高出力は124PSを10,500回転で発揮する強力なものでした。
そして、乾燥重量は185kgという超軽量な車体を実現しました。この重量は、600ccのCBR600Fと同等です。開発陣が目指したのは、操ることを最大限に満喫できる最軽量のスーパースポーツでした。
この当時としては飛びぬけたスペックをもったCBR900RRが開発された背景には、Hondaの750ccクラスで高い評価を得ていたV型4気筒モデルに対抗して開発された、直列4気筒750ccモデルの存在がありました。
鈴鹿8耐などのレースに於いて優勝をつかみ取るマシンとして開発が進められていたのですが、計画半ばでプランが変更され750ccに限定しない開発方針をとることになったのです。
1990年 CBR750RR 先行開発車
この計画変更をうけて、開発者たちは先行開発車CBR750RRのコンパクトな車体を活かし、排気量アップなど多岐にわたる仕様の見直しを図りました。結果、超軽量でコンパクトなスーパースポーツモデルとしてCBR900RR Firebladeが完成したのです。
1992年 CBR900RR Fireblade(輸出専用車)
軽量と剛性を両立したアルミ製ツインチューブフレーム
1992年のカタログ
893ccの直列4気筒エンジンを600cc並みの超軽量な車体に搭載することで、1000ccを凌駕する強烈な加速フィーリングが体感できました。
こうして多くのライダーにサーキットでのスポーツ走行からワインディングロードや市街地走行に至るまで、コントロールする楽しみを提供しました。
そして、新たなスーパースポーツの世界を切り拓いたのです。
CBR900RR Fireblade 進化の歴史
Fireblade Stories
歴代のエンジニア・デザイナーたちが振り返る、連綿と受け継がれるFirebladeに込めた不変の想い