ハローウッズの森にはいろいろな種類の動物が生活しています。ニホンウサギ・ホンドタヌキ・ホンドキツネ・ニホンアナグマ・ハクビシン・ホンドテン・ニホンイタチ・ムササビ・アズマモグラ・アカネズミ・ヒメネズミ・カヤネズミ・ヒミズ・ニホンジネズミなど、哺乳類だけでも十数種類が確認できています。これほどたくさんの動物たちがいるにもかかわらず、私たち人間がその姿を見ることはほとんどありません。動物たちは人間と出会うことを避けて生活していますし、夜に行動する動物たちも多いからです。
●ハローウッズの森に住む動物たち(一部)
ハローウッズには「哺乳類研究室」があり、ハローウッズの森に住む哺乳類動物たちを観察・調査した研究の成果を展示しています。その中にはイノシシの骨格標本があり、これを見ると、イノシシの生態や行動の特徴などが分かります。次の章では、イノシシの骨とそこに現れるイノシシの生態、特徴についてご紹介しましょう。
このように、イノシシの牙は下から上に向かって生えている印象がありますが、骨格をよく見てみると、上あごから下に向かっても生えている牙もあるのが分かります。下あごの牙のほうが長いので、上あごの牙が目立たないのです。
下あごの牙は土を掘り起こしたり、敵を切り裂いて深い傷を負わせる武器になったりしますが、外からは目立たない上あごの牙も、重要な役割を果たしています。イノシシが口を開けたり閉めたりする際、上下の牙の面がこすり合い、上の牙が下の牙を削ってナイフのように鋭く研いでいるのです。
こうしたことは、生きているイノシシを観察するだけではよく分かりませんが、イノシシの頭の骨格をじっくり見てみると、その仕組みがよく理解できます。
●その他の歯
牙以外の歯も特徴的です。下の前歯はシャベルのように前に突き出ていて、牙と一緒に土を掘り起こすのに便利な形をしています。また奥歯の表面はデコボコで、土を掘り起こして口に入れた植物や小動物などのエサをすり潰して飲み込むのに適した形をしています。
●足の骨格
次に、足の作りを見てみましょう。人間とイノシシでは地面に着く足の本数が違います。4本の足で生活するイノシシたちは、重い体重を4本の足で支えて分散するので、早く走ることができます。また、人間は足の裏をべったり付けて生活していますが、イノシシは、かかとを浮かせてつま先で立って生活しています。これは、イノシシの骨格を見るとよく分かります。ちなみにイノシシ以外も、4本の足で立つ動物のほとんどは、この骨格を持っています。
ちょっと真似してみてください。つま先立ちだと安定も悪いし、時間が経つと疲れてフラフラしてしまいます。2本足の人間の骨の作りでは、4本足の動物の真似はできないということです。しかしイノシシは、つま先で立っているこの形によって、素早く逃げることと、獲物を追いかけることができるのです。逆に人間は、前足無しの後足2本だけで安定して立てるように、かかとまでべったり地面に着けるようになったと思われます。
ハローウッズは42ha(東京ドーム約9個分)の広さがあり、いつでも、誰でも、思いっきり遊べる元気な森です。人と自然が楽しくかかわり合い、自ら体験し、発見できるプログラムをたくさん用意して、皆さんをお待ちしています。
ハローウッズのホームページへハローウッズではカブトムシの幼虫たちが過ごす環境として「落ち葉プール」を作っています。今回は落ち葉プールの手入れをしたり、そこで暮らす幼虫を見つけて観察をしたり、持ち帰って立派な成虫に育てられるよう飼い方の解説も行います。
落ち葉プールでカブトムシの幼虫探しと棲み処つくりのページへ栃木県高根沢町にある本田技研工業(株)の「ものづくりセンターTE 開発インフラセクション」には、従業員の健康増進のために整備した森の中のウォーキングコースがあり、初夏にプラム、盛夏にソルダム、秋には山栗など、季節ごとにさまざまな木の実が生り、従業員を楽しませます。
栃木県芳賀郡芳賀町大字下高根沢2900