丸太に切れ込みを入れただけの「丸太ストーブ」。
丸太ロウソクとも言われ、焚き火もきれいです。
丸太ストーブは、写真のように丸太にチェンソーなどで切り込みを入れただけのシンプルな構造です。しかしこれが大変な優れもので、焚き火として暖をとるのに使えるのはもちろん、丸太の断面部分に鍋などを乗せて簡単な調理もできます。薪や炭を使う普通の焚火だと五徳などの器具が必要になりますが、丸太ストーブにはそうした器具は必要ありません。
普通の焚き火では、五徳(金属や陶器で作った足のついた輪)などを使います。
丸太ストーブなら、上面にそのまま鍋やヤカンを乗せることもできます。
丸太ストーブに使う材木には、薪と同じように火付きが良く火力が強いマツやスギ、ヒノキなどの針葉樹、火付きは悪いけどいったん着火すると長持ちするクヌギやコナラ、ヤマザクラなどの広葉樹があります。キャンプの仕方や調理の仕方など、用途に合わせて使い分けると良いでしょう。
またクッキングに使う場合は、上に乗せる鍋などの調理道具のサイズによって丸太の太さを選ぶ必要があります。最近ではソロキャンプも流行っていますが、その場合は一人で使うコンパクトな調理道具と丸太を選び、家族や仲間と一緒なら、ダッチオーブン料理も可能な大きなものを用意すると楽しめます。
左から針葉樹のアカマツ、ヒノキ(皮むき)、広葉樹のヤマザクラ、コナラ。
調理道具に合わせて丸太のサイズを選びます。
丸太ストーブはキャンプ用品店やホームセンターなどで購入することができ、スウェーデントーチなどの名前がついている場合もあります。着火剤や着火支援木片がセットになっていることが多いので、購入するとそのままキャンプに持っていくことができて便利です。
しかし、機会があれば自分で丸太ストーブを作ってみるのもおススメです。丸太とチェンソーを用意するのはなかなか難しいとは思いますが、自分で作った丸太ストーブの火にあたり、その火で調理した料理を食べるのは格別な気分です。ここで「丸太ストーブ」のつくり方をご紹介します。
丸太ストーブづくりでやることは、丸太にチェンソーで切れ込みを入れていくだけです。ただし、この切れ込みの入れ方が重要で、切れ込みの本数によって燃えやすさの違いが出ます。四つ切り、六つ切り、八つ切りと、数を増やすと空気が入り込みやすく燃えやすくなりますが、その分早く燃えて火の持ちが悪くなります。
火の付きが良い針葉樹であれば、四つ切りでも割と簡単に着火します。強火で短時間、より着火性を求めるのであれば六、八つ切りにしてみても良いでしょう。
チェンソーの使用にあたっては、防護服に保護メガネなど、安全対策をしっかり行ってください。丸太を縦において、チェンソーで加工する際には地面を少し掘って埋めたり、底板を敷いてビスで固定したりすると、安定して作業ができ、加工もしやすくなります。
丸太の上からチェンソーで底面か10㎝程度残して切れ込みを入れていきます。
丸太を縦に切り込んでいきますから、パワーのあるチェンソーがおすすめです。
四つ切り。
六つ切り。
八つ切り。
お好みの数の切れ込みを入れたら完成です。
丸太ストーブを使う際は、ぐらつかないように平らな地面に設置します。着火には市販の固形燃料が便利ですが、せっかくなら自然素材でつけたいものです。使うときには予め、着火剤となる細かい枝や、杉などの葉、木の皮などを用意しましょう。丸太ストーブにそれらを挿しながら中央で焚き火をするイメージで組みます。
着火して、しばらく中央で燃やし続けると丸太ストーブの上部から火が回り燃え始めます。
チェンソーの切り込みからは空気が入りだんだんと炎に勢いが出てきます。
火をつける前に、十分な量の燃えやすい細かい木の枝や葉を集めておきます。
切れ込みの溝に沿って、中央を中心に細かい枝などを組んで着火します。
しばらく中央で細かい枝葉を追加しながら焚き火すると、中央の熾火から丸太ストーブに火が回ります。
火付きが思うようにいかないという場合には、中央にチェンソーでくぼみをつける加工をするとより着火しやすくなります。
ここまでくると、安定して燃え続けます。
見た目もかわいく、まるで大きなロウソクのように燃え、薪や炭と同じで環境にも優しい丸太ストーブ。この冬、アウトドアで活動する際にはぜひ使ってみてはいかがでしょうか。いつもと違った楽しみ方ができますよ。
※必ず、大人と一緒に楽しみましょう。
※公園や河原では焚き火が禁止されていたり、キャンプ場などでも直火(地面で直接焚き火をすること)禁止の場所があります。ルールを守って楽しみましょう。
※丸太ストーブの周りに燃えやすいものを置かず、落ち葉や樹木、テントなどに燃え移らないよう十分に注意しましょう。
※安全のため水を汲んだバケツを準備し、丸太ストーブを使い終わったらしっかりと消火しましょう。
※燃え残った丸太ストーブは自治体やキャンプ場などの指示に従って後始末をしましょう。
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