


2026.02.25
ハローウッズ キャスト
奥山 英治
冬は寒くて家の中に閉じこもりがち。でも元気を出してお散歩にでも出かけてみましょう。家の周りの散歩も楽しいですが、池のある公園まで足を延ばすと、冬ならではの光景を目にすることができます。それは、冬鳥として渡ってきた水鳥、カモ類の姿です。今回はそんな公園のバードウォッチングで見つかるカモ類をご紹介します。
冬、日本にやってくる渡り鳥には、大型のハクチョウ類、中型のカモ類、小型のツグミ・ジョウビタキなどがいますが、中でもカモ類は種類が多く、日本中の至る所でその姿を見ることができます。カモ類の多くは夏場をシベリアやカムチャツカ半島などで過ごし、秋から冬にかけて日本にやってきて、湖、沼、河川、海岸などの水辺環境で一冬を越した後、春になるとまた元の場所へと戻っていきます。
そんな冬鳥(冬にやってくる渡り鳥)であるカモを観察するには、公園の池周辺が最適です。公園は環境が整備・保護されているので、比較的近くで観察できるからです。そのため、池のある公園ではバードウォッチングを楽しむ人が多く、鳥の種類や特徴などを解説した案内板が出ているところも少なくありません。散歩しながら「あれは何という鳥?」などと気になったら案内板を見れば名前が分かるので助かります。
冬の公園の水辺にはカモ類たちが群れています
遊歩道が整備されていればここまで近づくことができます
また、カモは夜間や早朝に活発に採食することが多く、昼間はあまり動き回らず、同じ場所にとどまっています。これも、人間にとってカモが観察しやすい理由になっていると言えます。
昼間のカモをじっくり見ていると、水の上を漂いながら体を休めたり、首を丸めて眠ったり、ときにはバシャバシャ水浴びをしたり、いろんな行動を目にすることができます。ときにはエサを求めて水の中で逆立ちのようになったり、体全体を水中に沈めて潜水したり。そんなカモたちの行動を観察しているだけで、何か楽しくなってきます。
逆立ちをして藻類を食べるマガモ
潜って餌を取ることも(写真はキンクロハジロ)
カモの行動の中でも、最も興味深いのは求愛行動です。カモは春から夏の時期に繁殖を行いますが、その繁殖に備えて冬、日本にいるうちにパートナーを見つけるのです。オスが盛んにメスの気を引こうとする様子は見ていて微笑ましいものがあります。
公園の水辺ではいろんな種類のカモが観察できます。大きさや色など、それぞれの特徴を覚えると種類を見分けられるようになります。
マガモ:クチバシが黄色く頭がメタリックな緑。お尻の上にカールした羽根が特徴的
ヒドリガモ:クチバシは灰色で先が黒く、頭は深い赤でモヒカン状にクリーム色
コガモ:体は小さく、頭は赤く目に濃い緑色の太いラインがある。クチバシは黒い
ハシビロガモ:クチバシは黒く先が広がる。大きさや形がマガモに似るが体の模様が違う
キンクロハジロ:全体に黒いカモでクチバシは灰色で先がチョンと黒い。オスは体側面が白く、後頭部の羽根が寝癖のように飛び出る
カルガモ:クチバシの先が黄色く、頭はモヒカン状に焦茶、鼻から目にかけて焦茶のライン。渡り鳥ではなく一年中見られる留鳥(りゅうちょう)
ここまでご覧いただいたのはすべてオスの写真です。オスは外見で違いが分かりやすいのですが、メスはよく似ていて何度も見比べないと違いが分かりづらいです。ただ、クチバシに特徴が出やすいのと、同じ種類で行動することが多いので、近くに必ず寄り添っているはずのオスを探せば、種類を見分ける材料になります。
オナガガモ:オス
クチバシは黒く、左右の縁が灰色。頭は焦茶で胸から後頭部に向けて白いラインがあり、尾羽が長く尖る
オナガガモ:メス
この種類に限らず、カモのメスはオスに比べて地味な色合いです
公園の水辺に集うのはカモ類だけではありません。最後に、カモたちと一緒に見ることができる代表的な冬の野鳥たちをご紹介しましょう。
バン:クイナ科の鳥でクチバシが赤く先っちょが黄色い。体全体に黒く腰の部分が左右白いラインがある
オオバン:全体に黒い体でクチバシと頭のおでこ部分が白い。名前の通りバンを大きくした感じ
カイツブリ:カモ類と比べてかなり小さく、潜って餌を採る。クチバシの口元に白い模様が左右にある
カワウ:スリムな体型で黒っぽく大きい。魚を捕まえると飲み込んで食べる「鵜呑み」が特徴
みなさんもぜひ、冬の公園の水辺に出かけてバードウォッチングを楽しんでください。