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2025.12.22

コケテラリウムづくりに挑戦しよう!
前編:冬も楽しめる植物「コケ」の魅力

奥山 英治 奥山 英治

ハローウッズ キャスト

奥山 英治

冬でも緑を楽しめる植物に「コケ」の仲間があります。今回は日本で昔から人々に愛されてきたコケの奥深い魅力に迫るとともに、次回1月の記事ではコケを使ったテラリウムづくりに挑戦します。コケテラリウムは近年人気の高まっているインテリアアイテムなので、今回と次回、ぜひ併せてご覧ください。

植物の中で2番目に大きなグループ「コケ」

12月に入って本格的な寒さが始まり、朝夕の冷え込みが厳しくなってきました。周りの植物もほとんど葉を落とし、近所を散歩やジョギングしても、少し郊外にドライブに出ても、景色は茶色一色。落ち葉や枯れ草が目立ち、真冬の風景になってきました。

そんな中、ちょっと森に入ってゆっくりと周りを見ると、地面や壁、斜面に貼り付くような緑が見えてきます。近づいてじっくり観察すると、それは緑色の「コケ」類植物です。周りの草木の下に隠れていたコケが、冬になって草木が枯れると姿を見せるのです。

コケは世界に約2万種類、日本には約1,900種類が存在し、植物の中では被子植物に次いで2番目に大きなグループです。市街地から高山帯まであらゆる地域、環境に生育しています。胞子で増える陸上植物で、水や養分を運ぶ維管束をもたないのが特徴。土壌が不要で水や肥料の管理が少なくて済むという育てやすさに加え、静寂で趣のある美しさ、濡れると深い緑に輝き、光や湿度で表情を変える多様な美しさがコケの魅力であり、長らく人々に愛されてきた理由だといえます。

さまざまな姿・形が存在するコケの仲間

コケの仲間は、セン類(蘚類)・タイ類(苔類)・ツノゴケ類という大きく3つの群に分かれます。中でもセン類はもっとも種数が多いグループで、胞子体がかたくて長持ちするため、観賞用などに栽培されるコケの多くはセン類です。

●セン類のコケの仲間たち

写真を見てもお分かりのように、コケは大抵密集して生えていますが、これにはちゃんと意味があります。隙間などに空気や水分を蓄え枯れないようにしているのです。先に水や養分を運ぶ維管束をもたないというお話をしましたが、コケには根っこもありません。根のような物はあるのですが、一般の植物のように土から養分を吸収する根とは違い土や岩にしがみつくためのもので、これを仮根(かこん)といいます。

コケは、乾燥が続くと休眠状態になります。白っぽくなったり茶色くなったりしますが、水分がまったくない状態でも、細胞は壊れずに休眠し、生命を維持します。ひとたび雨や霧などで水分が吸収できると、一気に緑色へと変化し、全体で光合成を行います。驚きの生命力なのです。

コケの採取方法

コケの採取は至って簡単です。コケの仮根は水分や栄養を吸収する機能がない分、地中深くまでは入り込んでいないので、下からすくってちぎれないように剥がせば、比較的簡単に採取することができます。スコップなどの道具があると便利ですが、素手でも大丈夫です。

コケはあらゆるところで見つけることができますが、日陰や湿ったところ、岩や大きな石があるようなところ、池など水辺の周辺などが比較的見つけやすい場所です。とても細かく背丈も低いので気が付かないのかもしれませんが、一度見つけると目が慣れてきてコケに気がつくのが早くなり、至る所で発見できるのも魅力の一つです。

さて、次回(1月)は採ってきたコケで癒しの空間、コケテラリウムを作ります。お楽しみに。

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