こんにちは!日本野生生物研究所の奥山です。秋になって森や野原は夏の緑から枯草色へと変化してきました。肌寒い日も多くなってきましたが、みなさんは外で元気に遊んでますか?秋には秋の、自然を使った遊びがありますよ。今回は、この時期になると草むらに現れる「くっつきムシ」で遊んでみたいと思います!
くっつきムシ…虫?
いえいえ、虫ではありません。この時期に草むらに入ると服やズボンにいっぱいくっついてくる、あれが「くっつきムシ」です。正体は、草花の果実。みなさん一度は見たことがありますよね。
夏に花を咲かせた草花の多くは秋になると果実がなります。そのなかでもヒトの服や動物の毛にトゲで引っかかったり、粘液で貼りついたりするものが、まとめて「くっつきムシ」や「ひっつきムシ」と呼ばれているんです。
くっつきムシにはたくさんの種類がありますが、そのなかでもよく見かけるのが全身トゲトゲで全長2cmくらいのオオオナモミの果実でしょう。黒っぽくて細長い、センダングサの仲間も見覚えがあるかもしれません。
今回は、このくっつきムシを遊び道具にしてみましょう。
子どもたちは、くっつきムシを投げて遊ぶのが大好き!そこで今回は、タオルや古着を的にしたダーツ遊びをご紹介します。
まずは、ダーツにするくっつきムシを用意。
写真上が、服にくっついてきたオオオナモミ。下のコセンダングサは、花が終わって果実になる直前のものを探しました。これを茎ごと摘み採れば、見た目も本物のダーツみたいです。
※トゲがあるので、扱いに注意しましょう。
的づくりで用意するのは、使い古しのタオルやセーターなどの古着、油性ペン。それと的を固定するためのテープなど。的はテープで貼る代わりにハンガーに吊るしてもOK!
油性ペンでタオルに円を描いて的をつくったら、壁などに固定しよう。顔と同じくらいの高さにすると投げやすいですよ。
的をセットしたら、2~3m離れてくっつきムシのダーツを投げてみよう!
くっつきムシの種類によって重さも飛び方も違うから、思っていたより難しいかも!?
今回は赤丸が100点、そこから外に行くごとに50点、30店、10点、円の外が0点とルールを決めたので…合計は110点!
友だちや家族と得点を競ってみよう!
もっと大きな的や小さな的、毛糸を垂らしただけの的など、的の大きさや形を変えたりしても盛り上がりますよ!また、草むらを歩いて服についてきた果実の数だけ投げられるとか、色々なルールを考えてみるのも面白かもしれません。
ダーツ遊びの他にも雪合戦のように投げっこして遊んだり、服にくっつけてブローチにしたり、服やフェルトに並べて絵を描いてみたり…。
くっつきムシは、アイディア次第でもっともっと楽しい遊び方があるはずです。
自分たちのアイディアで楽しい遊び方を見つけるのは、自然を使った遊びの醍醐味です。新しい遊びを考えることで、子どもの想像力や発想力も養われますよ。みんなでアイディアを出し合って、新しい遊び方を発明しちゃいましょう!
●オオオナモミやアメリカセンダングサなど、くっつきムシのなかには繁殖力が強い外来種も存在します。拡散を防ぐために、遊んだ後はしっかりと処分しましょう。
今月の「なぜ?なに?自然の大図鑑!」は、くっつきムシがくっつく仕組みを紹介します。是非ご覧ください!
ハローウッズは42ha(東京ドーム約9個分)の広さがあり、いつでも、誰でも、思いっきり遊べる元気な森です。人と自然が楽しくかかわり合い、自ら体験し、発見できるプログラムをたくさん用意して、皆さんをお待ちしています。
ハローウッズのホームページへ落ち葉がたくさん積もった初冬の森では、どんな遊びができるかな?落ち葉のシャワーで遊んだり、協力して集めた落ち葉の山に飛び込んだり…思いっきり遊んだ後は落ち葉で火おこし、たき火で焼き芋を作っちゃおう!
開催日:2019年12月7日(土)
募集締め切り:2019年11月24日(日)。11月25日(月)以降は電話でお問い合わせください。
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