こんにちは!日本野生生物研究所の奥山です。みなさん、バッタが釣れるって知ってました?
バッタによって違いますが、バッタは釣ることができるんです。今回はバッタの習性を利用した「釣り」の方法をご紹介します。
バッタのオスには、メスを見つけると体の上に乗って交尾をせがむ習性を持つ仲間がいます。オンブバッタがその代表格ですが、この習性を利用するとオスを釣ることができます。
釣りたいバッタのメスのサイズに合わせて、木の枝や厚紙などを利用してダミーのメスを作ります。魚釣りで言うとルアー釣りのようなものですね。オスのそばにダミーを落として軽く動かすと、オスはダミーの上に乗っかってきます。完全に乗っかると手でダミーを持っても逃げませんから、簡単に捕まえることができます。
こんな感じで、いろいろなバッタ釣りに挑戦してみましょう。ダミーの形や色を変えて、どのバッタはどんな色が好きなのか? 釣れやすいバッタはどんな種類なのか? など実験しながら楽しむことができますよ。
※河原の草地や原っぱをピョンピョン跳ねるバッタにはどんな種類がいるの?
なぜ?なに?自然の大図鑑! を見る。黄緑色のマジックを利用して、細長いバッタ、ショウリョウバッタ釣りに挑戦!
歩きながら、原っぱから飛び出すショウリョウバッタのオスを探します。見つけたら、ルアーを目の前に落とし軽く動かします。
メスと間違えてマジックに乗っかってきました。「うん?なんか硬いなぁ~」オスはしばらく騙されてマジックから降りません。見事にショウリョウバッタを釣ることができました。
これがオンブバッタのメス。このメスに似せたダミーを用意します。
緑の紙を使ってオンブバッタのメスに合わせたダミーを作ってみました。
草むらから飛び出したオスのオンブバッタのオス。脅かさないようにダミーを軽く動かします。
メスと間違えて乗っかってきました。素早く飛びつくものもいれば、半信半疑でゆっくり探るように飛びつくものもいます。
普段手を出すと逃げてしまうバッタも、 こうして釣り上げると逃げません。不思議ですね。
草むらでギィー・ギィーッと鳴くキリギリスのオスを探し、玉ねぎをそっと近ずけるとキリギリスは玉ねぎに乗り移り黙々と玉ねぎを食べ始めます。
釣竿の先に糸をつけ餌に切った玉ねぎを結びつけます。臭いのある新鮮な切り口がいいようです。
キリギリスの鳴いているところを確認したら、仕掛けを目の前にそっと近づけます。
玉ねぎの上にキリギリスが乗っかり、玉ねぎをかじればもう釣れたも同然。手元に持ってきても逃げません。
キリギリスが釣れたら飼育してみましょう。
飼育ケースはやや大きめなサイズで、水・餌入れ・砂・隠れるための草などを入れます。餌は雑食なので、煮干しや野菜から死んだ虫までわりと何でも食べます。また市販のドックフードなども食べるので、餌に困ったときに便利です。水はティシュなどに染み込ませてあげます。オスメスで飼う場合、産卵する場所として砂場を用意します。掃除のしやすい飼育環境を作るといいでしょう。
さあ、みなさんもぜひチャレンジしてみてくださいね!
ハローウッズは42ha(東京ドーム約9個分)の広さがあり、いつでも、誰でも、思いっきり遊べる元気な森です。夏の虫をはじめ森の生きものたちに触れるワークショップをたくさんご用意して、皆さんをお待ちしています。
ハローウッズのホームページへ・9月8日~9日
「生きもの探険ファミリーキャンプ ~秋の森の昆虫編~」
・9月15日~17日
「生きもの探険隊 ~めざせ、トンボ博士!~」