こんにちは!日本野生生物研究所の奥山です。これから子どもたちに森での遊び方をお伝えしていきます!
今回は「ザリガニ釣り」をご紹介します。ザリガニ釣りは、昔も今も子どもたちに大人気な野遊びのひとつです。赤くて強そうなアメリカザリガニは子どもたちのアイドル。公園の池や田んぼの小川・池や沼などで釣ることができます。
日本に棲むザリガニは、固有種のニホンザリガニと外来種のアメリカザリガニ、ウチダザリガニがおり、一般的にザリガニ釣りで釣れるのはアメリカザリガニです。その昔、日本が食糧難で困っていた時に、アメリカから食用としてウシガエルをもらい受け、そのエサとして日本に入ってきたと言われており、現在は全国に分布を広げています。
ザリガニは用水路や池、水田など、水深が浅く流れの緩やかな場所に生息しています。特に水路のはじや角、草の茂みなど身を隠せるようなところに潜んでいることが多いです。このような場所を見つけたらチェックしてみよう!
まずは仕掛けつくり。竿は1mくらいの篠竹や棒状のものを使います(見つけづらければ竿はなくても大丈夫です)。竿先に1m30cmくらいの凧糸を結びます。
エサにはスルメを使います。水に入れた時に匂いや味が流れるので、できれば噛んで柔らかくしておくのがポイント!
反対側の糸に手頃な石とスルメを一緒に結びつければ完成です。石をつける理由は、素早くポイントへ落ちていくのと、エサが流れに負けて落ちてしまうことを防ぐためです。エサは底につける感じでアタリを待ちます。
次に、ザリガニのいるポイントを知ることです。ザリガニは夜行性なので昼間は太陽の光が届かないような場所に隠れています。草の茂みや、石垣のすきま・穴の中などが狙い目です。
ザリガニが隠れていそうな場所に、エサのついた仕掛けを落とし、しばらく様子をみます。
ザリガニがエサに食いつくと、エサを持って行こうとするので糸がピンと張って引っ張られます。すぐに仕掛けを上げずに、しばらく様子を見てそーっと竿を上げます。
釣り上げる時のコツは、慌てないこと。すぐに糸を引っ張り上げるとザリガニがびっくりしてエサを放してしまうためです。
陸に上げ、胴のところをつまむように持ち、バケツやケースなどに入れます。
ザリガニの飼育は、這い上がって逃げないように高さがある大きめの飼育ケースを選ぶようにしましょう。水はザリガニの頭が隠れるぐらい入れます。入れすぎると酸欠で死んでしまいます。中には隠れられるような筒状のものを入れてあげると喜びます。雑食性で何でも食べるので好物を発見するのも楽しいですし、困った時はペットショップに行けば専用のエサを買うこともできます。飼育で一番大切なのは水替えです。なぜなら、ザリガニは自分でしたオシッコやウンチで水を濁してしまい、死んでしまうことがあるためです。二日に一回は水を替えてください。
上手に飼育できると二世の誕生も見られます(赤ちゃんを産ませたい方はつがいでの飼育をオススメします)。繁殖したら、飼育するか友達に分けるなどしましょう。飼育することでザリガニのいろんなことがわかるので、ぜひチャレンジしてみてください。ただし、元の生態系が崩れてしまうため、むやみには放さないようお願いします。
実はザリガニは食べられるのをご存知ですか?アメリカではバーベキューの食材として定番ですし、フランスでは高級食材として扱われています。ただし、食べる際には臭みを取るために泥抜きを行うことと、寄生虫対策として沸騰したお湯で十分な時間茹でることなどが推奨されていますのでご注意を。