正しい運転姿勢(ドライビングポジション)の取り方
-
❶ 腰
シートに深く座り、腰と背中を背もたれにぴったりつけ隙間をあけない。
❷ 足
ブレーキペダルを右足で(マニュアル車はクラッチペダルを左足で)いっぱいに踏み込んだとき、膝がのびきらず、少し余裕がある位置にシートを前後させて合わせる。フットレスト※がある場合は、左足をフットレストに置き体を安定させる。※フットレスト:オートマチック車はブレーキペダルの左側、マニュアル車はクラッチペダルの左側にある足を載せる台
❸ 背中
背中を背もたれにつけたまま両手でハンドル上部を握り、ひじに少し余裕ができる角度に背もたれを合わせる。チルト機構がある場合は、ハンドルの高さも調整する。シート高さ調節機構がある場合には、シートの高さを調節する。
❹ 頭
調節機構つきの場合は、後頭部の中心とヘッドレストの中心の高さが合うようにする。
❺ シートベルト
【その他の注意事項】
● 背もたれは必要以上に倒さないでください。
● 運転者は正しい運転姿勢がとれる範囲でシートを後ろに下げてください。
● 助手席同乗者には、インストルメントパネル※に近づきすぎないよう、シートを後ろに下げさせてください。
※インストルメントパネル:メーターやスイッチ類を配置した計器盤。
運転姿勢は、腰、足、背中の順にきめてください。
シートと腰、足、背中をうまく調和させるのが正しい運転姿勢のポイントです。上記イラストのように、腰、足、背中の順できめていきます。ヘッドレストの調節もあわせて行います。
ミラーをきちんと合わせる、これも運転の大切な基本。
正しい運転姿勢でシートに座り、シートベルトを着用してからミラーの調節を行いましょう。ルームミラーはリアウインドウがミラーの中央にくるように調整すると、後続車の位置が確認しやすくなります。ドアミラーは左右後方の道路が映り、そこに自分のクルマの一部が映り込むように調整すると、後続車との距離感がつかみやすくなります。
ミラーに映らない死角をチェックしておくこと。
クルマにはミラーを使っても見えない「死角」があります。クルマの真横や左右のすぐ後ろを走るクルマやバイクはミラーには映りません。進路変更や右左折をするときは、ミラーだけでなく、直接目で見る確認を忘れずに。
正しい運転姿勢のメリットは、
操作のしやすさだけではありません。
運転の初心者に多いのが、ハンドルにしがみつくタイプ。背中とシートに隙間があくので体が固定されず、不安定な姿勢になります。また、SRSエアバッグに近すぎるので、作動した際に強い衝撃を受けるおそれもあります。
逆に寝そべり型の姿勢も問題です。腕がのびきった状態では的確なハンドル操作をしにくく、また、衝突のときにシートベルトの下に滑り込んでしまい、重大な傷害を受けるおそれもあります。
正しい運転姿勢は疲れにくく、もしものときに、SRSエアバッグやシートベルトの効果を十分に発揮させることができます。