バイクとしての基本性能を徹底的に磨き上げたことに加え、インフォテインメントに対応したタッチパネル式TFT液晶マルチインフォメーションディスプレイ、コーナリングライト等を採用。より幅広いライディングの楽しさを提供します。
IMU(慣性センサー)
ヨー、ピッチ、ロールを6軸で計測できるセンサー。正確、かつリアルタイムに車両の姿勢を検出することで、クイックシフター、DCT、HSTC(ホンダセレクタブルトルクコントロール)、ウィリーコントロール、電子制御式サスペンション、ABS、コーナリングライト等をより的確に制御できるようになりました。
エンジニアは語る
IMUの働きについて教えてください。 「バンク角や加減速、更には横滑りやジャンプ状態などを検知できます。そうすると、より緻密にトラクションコントロールを作動させることができますし、ジャンプを検知して着地に備えてサスペンションの減衰を上げるということも可能になります。従来モデルには無かったウィリーコントロールもできるようになりました」 開発はとても苦労したそうですね。 「一つ一つの制御を開発することはそんなに難しくはありません。問題は、IMUからの多くの情報が増えた上に、全ての制御が複雑に絡み合っているということで、例えばメーターのプログラムを変えたらエンジンのフィーリングが変わってしまった……というようなことも起こりうるのです」 メーターと燃料噴射に関連があるようには思えませんが……。 「そう思いますよね。それでも、全てのプログラムは複雑に絡み合っているので、何かと何かの命令が競合すると予期しないことがよく起こります。各セクションでベストを尽くせば尽くすほどに問題が増えるという難しい開発でした。ただ、苦労の甲斐はあって、コーナリング中、加速中、減速中……あらゆるシーンで、多くのデバイスが協調しながらライダーの意志に忠実に作動するという、完成度の高いシステムにできたと思います。ぜひ様々なシーンで使ってみてほしいですね」
コーナリングライト
歴代アフリカツインのアイデンティティを踏襲しながら、一新したフロントフェース。ヘッドライトの下に、コーナリング時のバンク角に応じて3段階で照射範囲が切り替わるコーナリングライトを装備しています(Adventure Sportsのみ)。これにより、夜間の視認性を向上させています。
エンジニアは語る
これまで、あまり搭載車種としては多くなかったかと思いますが、どんな魅力があるでしょうか。 「個人的にもあまりコーナリングライトの付いたバイクに乗ったことがなかったのですが、一度使うと手放せなくなるほどに便利な装備です。最終的には北海道の鷹栖プルービンググラウンドなどを走りながら仕上がりを試しましたが、バンク角に応じて点灯するランプをマックスの『3つ』まで点けるのは、なかなか至難の業(笑)。だいたいのシチュエーションは網羅できているのではないかと思いますね」
Apple CarPlay
iPhoneをUSBケーブルで接続することにより、スマートフォンのアプリを使用できます。電話、音楽、ナビ、SNSなど特定のアプリを使用可能とし、快適なツーリングをサポートします。
エンジニアは語る
バイクに乗っているときに電話はしないかな、とも思うのですが……。 「個人的なおすすめの使い方は、ここにマップを表示しておくというものです。べつにナビゲーションをさせなくても、目の届く位置に地図が出ているだけで、安心感がぜんぜん違います。いつもと違う道を選んでみたり、敢えて脇道にそれてみたり、ちょっとした冒険へと誘ってくれる装備だと思います」 方向感覚に自信が無い人にもありがたいですね。 「目的地までのだいたいの距離感もつかめるから、気持ちに余裕も生まれます。高すぎず低すぎない、ディスプレーの位置にもこだわりました。常に前方を注視しながら情報を得られるので、ライディングへの没入感を妨げないものになっていると思います」 冒険へ誘ってくれるアイテムだと言えそうですね。 「日本に住んでいると、アフリカツインのポテンシャルを最大限に活かした、砂漠をぶっ飛ばすような使い方は難しいかもしれません。でも、そういったものばかりが『冒険』ではありません。ぜひCRF1100Lの電装系アイテムを活用して、自分なりのアドベンチャーにチャレンジしてみてくれたら嬉しいと思います!」
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