製品使用のCO₂排出削減
製品使用のCO₂排出(スコープ3 カテゴリー11)は、内燃機関搭載製品であるICE/HEV における化石燃料の燃焼によるCO₂排出が主要因です。Honda は、電動製品の普及・拡大が製品使用のCO₂排出を削減する有効な手段と考えており、電動製品販売比率を増やしていくことで、スコープ3カテゴリー11 のCO₂排出を削減していきます。
また短中期的には、引き続き内燃機関搭載製品の販売を計画していることから、二輪・四輪・パワープロダクツ製品の環境性能向上にも継続的に取り組み、足元のCO₂排出削減を推進していきます。
製品の電動化によってCO₂排出削減は進みますが、一方で各国・地域の再生可能エネルギーの普及・適用状況によっては、電動製品使用によるCO₂排出が残ります。そのためにHonda は、再生可能エネルギーの自社利用だけにとどまらず、エネルギーのクリーン化の促進に向けた渉外活動にも取り組んでいきます。
Honda は、お客様へのクリーンエネルギー供給に直接的に携わることも視野に入れながら、社会全体のクリーンエネルギー化の拡大に貢献していくことで、電動製品使用のCO₂排出削減に取り組んでいきます。
主要施策①電動製品の普及・拡大
魅力的な電動製品のラインアップ拡充
Hondaは、2050 年カーボンニュートラルの実現に向けたアプローチとして、二輪・四輪などの小型モビリティについては電動化が最も有効なソリューションであると考えています。電動製品の普及・拡大を確実に推し進めるため、電動製品の商品ラインアップを拡充していくこととお客様に選ばれる魅力的な商品や価値を提供することが重要です。
今後、EV事業の柱となる「Honda 0(ゼロ)シリーズ」は、2026年に第1弾を投入します。
Honda 0シリーズは、“Thin, Light, and Wise.”「薄く、軽く、賢く」という新たなEV開発アプローチにより、ゼロからの発想で創り出すまったく新しいEVシリーズです。
Honda 0シリーズの提供価値
“Thin, Light, and Wise.”の開発アプローチによって以下の5つのコアバリューを提供
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安心・安全のAD/ADAS
高い電費性能
共鳴を呼ぶ芸術的なデザイン
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IoT・コネクテッドがもたらす新たな空間価値
人車一体の操る喜び
二輪製品は、ラインアップを拡充し、電動二輪車の市場投入を進めていきます。
交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」2 個を動力源にした電動二輪パーソナルコミューターを、2024年10月にはインドネシアで「CUV e:」(シーユーブイ イー)、11月にはインドで「Activa e:(アクティバ イー)」をそれぞれ発表しています。また固定式バッテリー搭載モデルも発表し、着実にラインアップ拡充を進めています。
またパワープロダクツ製品は、パワーユニット領域とガーデン領域を電動製品の主要ドメインに位置付け、電動化の取り組みを加速させていきます。
二輪・四輪・パワープロダクツなどの製品を持つHonda は、技術の水平展開による技術力の向上や、製品の部品共有化による生産効率の向上など、事業間のシナジーによる開発・コスト競争力の強化を図っています。これは製品の電動化においても同様であり、今後も多様なモビリティを有する強みを活かした取り組みを継続していきます。
二輪車
四輪車
パワープロダクツ
主要施策②製品の環境性能向上
環境性能向上によるCO₂排出量の削減
Hondaは、製品の電動化を推し進めるとともに、ICE/HEV/EVなどの各製品における環境性能を向上させて、製品使用のCO₂排出削減に努めています。環境性能向上については、独自に定めた「Honda環境性能基準(HEPS)」を用いて、取り組みを行っています。
Honda は、2011 年に「Honda環境性能基準(HEPS)」を制定し、運用ガイドラインを定めて、継続的に取り組みを行っており、各事業領域において2024 年3月期のHEPS 適合モデル数は増加傾向にあり、内燃機関搭載製品の効率向上などが着実に進んでいると考えています。
2025 年3月期に発売した製品の認定を行った結果、製品・サービス情報やラベリング全般についての違反もありませんでした。
Honda環境性能基準(HEPS)
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内燃機関の効率向上
環境革新技術の適用やエネルギーの多様化対応
再生可能エネルギーへの対応やトータルエネルギーマネジメント
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HEPS 適合モデル数の推移(グローバル)
二輪車
四輪車
パワープロダクツ※
- ※ 2024年3月期において、誤記があったため修正
二輪車
四輪車
パワープロダクツ