Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

未来につながる新基準を構築し、皆にとことん愛されるクルマを作りたい

電池開発に取り組む秋山と、充給電部品の開発を担当する平栗。電動化に向けて存在感を増す分野で、新たな価値を生み出すために奔走しています。「電池で人びとの生活習慣を変えたい」「皆に自慢できるクルマを作りたい」と話すふたりに、仕事にかける想いを聞きました。

秋山 友哉Yuya Akiyama

電動事業開発本部 エネルギーシステムデザイン開発統括部 エネルギーストレージシステム開発部 エネルギーストレージシステム開発課

学生時代に電池材料の研究をしていたことをきっかけに、大手家電メーカーでリチウムイオン電池の商品開発に携わる。2016年にHondaへキャリア入社し、BEVやPHEVの電池開発に従事している。

平栗 一也Kazuya Hiraguri

電動事業開発本部 エネルギーシステムデザイン開発統括部 エネルギーストレージシステム開発部 エネルギーストレージシステム開発課

電機メーカーでパワーコンディショナーやUPS(無停電電源装置)などの回路設計やテスト業務に従事。2019年にHondaへキャリア入社。電動車のHMI(人間と機械間のインターフェース)領域の開発に携わっている。

電池領域で世界を牽引する中国メーカーの勢いが刺激になる

電動事業開発本部に所属する秋山と平栗。電動化への動きが加速する自動車業界において存在感を増す領域ということもあり、Hondaのなかでも最大規模を誇る部署。それぞれ専門分野を持つチームがシナジーを生みながら開発を行っています。

秋山は入社以来、一貫してBEV(バッテリー式電気自動車)/PHEV(プラグインハイブリッド車)に使われる電池の開発に携わっています。

秋山

Honda eや、中国で展開されているSUV型/セダン型のPHEVに使われている電池などを担当してきました。現在は、主に中国の電池メーカーとタッグを組んで開発を行っていて、私は車両に必要な性能や安全性を設計者に要求して、仕様の妥当性を確認する役割です。

制御および保護デバイスとバッテリーを一体化したIPU(インテリジェントパワーユニット)なども関わってくるため、IPUを担当するグループとも連携しながら開発を進めています」

中国のメーカーとやりとりするなかで、考え方の違いを実感すると話す秋山。電池という領域で世界を牽引する中国の勢いを感じています。

秋山

「今、世界で台頭する電池のサプライヤーは中国のメーカーです。なぜこんなに伸びているかというと、とにかく早く製品化して、アップデートしていこうという姿勢なんです。もちろん安全性は担保した上で、『お客様の声を聞きながら改善していけばいい』という考え方に触れることは刺激になります」

平栗の専門は、電動車の充給電に関わるHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)領域。ユーザーが見て・操作することのできる充給電部品を扱っています。

平栗

「HMIというのは、人とクルマが情報を伝えあうための装置。充電状態を表示するインジケータや充電ガンのロックを解除するスイッチなど、低圧系の部品です。

潤沢な費用をかけられる部品ではありませんが、安かろう悪かろうではダメ。クルマは軽自動車から高級車までさまざまなグレードがありますから、そのグレードやキャラクターに見合った価値を提供することが必要です」

平栗が担当する充電インジケータの開発は少人数で行うため、ひとりが担う範囲は膨大。仕様書の作成やテストはもちろん、サプライヤーとのやりとりまで一貫して対応します。

平栗

「部品自体は小さいですが、デザインやハードウェアの設計、電子回路の制御など、さまざまな要素が詰まっていますので、私にとっては専門外の分野も勉強しながら取り組んでいます。大変ではありますが、それがおもしろさでもあります」

「世界一をめざす」チャレンジングな社風に惹かれてHondaへ

共にキャリア入社のふたり。秋山は大学で電池材料の研究をしていたことがきっかけで、大手家電メーカーに就職。電動工具や掃除機などに使われるリチウムイオン電池の商品開発に携わっていました。

転職を考えるようになったのは、「もっと多くの人たちに影響を与えるプロダクトに携わりたい」という想いからでした。

秋山

「私が担当していた電池は、製品メーカーに販売するためのもの。いわゆるBtoBの商品です。しかし入社から3年ほど経ち、だんだんとBtoCの商品に関わってみたくなりました。もっと多くの人に影響を与えるものを作りたい、もっと広く電池を届けたいという気持ちが湧いてきたんです」

次のステージとしてHondaを選んだ理由は、BtoCのプロダクトに携われることはもちろん、前職と似た挑戦できる社風が決め手だったと言います。

秋山

「前職は、業界の中でもかなり先進的なチャレンジをする会社でした。実際、実用化するかどうかわからなくとも挑戦してみようという社風だったんです。Hondaにも同じようなイメージがあったことが、一番大きな理由です」

平栗の前職は電機メーカー。太陽光発電で生まれた電力を家庭用の電気機器で使えるよう変換するパワーコンディショナーや、UPS(無停電電源装置)などの回路設計やテストを担当していました。

平栗

「私も秋山さんと同じく、BtoBの製品を扱っていました。でも、もともとクルマが好きだったこともあり、電気回路の設計開発の経験を活かしてBEVに携わってみたいと考えるようになったんです」

多くの自動車メーカーが電動化を進めているなかでHondaを選んだのは、秋山同様、社風が決め手でした。

平栗

「前職は、どちらかというと堅実な社風。次々と新しいことに取り組むより、信頼を固めていくことを重視する雰囲気でした。一方でHondaはF1に出場しているなど、『世界一をめざそう』というチャレンジングな印象があり、そこに魅力を感じたんです」

中国メーカーとの電池開発で「新たな基準」を模索。未来につながる仕事に手応え

Hondaへ入社後、主にHMI領域の開発に携わってきた平栗ですが、現在は並行してもう一つの業務に挑戦しています。それが、2024年春の発売をめざす軽商用EV「N-VAN e:」の開発プロジェクト。

平栗

「これまではHMI領域の部品開発に特化していましたが、こちらのプロジェクトでは軽BEVで使われる充給電部品全体の研究を行うSPL(Small Project Leader)を担当しています。これまでより広い領域を取りまとめる必要があり、どちらかというと機種開発に近い立場です」

新たな挑戦を始めたことで、もちろん壁にぶつかることも多々あると言いますが、自身の成長を楽しんでいます。

平栗

「クルマを開発する過程では、さまざまなトラブルが起こります。業務の幅が広がったことで、今まで経験したことのないトラブルに出合うこともしょっちゅう。けれど、ピンチはチャンス。自分の糧になると思えています。

それは、皆に相談して、アイデアを出し合いながら取り組めていることが大きいと感じます。ひとりではない心強さと、皆で乗り切ったときの達成感は本当に心地いいんです」

電池開発でキャリアを積んできた秋山は、Hondaとしては初めてとなる中国のサプライヤーと組んで開発した中国向けPHEVのプロジェクトが印象に残っていると話します。それは、Hondaにとって大きな変革となるプロジェクトでした。

秋山

「先ほどお話ししたように、中国のメーカーは私たちと考え方が異なります。Hondaが求める高い耐久条件や安全要件についても、なかなか折り合いがつかない場面がありました。

そのため、懸念となることは実証実験や設定ロジックの見直しを行い、安全性を証明した上で、Honda側の要求を柔軟に変更していったのです。これまで守られてきた要件を変えることは大変でしたが、結果的に、車両性能を満足したうえで、より軽く安価な電池を作ることに成功しました」

さらに、このプロジェクトの成功がきっかけで、他の車種にも良い効果が波及したと振り返ります。PHEVの開発をきっかけに、その後の土台を作れたことに、秋山は確かな手応えを感じています。

秋山

「中国メーカーとの開発という大きな一歩により、これまで超えられなかった壁を超えることができた。未来につながる仕事ができたということは、私の原動力になっています」

とことん突き抜けるHondaの力で皆に自慢できるクルマを作る

機能部品の開発とSPLという2つの業務に並行して取り組み、視野を広げてきた平栗。これからのキャリアについては、積極的に挑戦してきたからこその悩みがあると言います。

平栗

「Hondaは、自分のやりたいことを実現できる環境。どちらの道も用意されているからこそ、どちらも極めたいという思いがあります。

部品の開発は、一つのものを追究して、自分が作ったものをクルマの一部としてお客様に届けられるという達成感があります。一方でSPLは、クルマ全体を幅広く見られることで『クルマを作っている』という充実感がある。どちらも魅力的なんです。

この1年は進む道を決めるという目標を掲げていたのですが、さらに深くどちらの道も極めたいと思います」

学生時代から電池領域を専門としてきた秋山は、クルマにとどまらず、電池で人びとの生活を彩りたいという想いがあります。

秋山

「電池は、私たちが生活で使っている多くの製品に必須の存在。これまで、電池によって人びとの生活習慣は大きく変化してきました。

電池の開発に関わる人間として、人びとの生活習慣をさらに変えることができたら嬉しいですね」

そして、ふたりには共通する目標があります。それは、「皆に自慢できるクルマを作りたい」ということ。

秋山

「Hondaは、PHEVにおいてまだまだ発展途上です。正直なところ、今Hondaが出しているPHEVに、自分が『本当にほしい』と思えるものはありません。なぜかというと、やはりまだガソリン車などに比べて価格が高いんです。

でも、将来に向けて開発を続けるなかで、可能性が見えてきました。だからこそ、友人や家族に『このクルマが良いよ!』と言えるBEVやPHEVを作りたいと思っています」

平栗

「昔から『エンジンのHonda』と言われてきたように、突き抜けているところはとことん突き抜けているのがHondaの魅力。だからこそ、コアなファンが多くいるクルマを作ることができるのだと思います。

私もBEVやPHEVで、たくさんの人にとことん愛してもらえるクルマを作りたいですね。子どもに、『お父さんが作ったクルマだよ』と自慢したいです」

クルマや電池を通して人びとの生活や心を豊かにする──そのために、Hondaというステージで自らの可能性も広げていきます。

※記載内容は2023年12月時点のものです

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