Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

目指すは、交通事故死者ゼロ。安全安心領域で「自由な移動の喜び」を提供する研究者の想い

「2050年に全世界でHondaの二輪・四輪が関与する交通事故死者ゼロ」を目標としているHondaでは、さまざまな先進技術の研究・開発が進められています。2021年に公開された、人とモビリティが通信でつながる「安心・安全ネットワーク技術」もそのひとつ。中途採用でHondaに入社し研究を進める堀内が、業務内容や転職してからの変化、仕事のおもしろさを語ります。

堀内 守哉Moriya Horiuchi

本田技術研究所 先進技術研究所 安全安心・人研究領域

新卒入社した自動車関連メーカーで車載カメラのソフトウェア開発を担当したのち、2020年にHondaへ入社。前職の経験を活かしつつ、新たに通信領域のシステム開発を進める。

クルマと歩行者を通信でつなぎ、リスクを遠ざけて交通事故死者ゼロを目指す

2022年10月現在、Hondaに入社して3年目となる堀内は、本田技術研究所の安全安心に関わる領域で仕事をしています。

堀内 「主な業務内容は、交通事故死者ゼロに向けた安全技術の研究開発です。たとえば、車道に飛び出しそうな歩行者にリスクを伝えるために、車両と歩行者の通信技術を活用したシステムの研究を進めてきました」

車両と歩行者で通信する技術は、V2P(車歩行者間通信)と呼ばれるものです。この技術と従来のADAS(先進運転支援システム)により、車両と歩行者両方から事故防止に努めトータルでの事故削減を図ります。

堀内 「Hondaでは衝突軽減ブレーキや前方衝突警報など多くの予防安全技術を開発してきました。しかし事故の要因を分析すると、ドライバー側のヒューマンエラーだけでなく、歩行者側の危険な行動にも要因があることが確認できます。

すなわち、ドライバーだけではなく歩行者にもリスクを通知できれば、事故を防ぐことができるはずです。そのようなコンセプトでV2Pの開発に取り組み、2021年にユースケース検証を行いました。車両のドライバーと歩行者では支援の手段が大きく異なります。だからこそ、歩行者にリスクを通知し安全行動を誘発するかを課題として掲げ、取り組みました。

これまで私のチームでは通信を活用して歩行者などの交通弱者を支援する安全技術の開発に取り組んできました。しかし現在は、車両と歩行者だけでなく、道路を利用するすべての交通参加者にまで概念を広げ、通信で安全技術を実現しようとしています」

Hondaは、すべての交通参加者がつながる安全・安心ネットワークを構築し、共存できる「協調安全社会」を実現することで交通事故死者ゼロを目指しています。

堀内 「安全・安心ネットワークのプロジェクトは複数の領域で構成されており、私はスマートフォンや車載カメラ、インフラカメラなどから情報を収集する環境センシングと、サーバーに情報を集約するためのプラットフォームを担当して開発を進めています」

Hondaに転職したことで起きた変化

学生時代はソフトウェア領域を広く学んでいた堀内。新卒入社した自動車関連メーカーでは、学んだ知識やスキルを活かして車載カメラのソフトウェア開発を行いました。

その後、安全領域全体に幅広く携わりたいと考え、転職を決意します。

堀内 「私の父がHondaに勤めていたこともあり、幼少期からHonda製品が身近にありました。そしてHondaは、安全に対する取り組みが活発な会社だという印象もあったんです。

シートベルトやエアバックも他社に先駆けて出しており、安全を重視している姿勢に魅力を感じましたね。前職の経験を活かして安全技術に携われる募集がタイミングよく出ていたので、転職を決めました」

入社してから堀内がおもしろいと感じたのは、Hondaの“ワイガヤ”文化でした。

堀内 「何か新しいものが出てきてどう活用するか考える際、ワイガヤをすることが多いです。そこである程度方針をまとめてから、グループ全体で共有します。

ひとつの大きな目標に対して皆で意見を出し合い価値を見出していくワイガヤの文化がとても興味深く、良い会社だなと思いました。目標に向かう社員一人ひとりの前向きな姿勢がワイガヤを通して伝わってきて、お互い感化し合えるのが良いですね」

堀内はHondaに転職してきてから、交通事故が起きた背景を気にするようになったといいます。

堀内 「業務の中で事故分析をする機会が増えたことで、ニュースで目にする交通事故がこれまで以上に気になるようになりました。どのようにして事故が起きたのか、防ぐためにはどうすればいいのかを日頃から考えるようになりましたね。そういった考えが業務の取り組みにつながっています」

30年後の遠い未来を想像し、技術の社会実装を見据えながら研究開発に取り組む

Hondaが掲げる「2050年に全世界でHondaの二輪・四輪が関与する交通事故死者ゼロ」という目標について、堀内は賛同しつつも難しさを感じているのは事実です。

堀内 「目標を高く掲げることは大事ですし、目標として具体的に発信して技術開発を加速させていくのはHondaのいいところだと思います。とはいえ、30年後の遠い未来を想像して技術開発をするのはとても難しいことです。

今から30年前はインターネットもあまり普及しておらず、スマートフォンもない世界でした。そこから今の2020年を想像できたかと言われると、難しかったでしょう。ただし、難しいけれど今から2050年の世界観を想像していこうとする気概があるのは、Hondaの魅力だと思いますね」

交通事故死者をゼロにする目標を実現するうえでは、Hondaだけではなく、さまざまなステークホルダーとの連携が必要となります。

堀内 「Hondaだけで進めるのではなく、モビリティを開発する業界や道路環境を整備する国や地方自治体など、いろいろな関係者が一緒に取り組まなければ交通事故ゼロの世界は実現できません。将来的には、統一の規格やプラットフォームなども作っていく必要があると思います」

理想を実現させるために、堀内が所属するチームでは社会実装も考えながら日々の研究開発を進めています。

堀内 「環境センシングとしてどのように情報を収集するか、集めたデータをどうやってサーバーに上げて活用するか。今は実証実験に向けたシステム開発を行っている段階です」

「自由な移動の喜び」をすべての人に提供するための技術を作りたい

堀内は、やりがいを感じながら安全安心領域の仕事を進めています。

堀内 「環境センシングはスマートフォンに限らず、四輪のADASやインフラカメラなど、さまざまな媒体を通してリアルワールド(現実世界)から得られる情報に関わる領域です。だからこそいろいろな技術に触れる機会が多く、おもしろいと感じます」

Hondaが環境・安全ビジョンとして掲げているのは、「自由な移動の喜び」と「豊かで持続可能な社会」の実現。堀内はこのビジョンに賛同し、今後の仕事の目標にもしています。

堀内 「自由な移動の喜びをすべての人に提供するためには、安全が必須です。すべての人が安心して移動の喜びを得るための技術を、今後作っていきたいですね。『このような事故はこんな技術を開発することで防げます』と、ボトムアップでの提案もしていけたらいいですね。

私はHondaに入社してから通信分野に触れましたが、非常に可能性が秘められている領域だと感じています。通信を使った安全技術の研究開発は、難易度が高い領域かつ重要であるがゆえに長期戦になると思っているので、できるだけ長く携わっていきたいですね」

今後さらに重要度が増していくと考えられているHondaの通信領域。メンバーは新卒と中途入社が同程度の割合ですが、どちらにしても視野を広く持てることが大切だと堀内は考えています。

堀内 「私は通信領域に携わるまで、どちらかというと車両やドライバーの視点にフォーカスする傾向にありました。しかし、通信に携わるようになると関係する範囲が一気に広がり、俯瞰的に物事を見て判断をしながら仕事を進めることが求められるようになりました。

それが通信の可能性であり難しさでもあると思うので、視野を広く持って仕事を進められる人と一緒に働ければいいなと思いますね」

新たな挑戦のためHondaに転職し、重要度が高まる通信領域で研究開発に勤しむ堀内。

2050年に交通事故死者をゼロにする大目標を実現させるために、これからも日々安全技術に向き合っていきます。

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