Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

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Hondaの未来につながるシステムへ──プロジェクトマネージャーが推進する変革とは

変革期を迎えている自動車業界でHondaが今後も存在を期待される企業であり続けるため、既存システムを再構築し、業務効率化やスピーディーな意思決定を達成することは、デジタル統括部の大切なミッションです。その最前線でプロジェクトマネジメントを行う石澤と上村がこれまで携わってきたプロジェクトや駐在経験を振り返りながら、Hondaのプロジェクトマネージャーの業務内容や魅力を語ります。

石澤 秀行Hideyuki Ishizawa

デジタル統括部 セールス・コーポレートシステム部 管理システム1課

大学卒業後、ITコンサルタントとしてコンサルティング会社入社後、事業会社へのシステム導入を経験。2012年にHondaへ入社し、海外支社へのシステム導入などグローバルな仕事に関わる。2020年から、給与関連システム再構築プロジェクトに携わる。

上村 紘輝Koki Uemura

デジタル統括部 セールス・コーポレートシステム部 管理システム1課

2009年にHondaへ新卒入社し、IT本部で経験を積む。2018年から2年間、海外トレーニーとしてアメリカン・ホンダ・モーター・カンパニーに派遣。帰国後、2022年から連結会計システムの再構築プロジェクトに携わる。

システムの再構築は、スピーディーな経営判断につながる鍵

システムの開発および維持をする役割を果たしている、デジタル統括部セールス・コーポレートシステム部。上村と石澤は、既存システムの再構築プロジェクトを進めています。

上村

「私は、Honda内で使われている連結会計システムの再構築プロジェクトに携わっています。自動車産業が変革期を迎え、Hondaが第二の創業期を迎えるなかでこれまで以上にスピーディーな意思決定が求められます。

そこで、経営ニーズや経営環境変化へ迅速に対応できるよう、柔軟性を持った連結データ基盤を再構築することで企業価値の最大化を目指しています。既存の連結会計システムはグローバルで使われているため、私はIT部門としてグローバルでの既存システムの再構築プロジェクトに携わっています」

石澤

「私は給与関連システムの再構築プロジェクトに携わっています。勤怠管理や出張費用の支払いなどを新たなシステムで円滑に活用できるようにして、人事部門をサポートすることが私の主な役割です。

長年にわたって利用し続けている古いスクリプトのままでは制約があり、今後の足かせになってしまうため、システムの再構築を進めています」

システム再構築により、紙文化などの古い業務を刷新することで、業務の無駄を削減し、効率化するという取り組みをHonda全体で実施しています。

石澤

「紙でのやり取りはミスが出ますし、データを吸い上げて変換するのも大変ですが、システムに入れれば情報を正確かつ効率的に活用することができます。昨今ではコロナ禍によってリモートワークが普及したこともあり、Hondaでもシステムによるペーパーレス化を進めています」

システム再構築プロジェクトを進めるなかでふたりが感じているのは、規模の大きい企業ならではの課題です。

石澤

「関係する部署が多く、各所との連携が必要なので、意思決定に時間を要する場面もあります。しかし、これからの変革の時代に対応するためには、グローバルなフィールドで迅速に意思決定をしていく必要があると思うんです。スピーディーに意思決定できるような情報を提示することが、IT部門の責務だと思います」

上村

「私が携わっている経理系のシステムでは、連結の情報を集めてすぐ経営判断につなげるのが使命のひとつだと思っているので、意思決定までのスピードは重要な課題です。拠点がグローバルにあり、それぞれ仕事の仕方が大きく異なるので、ITの力を使って集約し、いかに早く経営判断につなげるかを考えています」

キャプテンであり、プレイヤー。Hondaのプロジェクトマネジメント職の仕事内容

石澤と上村は、プロジェクトマネージャーという立場でそれぞれの業務にあたっています。

石澤

「私は日々、プロジェクト計画立案や進捗管理・予算管理を行いながら、各チームのメンバーとのコミュニケーションを深めて、プロジェクトが円滑に進むように、チームで今やるべきことを判断するようにしています。判断にあたっては、未来を見据えながら広い範囲に目を配りつつ、大変そうなところでは自ら手を動かして掘り下げるように取り組んでいます。

今までもプロジェクトマネジメントを経験してきましたが、たとえばグローバル支援課にいたときはプレイヤーが海外にいたので、良くも悪くも海外のメンバーに任せることが多くありました。今は自分の責任範囲が近くにあるので、キャプテンをしつつ自分もプレイヤーになりながら周囲をフォローしている形です」

上村

「私が携わっているプロジェクトは、今まさにどのようなシステムをつくっていくか検討しているところなので、将来を見据えて計画を立てることが私の役割です。

今回導入しようとしている連結会計は、業界でも珍しい取り組みとなりますが、その中でも、Hondaでは導入経験のないパッケージの導入に挑戦しています。ユーザーとIT部門が一丸となって、それぞれが不足する部分を補ってシステム企画・設計を行っており、私はプロジェクトマネージャーの役割を担当しています。

この業務領域は自分もこれまで関わったことがなく、メンバーも完璧な答えを持っている人はほとんどいませんので、私も時にはキャプテン、時にプレイヤーとして従事しています。個人ではなくチームとしてどのように100点のシステムをつくり上げるか、というのもプロジェクトマネジメントの醍醐味だと思います」

さまざまな領域でプロジェクトマネジメントを経験してきた石澤は、2010年にHondaへ転職する前は5年ほどITコンサルタントをしていました。

石澤

「前職では事業会社に向けてシステムを導入することが仕事でした。業務の目的は、“システムをつくること”。導入後、構築したシステムを活用して業務がどう改善されたかを見届けられない形でプロジェクトから去らなければならないことに、もどかしさを感じていたんです。システムをつくって、どう活用されてどんな良いことにつながったか、成果が目に見える位置に近づきたいと思いました。

そして事業会社に転職しようと考え、Hondaの自由闊達でチャレンジを推奨する姿勢に魅力を感じ、入社したんです。入社してからはつくることそのものが目的ではなく、つくったものを使って利益を出すところに近づけたのでやりがいを感じられましたね」

2009年にHondaへ新卒入社した上村は、子どもの頃からHondaを身近に感じていたことで少しずつ魅力を知っていきました。

上村

「私は埼玉県川越市で育ったんですが、近くに製作所があって家族がHondaに勤めている同級生が多かったんです。家族ぐるみで仲良くすることもあり、Hondaが良い会社だと感じる機会が何度もありました。

学生時代はITをかじっていて社会人になってからも続けたいと思っていたので、Honda入社後はずっとITを専門としてきました」

グローバルでつくる1つの仕組み──日米の連携でバラバラな状態をなくす

上村は2018年から2年間、海外トレーニーとしてアメリカに派遣されました。当時石澤が日本で担当していたグローバル物流システムの開発プロジェクトのアメリカでの導入を、上村が担当することになりました。

上村

「それまで日本で担当していた仕事はアメリカとまったく関わりのないものだったので、駐在先ではじめてその業務に携わることになりました。石澤が日本で導入していたプロジェクトの北米側の窓口を私が担当することになり、日本とアメリカをつなぐ役割を務めました」

石澤

「グローバルで共通の物流のシステムをつくるプロジェクトで、私は日本からすべてを見る立場にいました。アメリカに限らず国によって少しずつカスタマイズしていたこともあり、難しいプロジェクトでしたね。

Hondaにはボトムアップの文化があるので、海外支社も独自のやり方が強い傾向にあります。拠点ごとに独自性があるのはHondaの強みだと思いますが、その一方で、変わることを恐れている人も多くいると感じました。そういった意味では、システム導入にあたって日本のやり方を押し付けてもうまくいかないという難しさがありました」

上村

「独自性があるのはとても良いところですが、連携を進める際には足かせとなることもあります。ITの改善に時間がかかるのも、各拠点のシステムがそれぞれ異なることが原因のひとつです。バラバラな状態をなくすことがITのミッションであり、システムによって拠点ごとの違いを吸収し、標準化をはかるようにしています」

コロナ禍で多少の遅延はあったものの、プロジェクトはスムーズに進められました。

石澤

「グローバルなプロジェクトとしては、うまく噛み合ったと思います。私も含めて、メンバー皆が『システムを立ち上げてやるぞ』という想いを強く持っていたのが大きいですね。皆でカバーし合えるチームワークがあったと思います」

海外トレーニーの経験を通じて、上村は自身のマインドが変化したことを感じました。

上村

「それまでのキャリアのなかで自分がちゃんとやってきたと思っていたことが、アメリカで何ひとつ通用しなかったんです。トレーニーという立場で勉強する時間も多かったので、それまで仕事に追われながらやってきたことを落ち着いて振り返る機会をつくりました。

自分を成長させるために何が必要かを考え直したときに、仕事の進め方や考え方について、一つひとつ積み上げ、アップデートしていかなければならないと感じました」

モビリティ業界の変革期にチームで成し遂げ貢献する

石澤と上村はHondaらしい考え方や、ユーザー視点を大切にしながら働いています。

石澤

「転職時にも感じた“自由闊達”と“チャレンジ”の精神は、Hondaの1番の強みだと感じています。私自身それを大切にしながら、簡単に諦めないことやチャレンジの結果の失敗は前進と捉えることを心がけるようにしていますね」

上村

「私たちが進めているシステムの再構築プロジェクトも、人ありきのものです。“後工程はお客様”という品質管理の領域でよく耳にする言葉もありますが、常にシステムの先にはシステムのユーザーがいることを意識しています。

プロジェクトマネジメントを進めていると、メンバーに厳しいことを伝えなければならない場面も出てきます。それでも、最終的にお客様であるユーザーに良いモノを届けることを考えてメンバーで貢献するためには必要なことだと考えています」

チームを率いる立場といえども、ふたりにははじめての経験もたくさんあります。日々勉強しながら周りからの協力を得ることも、プロジェクトマネジメントに必要なスキルです。

石澤

「これまで生産系システムに携わってきたところから、今では人事系システムに携わることになり、わからないこともたくさんありますが、詳しい人に頼りながら頑張っています。自分も知識を身につけながら、全体を広く見て管理することがプロジェクトマネジメントには求められます」

上村

「HondaのITのプロジェクトマネジメント職は、守備範囲を限定せずに広く見ることになるので、どちらかというと専門性を極めたい人というよりも『チームで大きなことを成し遂げたい』という想いを持っている人に向いていると思います」

携わっているプロジェクトは異なるものの、石澤と上村はふたりともITでHondaに貢献していきたいという同じ想いを持って働いています。

石澤

「モビリティ業界は今後どんどんデジタル化が加速し、技術にどう追従するかが分かれ目になってくると思います。市場もさらに海外に広がっていくと思うので、今携わっているプロジェクトで学んだスキルを活かして、グローバルの大プロジェクトに貢献していきたいと考えています。

Hondaが強い企業であり続けるためには、お客様に目を向けながらITで貢献する必要があります。そのために視座を高めていきたいですね」

上村

「グローバルを見据えないとHondaの成長はないと思います。ひとつの方向にみんなで向かいつつ、メンバーそれぞれが強みを発揮しながらITでHondaを支えていきたいと考えています。

私は海外トレーニー時代に2、3歩先まで見据えることの大切さを学んだので、できるだけ広い視野を持ち、未来を予測するための武器をこれからも増やしていきたいですね」

プロジェクトマネージャーとして活躍する石澤と上村。

これからもグローバルでのHondaの成長を支えるために、チームを引っ張っていきます。

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