「One Heart」でつながる安全意識の輪
PT Astra Honda Motor
交通教育センター責任者
ヨハネス・ラッキーマーゴ・ウトモ
PT Astra Honda Motorは、インドネシアにおける二輪車の安全運転普及活動を2002年からスタートしました。
今回は、そのインドネシアでの活動内容をPT Astra Honda Motor ヨハネス・ラッキーマーゴ・ウトモより紹介します。
2020年に「AHMセーフティライディングパーク」を新設
私たちは、より多くの方々に安全運転普及活動をお届けするために、2020年、デルタマスに総面積8.5ヘクタールの東南アジア最大規模であるAHMセーフティライディングパーク (以下、交通教育センター)をオープンしました。
オープンした交通教育センターは、二輪車のブレーキング、バランス、コーナリングなどの運転トレーニングができる研修コースがあると共に、危険予測体験用のシミュレータールームやこどもたちが交通安全を楽しく学べるキッズトラフィックパークなども併設しており、安全運転に関する様々な教育を受けることができます。
一方、効果的な教育を可能にすべく、受講者に対しては教育前後に簡単なアンケートを行い、自分自身で安全運転の意識変容を把握していただくことで、実際の運転行動にもつながるような教育カリキュラムにしております。
さらに交通教育センターを多くのお客さまに知っていただけるように、政府やメディアと連携した発信活動にも力を入れています。このような取り組みから、インドネシアの人々の安全意識も向上しています。
販売店でも安全運転普及活動を展開
PT Astra Honda Motorは、”安全で楽しい乗り物を提供する”という想いを込めたスローガン「One Heart」を全二輪販売店と共同で、2002年に発信しました。
このスローガンに基づき、二輪販売店の全940拠点で”Honda Riding Trainer”を活用して、お客さまに危険を安全に体験いただく活動や、点検費用などを精算いただく際に簡単な安全情報を提供するサービスを展開しております。
また二輪販売店には、セーフティライディングインストラクター148名、セーフティライディングアドバイザー2,475名がそれぞれ在籍し、各拠点地域にてライディングスクールや安全運転講習会を定期的に実施しております。
国家機関と共同で行った安全運転教育
これまでに一番印象に残っている活動は、国家交通警察と国家交通安全委員会と共同で行った、安全運転教育プログラムの制作です。両政府機関は、いずれもインドネシア国内で発生した交通事故処理のほか、発生原因をはじめとした事故分析の役割を担っております。同プロジェクトでは、そこにPT Astra Honda Motorを加えた3団体が連携し、事故データの収集・分析・プログラム制作を行いました。
プログラムについては、ライダーの方々を対象としており、インドネシア国内で最も多い事故原因とされる、追い越し、車間距離、前方不注意の3つを教育内容としました。
私は、このような連携を継続していくことが、効果的な安全運転普及活動を可能にし、最終的には交通事故死者の削減に結び付くと考えていますので、今後も精力的に活動していきたいと思っています。
PT Astra Honda Motorヨハネス・ラッキーマーゴ・ウトモJohanes Lucky Margo Utomo
2007年2月に安全運転教育のインストラクターとしてキャリアをスタート。2019年より交通教育センター責任者に就任。