製品使用のCO₂排出削減
製品使用のCO₂排出(スコープ3 カテゴリー11)は、内燃機関搭載製品であるICE/HEVにおける化石燃料の燃焼によるCO₂排出が主要因です。Hondaは、電動製品の普及・拡大が製品使用のCO₂排出を削減する有効な手段と考えており、電動製品販売比率を増やしていくことで、スコープ3 カテゴリー11のCO₂排出を削減していきます。
また短中期的には、引き続き内燃機関搭載製品の販売を計画していることから、二輪・四輪・パワープロダクツ製品の環境性能向上にも継続的に取り組み、足元のCO₂排出削減を推進していきます。
製品の電動化によってCO₂排出削減は進みますが、一方で各国・地域の再生可能エネルギーの普及・適用状況によっては、電動製品使用のCO₂排出が残ります。そのためにHondaは、再生可能エネルギーの自社利用だけにとどまらず、エネルギーのクリーン化の促進に向けた渉外活動にも取り組んでいきます。
Hondaは、お客様へのクリーンエネルギー供給に直接的に携わることも視野に入れながら、社会全体のクリーンエネルギー化の拡大に貢献していくことで、電動製品使用のCO₂排出削減に取り組んでいきます。
主要施策1. 電動製品の普及・拡大
魅力的な電動製品のラインアップ拡充
Hondaは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けたアプローチとして、二輪・四輪などの小型モビリティは電動化が最も有効なソリューションであると考えています。電動製品の普及・拡大を確実に推し進めるため電動製品販売比率の2031年3月期目標を掲げています。この目標を達成するためには、電動製品の商品ラインアップを拡充していくこととお客様に選ばれる魅力的な商品や価値を提供することが重要です。
四輪製品は、主力の「Honda 0シリーズ」において、2026年の北米市場上市を皮切りに、グローバルで2030年までに小型から中大型モデルまで、7モデルの商品を提供します。中国市場では、2027年までに10モデルの商品を提供し、2035年までに全モデルの電動化を目指します。また日本市場では、2024年10月に販売予定の軽商用N-VAN e:を皮切りにラインアップ拡充を進め、電動製品販売比率を向上させていきます。
HondaのEV戦略を担うHonda 0シリーズは、“Thin, Light, and Wise.”「薄く、軽く、賢く」という、新たなEV開発アプローチにより、ゼロからの発想で創り出すまったく新しいEVシリーズです。
Honda 0シリーズの提供価値
“Thin, Light, and Wise.”の開発アプローチによって以下の5つのコアバリューを提供
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安心・安全のAD/ADAS
高い電費性能
共鳴を呼ぶ芸術的なデザイン
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IoT・コネクテッドがもたらす新たな空間価値
人車一体の操る喜び
二輪製品は、2025年までに10モデル以上の商品を提供するとともに、2030年までに30モデルの投入を進めていきます。2023年には、日本・欧州で「EM1 e:(イーエムワン イー)」を発売、中国では「HondaCub e:(ホンダ・カブ・イー)」などを発売し、着実にラインアップ拡充を進めています。
またパワープロダクツ製品は、パワーユニット領域とガーデン領域を電動製品の主要ドメインに位置付け、電動化の取り組みを加速させていきます。
二輪・四輪・パワープロダクツなどの製品を持つHondaは、技術の水平展開による技術力の向上や、製品の部品共有化による生産効率の向上など、事業間のシナジーによる開発・コスト競争力の強化を図っています。これは製品の電動化においても同様であり、今後も多様なモビリティを有する強みを活かした取り組みを継続していきます。
Hondaは、電動製品の普及・拡大に関する進捗状況を把握するため、その管理指標(KPI)として「電動製品販売比率」を設定し、目標値を定めて取り組みを推進しています。
指標と目標・実績
管理指標 (KPI) |
目標値 | ||
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2031年3月期 | |||
電動製品販売比率 | 二輪車 15% |
四輪車 30% |
パワープロダクツ 36% |
電動製品の販売比率
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二輪車
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四輪車
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パワープロダクツ
主要施策2. 製品の環境性能向上
環境性能向上によるCO₂排出量の削減
Hondaは、製品の電動化を推し進めるとともに、ICE/HEV/EVなどの各製品における環境性能を向上させて、製品使用のCO₂排出削減に努めています。環境性能向上については、独自に定めた「Honda環境性能基準(HEPS)」を用いて、取り組みを行なっています。
Honda環境性能基準(HEPS)
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内燃機関の効率向上
環境革新技術の適用やエネルギーの多様化対応
再生可能エネルギーへの対応やトータルエネルギーマネジメント
電動製品の普及・拡大と各製品の環境性能向上に関する進捗状況を把握するため、管理指標(KPI)として「製品CO₂排出原単位削減率(2020年3月期比)」を設定し、目標値を定めて取り組みを推進しています。
HEPS 適合モデル数の推移(グローバル)
二輪車
四輪車
パワープロダクツ
Hondaは、2011年に「Honda 環境性能基準(HEPS)」を制定し、運用ガイドラインを定めて、継続的に取り組みを行っており、各事業領域において2024年3月期のHEPS適合モデル数は増加傾向にあります。また、製品CO₂排出原単位削減率(2020年3月期比)の2024年3月期実績については、2023年3月期と比較して、概ね削減されており、内燃機関搭載製品の効率向上などが着実に進んでいると考えています。
指標と目標・実績
管理指標 (KPI) |
目標値 | ||
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2031年3月期 | |||
製品CO₂排出原単位削減率 (2020年3月期比) |
二輪車 34.0% |
四輪車 27.2% |
パワープロダクツ 28.2% |
製品CO₂排出原単位削減率(2020年3月期比)
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二輪車
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四輪車
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パワープロダクツ