Sustainable impacts 2025/03/03
多様性ある組織への変化と、変わらぬ「人間尊重」。再入社して見えたHondaの魅力
IVI(In-Vehicle Infotainment/車載インフォテインメント)製品の開発に従事する板垣。2018年にHondaを退職し、2023年に再入社しました。キャリアチェンジしたことで広がった可能性、一度Hondaを離れたからこそ見える会社の変化、さまざまな視点から見ることで感じるHondaの魅力などを語ります。

板垣 裕也Yuya Itagaki
電動事業開発本部 SDV統括部 デジタルコックピット開発部 インフォテイメントソフトウェアプラットフォーム開発課
新卒で大手電機メーカーに入社。2015年Hondaにキャリア入社し、予防安全運転システムの製品開発を担当。より幅広い技術的視野を得るため、2018年に自動車向けソフトウェア開発ツールを提供する会社へ転職し、プラットフォームに関わる業務を経験。自動車のあり方が大きく変化するなかで、車室内のエンターテインメントに興味持ち、2023年再びHondaに入社。IVI製品の開発に携わっている。
大手電機メーカーからHondaへ。本質を追求する文化で、より広い経験を積む

学生時代に生体情報モニター用の光源開発を行っていた板垣。2007年に卒業後は、当時使用していた測定器のメーカーにエンジニアとして就職しました。
入社後は、プラントでの事故を防ぐための分散制御・安全計装システムの開発、なかでも各信号の出入力を担うI/Oモジュールの開発を担当します。約8年在籍するなかで新規開発や開発のリード役なども経験。転職を考えるようになったきっかけは、新たな挑戦をしたいと考えたことでした。
板垣「プラント制御の開発プロジェクトは10年ほどの単位で進みます。ちょうど大きなプロジェクトが終了したこともあり、別のことにチャレンジしてみたいと思ったのです。会社の体制が変わるタイミングでもあり、良い機会だと感じて転職することに決めました」
さまざまな企業を検討するなかで、自分の視野を広げるためにこれまでと異なる業界に進みたいと選んだのが、Hondaでした。
入社後は予防安全運転システムの開発に従事。はじめは新しいシステムの機能検討を行い、その後はテスト環境の構築やソフトウェア、ハードウェアの動作検証などを担当。さらに、安全運転システム「Honda SENSING」のなかでも、適切な車間距離を維持しながら追従走行するACC(アダプティブクルーズコントロール)機能の開発に携わります。
プラントの制御から大きく領域は変わったものの、いろいろな経験ができる環境を楽しんでいたと振り返ります。
板垣「クルマの開発知識を得られたことがとても楽しかったですね。他部署をはじめ、サプライヤーなどのお取引先とのやりとりも多く、コミュニケーションをとりながら進めていくこともおもしろかったです。
また、『価値は何か』について徹底的に議論するHondaの文化に驚きました。『この機能にはどんな価値があるのか』『それは本当に価値があることなのか』をよく聞かれるんです。人それぞれに感じ方が異なるなかで、いろいろな意見を出しながら価値の本質を追求していくことは難しいですが、クルマという身近な製品だからこそ、自分ごとに置き換えて考えられる点が魅力でした」
これまでと文化の違う環境で挑戦したい。ソフトウェア開発に携わりながら知見を広げる

3年ほどたった2018年、板垣はHondaを退職し、モビリティのソフトウェア開発ツールを手がける会社に転職。新たなキャリアステップを模索するなかで、これまでと異なる領域や環境で仕事をしてみたいと考えたことが理由でした。
板垣「プラットフォームや基盤に近い領域に興味が出てきたんです。通信やセキュリティなどの分野を深掘りしたいと考えていました。また、これまでと規模も文化も違う外資系企業での経験を積みたいという思いもありました」
転職先では希望通り、ソフトウェアの組み込みエンジニアとしてさまざまなプロジェクトに携わります。
板垣「リアルタイムシステム、通信プロトコル、車両診断ソフトウェア開発など、プラットフォームに関わる仕事をしていました。日本の完成車メーカーだけではなく、国内外のサプライヤーなどいろいろな企業のプロジェクトをサポートするなかで、それぞれ異なる文化があることも興味深い経験でしたね」
自動車に関わるさまざまな企業とやりとりする上で、Hondaでの経験が活きたと振り返ります。
板垣「車両開発の経験は大いに役立ちました。知識面だけではなく、トラブルにつながるようなことが起きた場合にも、お客様の温度感がわかるのです。
また、在籍期間の後半は、SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)の普及を受けて実証実験のプロジェクトマネージャーを担当したり、多くの企業が参加する業界団体の活動に参加したり、より幅広い業務を経験できました。
とくに他の参加企業や研究機関と意見交換することで、今後の業界標準や方向性を知る機会を得られことは大きな財産です。各社がどのような動きをしているかを知ることで、より広く長期的な視点で自動車業界の動きを見ることができました」
100年に一度の変革期に、再びHondaへ。経験を活かしつつ、新たな領域に挑戦

多くの企業のプロジェクトをサポートしたり、業界団体で情報交換したりするなかで、板垣はさらなるキャリアステップを意識しはじめます。
板垣「自動車業界は100年に一度と言われる変革期。より高性能なSoC(システム・オン・チップ)を使ったものや、統合されたECU、新しい仕様に対する実証実験を数多く担当しました。しかし、実証実験を経て実際のプロジェクトに移行することは少なかったのです。それなら、より開発に近いところに行ってみたらいいのではないかと考えました」
加えて、これまで担当してきたクルマの「走る・曲がる・止まる」という領域ではないところで挑戦したいと考えるようになったことも転職のきっかけでした。
板垣「自動運転が進化していけば、車室内のエンターテインメントの価値が高まっていくはずです。そういった分野で挑戦するのもおもしろそうだと思いました。
当初はHondaに戻ることは想定していなかったのですが、ちょうど私が希望する職種の募集があることを知り、再入社することになりました」
以前に勤めていたとはいえ、職種も部署も異なる環境。もちろん不安もあったと言います。
板垣「受け入れてもらえるだろうか、人間関係がうまくいくだろうかという不安はありました。ただ、実際に入社してみると、そういった不安はすぐに消えました。現在の部署はキャリア入社のメンバーも多く、自然に受け入れてもらえたのです。以前一緒に働いていた方が同じ部署にいたり、チャットで連絡をくれたりしたので、すぐになじめました。
業務自体は新たな分野ですが、以前の経験から社内用語や開発の基本的な手順を知っているため、立ち上がりもスムーズだったと感じています」
現在は、情報やエンターテインメントを提供するIVI製品の開発を担う部署に所属。主にプラットフォーム共通の機能などを担当しています。
板垣「IVIはOSにAndroidを使用しているのですが、そのアップデートのためのプロセス策定や海外の開発拠点と連携しながらのプロジェクトマネジメントなどを担当しているほか、Hondaの2030年ビジョン(※)に向けた研究テーマの探索なども行っています。
プロジェクトの管理は前職でも担当していたので、その経験がそのまま活かせていますし、幅広い視野で仕事をする習慣がついたことも、さまざまな機能を持つIVIの開発に役立っています。たくさんの機能があるからこそ、1つの専門性だけではなくフラットに横断的に見る力も必要ですが、そのスタンスは自然と身についていました」
※ Hondaは、「すべての人に、『生活の可能性が拡がる喜び』を提供する ─世界中の一人ひとりの『移動』と『暮らし』の進化をリードするー」という2030年ビジョンを掲げ、既存ビジネスの転換や進化、新価値創造に取り組んでいます。
離れたからわかる、Hondaの変化と変わらぬ姿勢。これからの自分の選択を楽しむ

およそ5年ぶりにHondaに戻ってきた板垣。Hondaの大きな変化を実感しています。
板垣「もっとも変化を感じるのは、人材の多様性です。長年Hondaで技術やスキルを磨いてきた方はもちろん、多種多様な業界からキャリア入社してきた方が増えたことで、それぞれの専門性を組み合わせることを大切にしながら仕事を進めていると感じます。
ソフトウェア開発手法に関しても、内製化を進めているため従来型と新しいアプローチのハイブリットな方法になっている点がおもしろいですね」
とくに近年はSDVの加速により、領域を超えた「クロスドメイン」での開発なども進み、組織体制も変化。再入社を考えている人を含め、キャリア入社のメンバーがなじみやすい環境が整ってきているのではないかと続けます。
板垣「大きな組織ではどうしても縦割りになってしまいがちですが、今のHondaは部署を超えて一緒に新しい価値を生んでいこうという動きがあります。さまざまな経験を持つ人材が集まっているからこそ、多様なキャリアを活かせるのではないでしょうか」
「新たな視点で物事を見るのが好きなんです」と話す板垣。これまでのキャリアも、経験を活かしながら異なる視点で挑戦できる分野を選んできました。この先も、自分自身の方向性を自由に捉えながらキャリアを歩みたいと話します。
板垣「まずは、現在携わっている機能が世の中に出るところまで、しっかりと手がけていきたいと思っています。IVI製品は、メーターや照明、音響などさまざまな要素があり、まだまだ触れていない部分もたくさんあるので、次に自分がどこに興味を持つのか楽しみです。
Hondaにはさまざまな事業領域があり、社内でのキャリアの選択肢も豊富です。そういった面でも多くのチャンスがあることは、やはり魅力的だなと思います」
そして、自身と同じようにHondaへの再入社を検討している人へ、こんなメッセージを送ります。
板垣「自動車業界が大きく変化しているからこそ、『新たな知識についていけるだろうか』と不安に感じるかもしれません。
けれど、研修などで準備期間を設けてもらえますし、私のように以前と異なる部署での入社も可能です。何より、『人間尊重』という理念に変わりはありません。多様な人材を受け入れ、活躍をサポートするHondaの懐の深さをあらためて感じています。
再入社だからとハードルを上げずに、キャリアの選択肢の一つとして見てみると、可能性が広がると思います」
これまでの経験を活かし、視野を広げながらキャリアを歩んできた板垣。変化するHondaを再びのステージに、さらに広い視野でのチャレンジを続けます。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
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