体重支持型歩行アシストとは
使用者※の体重の一部を機器が支えることで、脚の筋肉と関節(股関 節、ひざ関節、足首関節)の負担を軽減する。機器は主に、シートとフレーム、靴で構成されるシンプルな構造となっており、靴を履き、シートを持ち上げるだけで、手軽に装着することができる。また、Honda独自の、人の重心方向へアシスト力を向かわせる機構と、脚の動きに合わせたアシスト力の制御により、様々な動作・姿勢での自然なアシストを可能とした。
※自力での歩行が可能な人

主な特長

手軽に使える乗用型
・機器につながった靴を履き、シートを持ち上げるだけで、アシストを開始できる。
・身体に機器を固定するベルト等がなくてもアシスト効果を得ることができる。
・脚の間に機器を配置する構造としたことで、幅を取らず、動きやすい。

人が歩くような自由自在な動き
・モーターの力により、靴とシートとの間にあるフレームをひざのように曲げ・伸ばしすることで、シートを押上げて体重の一部を支え、脚の筋肉と、関節(股関節、ひざ関節、足首関節)の負担を軽減する。
・シートとフレームが体と脚の動きに追従する独自の機構を開発。アシスト力が、人の脚の力と同様に身体の重心付近に向かい、歩行や階段昇降、中腰など様々な動作・姿勢でのアシストを可能とした。

人が歩くような自由自在な動き
・靴に内蔵したセンサーなどの情報で2個のモーターを制御し、脚の動きにあわせてアシスト力の左右配分を変えることで、自然な歩行を実現する。
・ひざの屈伸にあわせてアシスト力を調整し、階段昇降や中腰などひざへの負担が大きな動作・姿勢での効果を高めた。
構造
重量は靴とバッテリーを含めて約 6.5 kg。機器が機器自身も持ち上げる構造のため、使用者に重さを感じさせにくい。しかも両足の間に配置する構造のため、方向変換などの動作で抵抗が少ない。
2008年11月時点 試作機
・重量:6.5kg (靴、バッテリー含む)
・駆動方式:モーター×2
・バッテリー:リチウムイオン2次電池
・一充電稼動時間:約2時間(歩行、中腰姿勢などを含む)
・サイズ(適合身長):各サイズ設定身長に対し±5cmの範囲
Sサイズ160cm/Mサイズ170cm/Lサイズ180cm





使用方法
体重支持型歩行アシストの使用開始、終了シーンをムービーでご紹介します。
使用開始
椅子に座り、機器の靴を履きます。
フレーム部分に付いたスイッチで電源を入れます。
両足の間からシートをまたぐようにして、ハンドルを引き上げることでアシストが自動で入りスタートです。
使用終了
椅子の前で電源を切り、シートをおろしながら椅子に座ります。
靴を脱いで終了です。
体重支持型アシストを装着して歩く様子をムービーでご紹介します。
平地
自転車に乗っているような感覚とともに、体重を支えられながら歩いて行くことができる。
階段
上りは、あたかも体重が軽くなったような感覚で、下りは、ひざなどの負担が少なくなるアシストが実感できる。横歩きの上り下りも可能。
多様な動作
横歩きや斜め歩き、方向変換など複雑な足の動きにもスムーズに対応する。しゃがんだ姿勢ではより強いアシストになる。
自由運動
犬と一緒に歩くといった予測できない複雑な動きにも、柔軟に対応できる。
活用イメージ
産業分野

生産現場においての、立ち仕事や中腰作業、また階段を使った配達などで脚の負担軽減と疲労軽減を期待。
日常生活

階段や坂道が多い町での手軽な日常の移動手段として。「階段が上がれる電動アシスト自転車」のようなイメージ。
観光地

長時間の待ち行列やレース観戦などでの、負担軽減に活用。また、階段や坂道の多い観光地での移動手段。
※本機器は開発中の試作機であり、現在のところ販売等の計画はございません。
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テクノロジー体重支持型歩行アシスト