Hondaの先進ブレーキ紹介
Hondaのブレーキの進化
バイクの量産車として初めてディスクブレーキを搭載した、1969年のDREAM CB750FOUR、前後輪連動ブレーキを採用した1976年の耐久ロードレースマシンRCB1000をはじめ、Hondaは「ブレーキ」の分野で古くから先進的な取り組みを続けてきました。その後も現在に至るまで進化の手をゆるめることなく、「より多くの人が性能を引き出せるブレーキ」を目指して、多彩なブレーキ技術を開発。コミューターからスーパースポーツまで、タイプや機種に応じた先進ブレーキをラインアップしています。
Hondaの先進ブレーキ ラインアップ
CBS(前後輪連動ブレーキシステム)
一般的なバイクのブレーキは前後を個別に操作します。これを、片側のみの操作で両輪のブレーキが作動するようにしたものがCBS(前後連動ブレーキ)です。HondaのCBSには2種類あります。
デュアルコンバインドブレーキ
右レバーのフロントブレーキを操作するとリアブレーキにも制動力を配分。ブレーキペダルでリアブレーキをかけた場合も、フロントブレーキに制動力を配分します。高速走行時のブレーキングで車体の挙動変化を極力抑えて安定した減速度を得ることを目的としており、大型スポーツモデルなどに搭載してきました。
コンビブレーキ
左レバーのリアブレーキをかけると、フロントブレーキも作動。市街地走行などで初心者からベテランまで、幅広いライダーが簡単操作で効率よく制動力が得られることを目的としており、主に小型モーターサイクルや、スクーターなどに搭載しています。
ABS(アンチロックブレーキシステム)
ABSは制動時にタイヤのロックが発生した場合、これを検知し、すばやくタイヤの回転速度を回復し車体の安定を保つための装置です。
ABSは前後輪に搭載されたセンサーにより前後のタイヤ回転速度を検知、これに差がある場合は遅いほうのタイヤがロックしていると判断します。ロックしているタイヤに対してはブレーキを緩めて回転速度を回復させた後、再度ブレーキング。これを1/1000秒単位で繰り返し行うことで制動力を確保し、車体の安定を保ちます。
車両のタイプやライダーの要求に応じて、様々なタイプをラインアップさせています。
シングルタイプABS
タイヤのロックが転倒につながりやすい前輪のみに作用するタイプです。
デュアルタイプ ABS
さらなる高速域からの安定性を高めるため、前後輪に作用するタイプです。
スーパースポーツ向けABS
車両の挙動を検知することで、過度なノーズダイブを抑制し、コーナリング中のブレーキングをもサポート。サーキット走行など、よりハードな走りに対応したタイプです。
オフロード向けABS
オフロード走行等のシチュエーションで前後ブレーキの使い分けが必要であるとライダーが判断した場合に、スイッチによりリアブレーキのみABSの作動を解除できるシステムです。
大型ツアラー用電子制御式コンバインドABS
前後輪の制動力を自動で適切に配分する前後輪連動ブレーキと、ロックを抑制する「ABS」を組み合わせたシステムです。フロントブレーキをかけるとリアブレーキにも制動力を配分し、リアブレーキをかけるとフロントブレーキにも制動力を配分します。前後輪のブレーキを同時にバランス良く作動させることで、ブレーキングによって発生する過度なノーズダイブを抑制し、上質な乗り心地を実現。
さらに、デュアルタイプABSにより、タイヤのロックも抑制します。
快適に長距離を走ることに適したシステムのため、大型ツアラーの「ゴールドウイング」に搭載しています。
ビギナーからベテランまでより多くの人が安心して使うことができ、さらに「思いのままにコントロールする」というバイク最大の魅力をさらに引き立たせるブレーキを目指し、Hondaはこれからもさらなるチャレンジを続けていきます。
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