2015年3月15日(日)、「TOMODACHI Honda 文化交流プログラム 2015」を締めくくる
フォローアップ懇談会が宮城県仙台市にて開催されました。会場には今回参加した高校生と関係者らが集まり、プログラムを総括。
ローズパレードへの参加やボランティアなどのプログラム体験、アメリカの学生や米軍との交流、
ホストファミリーとの触れ合いなどを振り返りました。個々人が参加した感想を述べるだけでなく、
次回のプログラムをより良くするため、各自が感じ取った課題を発表し合い、皆で改善策を検討。
将来、復興に向けてリーダーシップがとれるような、大きく成長した姿を見せていました。
最後は、アメリカン・ホンダモーターのスタッフから学生達に、今回のプログラム写真を集めた記念アルバムを贈呈。
参加者全員が絆を確認し合い、互いの夢の実現を願う実り多い機会となりました。
そんな有意義な時間を共有した高校生、関係者、保護者の中から数名の方に今回のプログラムを振り返っていただきました。
2015年3月15日(日)
世界の子ども達に食の大切さを伝えたい
Kosuga Nozomi
小学生の頃、給食委員として栄養士との関わりを持ち、
管理栄養士の夢を抱くように。
将来は、世界の子ども達に食べ物の大切さを教えたり、
少しでも飢えている人々の助けになるような
活動もしたいと考えている。
もともと海外に興味があり、応募しました。特に“日米の文化交流”というテーマに魅力を感じました。同世代である地元の高校生やUCLAの大学生と話してみたい!と思ったからです。
今回、ローズパレードのフロート(山車)の絵柄に、私は東北6県の名産を提案し、その中から宮城のマグロとシオガマザクラが採用されました。現地の人がフロートに大きく描かれたマグロを見て、「なぜツナなの!?」と仰天。それを説明したりして…(笑)。どれも楽しい思い出となりました。
やはりアメリカは積極的な文化なんだなと思いました。初めてホストファミリーに会ったとき、早速ハグや握手を求められて。普段握手でさえ遠慮しがちな日本とはだいぶ違うなと感じました。
そんな私ですが、次第に感化されたようです。ある限定品のパーカーが欲しくて現地で探していたのですが、それをホストファミリーが「2枚持っているから1枚あげる」と譲ってくれて。うれしくて、気づいたらアメリカ人のようにオーバーアクションでお礼を言っていました。(笑)
日本人なのに自国の文化をうまく説明できなかったことです。ホストファミリーに“神社のしめ縄”の由来や意味について質問されたのですが、全然答えられませんでした。
そのため日本文化への理解を深めるのと同時に、英語の語彙力、説明する力も身につけなければいけないなと痛感しました。また、ホームステイ先で日系一世であるお婆さんが経験した戦争当時の話を伺い、とても考えさせられました。アメリカの歴史を知る上で貴重な思い出となりました。
将来は管理栄養士になることです。今回の参加で、アメリカの食事は野菜が少なめで脂っこいものが多く、日本とは食と健康への意識が異なると感じました。残った食事を捨ててしまう傾向があることにも違和感を覚えました。
将来は栄養士として、世界中の人たちに食と健康の大切さについて伝えていけたらと思います。また災害に見舞われる国があったら、東日本大震災で被災した経験を生かし、ボランティアで支援に行きたいと思っています。
東日本大震災の支援につながることをしたい
Watanabe Yakumo
人と人とのコミュニケーションに関心があり、
夢は、日本と海外のかけ橋となること。
帰国後は、高校でリーダー役に立候補するなど
率先してチャレンジするように。
高校卒業後はアメリカ留学を検討中。
以前から海外に関心があり、中学生の頃、英語の発表会などに参加していました。でも、もっとうまく話せるようになりたい!と思い、このプログラムへの参加を決意しました。
初の海外でしたが、引っ込み思案な面を解消して、積極性を身につけよう、という気持ちで参加しました。
アメリカ人は日本人と違い、自分の意見をはっきり言うことが印象的でした。意見を求められた時、いい加減な回答をしていては、海外では通用しません。
あと、みんな日米の違いに注目しますが、僕が渡米後に実感したのは、逆に互いの”共通点”でした。たとえば、アメリカ人は日本人に比べてルールやマナーに対してルーズなのでは?と、勝手な先入観がありましたが、実際は丁寧かつ細やかに接してくれました。先入観を捨てたら、僕らはもっと近づき合えるんじゃないかと考えています。
周囲の人に自分の思いをうまく伝えられなかったことです。誰かに何か親切にしてもらった時、「Thank you」「Good」「Nice」くらいしか言えなくて。自分の気持ちを具体的に表現したり感謝の意を伝えたりする英語の表現を豊富に持ち合わせていたら…と、くやしい思いをしました。伝えたいことが頭に浮かんだら、それを日本語から変換するのではなく、感じたことをそのまま英語で伝えられるようになりたいです。この渡米は、僕の人生の大きな転機になりました。
東日本大震災の復興支援の様子や復興の軌跡を海外に伝えて、さらなる支援につながるものを呼び込んでいきたいと思っています。そのためにも、言葉の壁を取り払い、コミュニケーションを円滑にはかれるように成長し、日米のかけ橋になることを目指したいです。
僕と同じように、海外との交流に興味を持っているのに、実際どう動いていいのかわからないという学生も多いと思います。そんな状況にある人と海外をつなぐ役目を担えるようにもなりたいです。
幸せをもたらす
ウェディングプランナーになりたい
Kosai Yuko
今回印象に残っているのは現地の高校生との交流です。学校案内の時、それぞれが最適と思われる見学ルートを考え提案してくれて、同世代なのにずいぶん大人だと思いました。ホストファミリーもやさしくて、ネイルサロンに連れていってくれたりアメリカの文化を教えてくれました。私も日本文化をいろいろと紹介したかったのですが、折り紙を一緒に折ったくらいで…(笑)。英語力不足から十分に思いを伝えられず、皆さんに失礼にあたらないかが心配でした。
今回出会った人々は私たちに多くの”サプライズ”を用意してくれて、とても幸せな気持ちになりました。だから、そういう気持ちを多くの人に伝えたいと思い、将来は人々に幸せをもたらすウエディングプランナーを目指したいです。
音楽教師とともに
日米交流にかかわりたい
Muraoka Mito
初対面の時からテンション高くフレンドリーに接してきたアメリカの人に驚きました(笑)。でも、今ではそれがカッコイイ!と思うようになりました。好きなものを好きなだけ食べたり、お風呂は朝シャワーで済ませるといったところに文化の違いを感じました。私は以前は人前で話すのが苦手でしたが、フォローアップ懇談会では緊張せず、自分の考えを発表できました。また、団体行動を通して、周囲の人の気持ちをよく考えるようにもなりました。
将来の夢は音楽の先生ですが、同時に、日本と外国の文化、コミュニケーションの違いも学びたいと思い始めています。今後もさまざまな人と関わりをもって日本とアメリカとの交流に積極的にかかわっていきたいです。
米日カウンシル・会長
アイリーン・ヒラノ・
イノウエ さん
宮城の学生達はロサンゼルスで学んだこと、自らの向上のため継続したいこと、参加メンバーの一員として果たした役割などを懇談会で発表し、さらに来年のプログラムをより良くするためのアイデアまで出してくれました。
彼らを支援し生涯忘れられない経験を与えたHondaには、米日カウンシルやTOMODACHIプログラムのメンバーも深く感謝しております。彼らの中から未来の日本のリーダーが生まれることに期待し、そして強力な日米関係の構築に貢献してもらえることを願っています。
アメリカン・ホンダモーター
Stephan
M.Morikawa さん
学生はこのプログラムに参加するにあたり、それぞれが事前に目標設定をして、それをもとに行動していたことを知り、とても感動しました。今回、彼らにはTOMODACHIのTシャツや、パレードで使うフロートのデザインにアイデアを出してもらうなど意見が反映できる機会をもたせました。それが非常に良い結果につながったようです。日米の多くの人たちの協力のもと、綿密に練られたプログラムだったと思います。今回総括した学生のニーズを反映させることで、次回はより充実した企画にしたいと考えています。