他社に先駆けたケイパビリティ獲得と循環を前提とした事業・製品、革新技術の仕込み
十数年後に来たるビジネス変革効果が発現する時期を見据え、循環型バリューチェーンを構成するためにさまざまなパートナーとの協業を検討しています。
他社に先駆けたケイパビリティ獲得
循環型バリューチェーンを構築するためのケイパビリティを獲得するため、三菱商事株式会社と合弁で「ALTNA(オルタナ)株式会社」を設立しました。
ALTNA株式会社では、スマート充電事業、リパーパス蓄電事業に加えて、HondaのEV車両を用いたリース商品の販売を開始しました。リース期間中、バッテリー使用状況のモニタリングを行い、車載利用を終了したバッテリーを回収します。車載利用時からバッテリーの状態を継続的にモニタリングし、得られるデータをもとに回収したバッテリーを最大限活用することで、長期的・安定的な運用に結び付けます。車載から定置用まで、バッテリーを長期で利活用することを前提としたリース価格の設定により、EVユーザーの経済的負担の軽減にも貢献します。
また車載から定置用までの利用を終了したバッテリーは、循環型バリューチェーンの実現に向けてリサイクルにつなげていきます。
株式会社デンソー、東レ株式会社、株式会社野村総合研究所、株式会社マテック、リバー株式会社とともに、「BlueRebirth(ブルーリバース)協議会」を設立しました。本協議会では、自動車リサイクルにおける再生材の利用拡大や、動静脈が融合したバリューチェーンの構築に向けた取り組みを推進します。具体的には、ELVの自動精緻解体を起点に、参画企業や研究機関などと議論や調査を行い、技術開発や実証実験を重ねるとともに、関係企業や団体への提言なども進めていきます。これらの取り組みを通じて、Car to Carに向けた資源循環を推進し、自動車産業のサーキュラーエコノミー実現に貢献していきます。
ALTNA株式会社の設立について | https://global.honda/jp/news/2024/c240613a.html
BlueRebirth協議会の設立について | https://global.honda/jp/topics/2025/c_2025-06-30.html
循環を前提とした事業・製品、革新技術の仕込み
Hondaは、循環を前提とした事業・製品、革新技術の仕込みとして、さまざまな材料・素材や部品を取り扱うメーカーとの取り組みを進めています。
樹脂領域での水平リサイクルの実現は、経済合理性の確保に加え、回収由来原料の品質確保や安定供給、製品要求性能との両立といった制約が大きく、実現が極めて困難であるため、以下のような取り組みを進めています。
出光興産株式会社とは、廃車由来プラスチックの油化ケミカルリサイクルに関する実証実験を行いました。実証実験の成果を活用して、2025 年2月に廃車由来100%のケミカルリサイクル樹脂コンパウンド材料(マスバランス方式を使用)を日本国内で初めて開発し、プラットフォーム型自律移動モビリティ実験車両のフロントパネルに採用しました。
東レ株式会社とは、共同でナイロン樹脂を分子状態に戻すモノマー化に成功しました。この技術は溶媒に亜臨界水を用いることで、従来の酸触媒の廃液処理が不要となり、短時間に高い収率でバージン材と同等の性能・品質の再生材に転換できます。また反応時間を短縮できることにより、連続式の設備構成を実現し、設備投資額も抑えることが可能です。年産500tのパイロットプラントを東レ株式会社の名古屋工場へ設置完了いたしました。2026年4月より両社で実証実験を開始しています。
またHondaは樹脂を溶かして固体異物を分離除去するケミカルソーティングを開発しました。この技術により廃プラスチック純度が99%以上に高純度化され再資源化効率が向上するとともに、工程の簡素化による処理費用負担の縮小にもつながります。
これからも、低エネルギーでの循環と経済合理性を両立する先進的なリサイクル技術の開発に取り組んでいきます。
-
出光興産株式会社
(プラスチック) -
東レ株式会社
(ナイロン樹脂)