2019.02.28 update
「平成30年度 省エネ大賞」表彰式
Honda熊本製作所 鋳造モジュールが最高賞の経済産業大臣賞に輝く!
2019年1月30日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「平成30年度 省エネ大賞」表彰式が開催され、省エネ事例部門でHonda熊本製作所 鋳造モジュールが同賞の最高栄誉となる経済産業大臣賞(産業分野)を受賞しました。また、表彰式後の受賞事例発表会では満員の聴講者に対して受賞テーマのプレゼンテーションも行いました。
2019年1月30日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「平成30年度 省エネ大賞」表彰式が開催され、省エネ事例部門でHonda熊本製作所 鋳造モジュールが同賞の最高栄誉となる経済産業大臣賞(産業分野)を受賞しました。また、表彰式後の受賞事例発表会では満員の聴講者に対して受賞テーマのプレゼンテーションも行いました。
他者の模範となる優れた省エネ取り組みや製品などを表彰する「省エネ大賞」。
他者の模範となる優れた省エネの取り組み、製品、ビジネスモデルを表彰するため、一般財団法人 省エネルギーセンターが主催して毎年開催されている「省エネ大賞」表彰式。
平成30年度の表彰式は、東京ビッグサイトでエネルギーに関する総合展示会 「ENEX2019 地球環境とエネルギーの調和展」と合わせて開催されました。
「平成30年度 省エネ大賞」表彰式は、多くの関係者や取材陣で会場は満席となり、その注目度の高さを物語っていました。
式の冒頭には、主催者である(一財)省エネルギーセンター 藤洋作会長が挨拶。続いて、後援の経済産業省より滝波宏文 経済産業大臣政務官が登壇し、このように述べられました。
「省エネ大賞は、省エネの重要性を世の中に伝えることに貢献しています。受賞者のみなさまが省エネ技術やサービスを磨き、世界に誇れる素晴らしい取り組みを進めていることを大変心強く感じています。こうした取り組みが国全体、世界全体の省エネを新しい次元に押し上げる力になるものと期待しています」。
Honda熊本製作所 鋳造モジュールが最高賞の経済産業大臣賞を受賞!
Honda二輪車の国内唯一の生産拠点となる熊本製作所にある鋳造モジュールの省エネテーマ「熱処理熱源ハイブリッド化によるエネルギー削減」が、「平成30年度 省エネ大賞」省エネ事例部門の最高賞、経済産業大臣賞(産業分野)に輝きました。
鋳造という方法で二輪車用の部品をつくり出す部署が鋳造モジューです。ここでつくられたアルミ製品に施す熱処理工程で、ガスと電気、2つの熱源を使い分ける“ハイブリッド式”の熱処理炉を新たに開発しました。
熱処理工程はアルミ製品に所要の性質を与え、軽くて強い部品にするために高温で熱したり冷ましたりを繰り返す工程です。ここでは熱量の多いガスをエネルギーとして使用することが常識であると同時にこの工程での省エネは難しいと考えられてきました。
しかし鋳造モジュールでは、新設備導入のタイミングで各工程での最適な加熱方法を設備メーカーとともに徹底的に比較・検証。ガスと電気で適切な熱源を使い分けることで、エネルギーの無駄を低減しました。そのほかにも様々な省エネアイディアを盛り込み、従来のガス式熱処理炉と比較して、何と約39%もの省エネを達成したのです。
壇上で、滝波大臣政務官よりトロフィーと賞状を授与されたHonda熊本製作所 生産業務部 中谷俊彦部長が喜びを語りました。
「これは熊本製作所が一丸となり高い環境意識を持って取り組んだ結果です。このような受賞は従業員一人ひとりのモチベーションアップにつながりますし、更なる環境意識をもってモノづくりや職場の環境づくりにも取り組んでいくことができると考えてます。Honda二輪車のマザー工場である熊本製作所は、グローバルHondaのリーダーとして環境面でも世界をけん引していきたいと思います」。
高い省エネ意識が成し遂げた受賞テーマを事例発表会と受賞展示で公開。
表彰式のあとには、省エネ大賞の受賞者がその内容についてプレゼンテーションを行う「受賞事例発表会」が「ENEX 2019」内の会場で行われました。
発表会の始まりに先駆け、省エネ大賞審査専門委員 高村淑彦委員長が今回の鋳造モジュールの受賞テーマについてこのように評価しました。
「設備の導入にあたり、設備メーカーは生産性が高く20%省エネの設備を提案してきたが、それでは満足しなかった。彼らは各工程でのエネルギーの使われ方を自分たちでしっかりと見直し、これでいいのかと疑問を持ってメーカーと話し合うことで、更なる省エネにつなげています。この妥協のない彼らの姿勢も含め、今回の事例は設備の入れ替えを検討されている方には非常に参考になると考えています」。
鋳造モジュールのプレゼンテーションを行ったのは、Honda 熊本製作所 パワートレイン工場 鋳造モジュール GDCユニット 坂村健一指導員と同 森翼でした。2人は“ハイブリッド式熱処理炉”の設計・導入の担当者です。
このように受賞テーマの解説を当事者から直接聞くことができる発表会は、自社での省エネのヒントを求める生産技術や設備担当者などによって事前予約の段階ですでに満席。当日は聴講希望者が会場の後方で立ち並ぶほど、注目を集めていました。
「平成30年度 省エネ大賞」経済産業大臣賞の受賞は、事例発表会と受賞展示も合わせて、多くの方にその革新的な省エネアイディアと省エネ効果について知っていただくとともに、熊本製作所全体の環境意識の高さも知っていただくことができました。
Hondaは今後も様々な革新的・先進的な環境取り組みにチャレンジを続け、環境負荷低減と持続可能な社会の実現をリードしていきます。
(取材日 2019年1月30日)