2019.01.22 update
暮らしや施設など、街全体でのカーボンフリーを見据え、
「施設リノベーションEXPO」でHondaの水素関連製品を出展。
2018年12月12~14日の3日間にわたり東京ビッグサイト(東京都江東区)で施設・ビルのリノベーションに関する展示会「第1回 施設リノベーションEXPO」が開催されました。Hondaは、再生可能エネルギー由来のクリーンな水素をつくり、その水素をつかい、つながることでカーボンフリー社会の実現に貢献できる製品を展示。リノベーションを契機に、これら水素関連製品を導入していただくことを来場者に提案しました。
2018年12月12~14日の3日間にわたり東京ビッグサイト(東京都江東区)で施設・ビルのリノベーションに関する展示会「第1回 施設リノベーションEXPO」が開催されました。Hondaは、再生可能エネルギー由来のクリーンな水素をつくり、その水素をつかい、つながることでカーボンフリー社会の実現に貢献できる製品を展示。リノベーションを契機に、これら水素関連製品を導入していただくことを来場者に提案しました。
ビルなどの施設でも考え始められている、環境負荷低減。
様々な施設のリノベーションに必要な設備や材料が出展される「第1回 施設リノベーションEXPO」は、建築業界の総合商談会「第3回 住宅・ビル・施設Week 2018」内で同時開催される4つの展示会のうちのひとつです。
この総合商談会の会期中は、ゼネコン、デベロッパー、ハウスメーカーなど建築業界の専門家が商談を目的に約29,000名が来場。初日は各分野のトップが登壇した盛大なテープカットによって開幕となりました。
よく耳にするようになった「リノベーション」とは、建物価値向上につながる大規模な改装を意味します。古民家や倉庫のリノベーションを始めとして、日本では建造物の老朽化により需要が高まりつつあると言われています。
最近では環境負荷の低い施設への転換が重要視される傾向も高く、今回の様な展示会でもZEH 、ZEB※1などに関する出展が増えてきています。その中でHondaは、水素の「つくる・つかう・つながる」をコンセプトとした水素関連製品を展示。リノベーションを契機にこれらを導入していただくことで、水素社会の拡がりに貢献していくことが狙いです。
リノベーションを機に、水素エネルギーの活用を提案。
Hondaブースでは、水素を”つくる”「スマート水素ステーション(SHS)」、水素を”つかう”燃料電池自動車(FCV)「クラリティ FUEL CELL」、そして”つながる”V2L対応可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を展示しました。
水素をつかってCO2を排出することなく発電・走行する、究極のクリーン性能をもった「クラリティ FUEL CELL」 。この車が電気を供給できることを実感してもらうために、「クラリティ FUEL CELL」から「Power Exporter 9000」を介して実際に取り出したCO2フリーの電気で、来場者の方々にスマートフォンの充電をしていただきました。
「Power Exporter 9000」はFCVだけでなく、外部給電機能を備えた電動車両から電気を取り出せることを展示パネルにて紹介。電動車両と連携することで、クルマが「走る電源」となり、普段の生活でも非常時でも様々な電気機器や施設に電気を供給する※2ことが可能になります。
さらに2018年11月下旬に受注を開始したSHSのモックも展示。従来モデルに比べて水素充填圧力を70MPaに高め、 FCV 「クラリティ FUEL CELL」にフル充填※3することが可能になりました。
SHSは、再生可能エネルギーなどで発電した電力で水を電気分解し、その過程でCO2を一切発生しないクリーンな水素を製造します。太陽や風の状況に左右され、供給が不安定になりがちな再生可能エネルギー由来の電気を水素エネルギーに置き換えることで、エネルギーの貯蔵や移動も可能となり、安定的なエネルギー供給を実現します。
リノベーションの中でSHSが担う役割を、Hondaエネルギービジネス開発部 笹木英二主任が説明しました。
「SHSならば、その場にある水道水と、その場にある太陽光による電力からCO2を排出することなく水素エネルギーをつくることができます。施設やその周りの暮らしにおいても環境負荷の低減が求められてくる中で、安定供給が可能なカーボンフリーのエネルギーをどこから持ってくるのかという課題解決のひとつにつながると考えています」。
クリーンな水素を“つかい”発電し、施設と“つながる”ことが価値を生む。
環境負荷の低い施設を実現するための方法の一例としてHondaは、SHSでつくられたクリーンな水素を充填した「クラリティ FUEL CELL」などFCVが、「Power Exporter 9000」を介すことでCO2フリーの電気を施設に供給※2できることを提案。実際のブースでは水素関連製品の実物やパネルの展示のほか、プレゼンテーションを通してこの一連の流れを説明しました。
今回の展示について、Hondaブースの館長を務めるエネルギービジネス開発部 加川大樹主幹がこう説明します。
「再生可能エネルギーの活用手段のひとつとして、太陽光などからつくった水素をつかって発電し、電気として施設につないで利用する。そのことで得られる“カーボンフリー“という価値を、自治体、ゼネコン、デベロッパーなど街づくりに関係するお客様たちに理解いただき、カーボンフリー社会実現の礎になるような活動を進めていきたいと考えています」。
Hondaは、エネルギーマネジメントで安心で豊かな生活が送れる喜びを創造することを目指し、水素関連製品のあらゆるシーンでの活用方法を提案しながら、カーボンフリー社会の実現に向け着実に取り組んでいきます。
- ※1
- ZEH=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス。ZEB=ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング。
再生可能エネルギーなどを導入することにより、年間に消費する一次エネルギー量を正味(ネット)でゼロを目指した建造物(家やビル)を指す。
- ※2
- 「Power Exporter 9000」を介して施設に電気を供給するためには、電源切り替え機等を使用する必要があります。
- ※3
- 充填プロトコルはSAE規格(J2601)に準拠。充填量は、気温などの使用環境や充填前のFCV水素タンクの残量などに応じて変化します。
(取材日 2018年12月12日)