MONTHLY THE SAFETY JAPAN●2001年4月号


特集:交通事故負傷者数115万人の減少に向けて


〈コラム〉


負傷者数減少に向けて
       ―3つの提言

長江啓泰・日本大学名誉教授

提言1:小さな事故が重大事故に発展するという問題意識の形成
 物損事故が負傷事故につながる可能性が高いこと、自分自身が怪我をする1人になる確率が高いことを知ってもらいます。物損事故まで焦点を当てたキャンペーンを行なうことが必要でしょう。


提言2:防衛運転の徹底
 危険予測、
自分の動きや気持ちを伝えるためのアイコンタクト、気づいてもらうためのライトオンなど、どれか1つでもおろそかにすると事故になります。そのうちのどこか1つを断ち切れば事故は防げます。相手に頼らずに、自ら事故を防ぐ防衛運転をすることが大事です。


提言3:事故発生者に事故の道義的責任を考えさせる環境づくり
 法的、社会的なこととは別にカーライフをいつまでも楽しく続けるには、何をすべきかを考えさせる環境をつくることが大事です。社会的制裁を受ければ済むと考えがちな事故多発者にも、身近な人、たとえば家族が自分の問題として一緒に取り組み、周りが一緒になって道義的責任を考えさせる。そうしたバックアップが望まれます。



前のページへこのページのトップに戻る目次へ

 
  安全運転普及活動コンテンツINDEX