Hondaでは、自分らしいキャリアを描き、挑戦し、
能力を最大限発揮できる環境を整備するため、
女性特有の健康課題改善にも取り組んでいます。
健康課題は本人だけのことではありません。また本人では解決が難しいこともあります。
今回、意識醸成の一環で、働く職場における事例を、従業員座談会、社内や日本のデータなどから紹介するとともに、健康課題との向き合い方を、産業保健の社外専門家からもお伝えします。
個人ごとに、環境や個性による「ちがい」や「偏り」があります。性差もちがいのひとつです。イラストの左側 EQUALITY(平等)のように、現状の偏りを無視した平等というのは、右側 EQUITY(公平)とは言えません。個々の特性や状況を考慮し、公平な機会を提供するのがEQUITYという考え方。まずはお互いのちがいを正しく認識し、受け入れることから始めましょう。
Hondaでは、2022年健康診断問診データを集計し、男女における健康課題のちがいがわかりました。
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頭痛・頭重感の訴え
頭痛を持っている割合は各世代で女性が男性を上回ります。また、自覚のある症状の数も女性が多いという結果が出ています。
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自覚症状の訴え平均個数(11設問※中)
アンケートにおける、自覚症状の有無に関する11の設問への回答では、
「ある」という回答の数はいずれの年代も女性が上回っています。※自覚症状の有無に関する11の設問
1 頭痛または頭重感が続く 2 心臓がドキドキする 3 腹部に痛みがある 4 便秘が続く 5 めまいがある 6 すぐカッとなったりイライラする 7 午前中気分が重く憂うつである 8 最近、仕事や物事に集中できない 9 最近、体がだるく疲れやすい 10 不安で落ち着かない 11 眠れない -
日常生活に支障をきたすほどの月経時の腹痛の有無
月経時、日常生活に支障をきたすほど腹痛がある女性従業員は全社で16%に上り、
20代では約4分の1の方が症状を訴えています。
健康課題における男女のちがいや、女性の方が症状の訴えが多いことを、Hondaの健診データで紹介しました。経済産業省によると、女性特有の月経随伴症状による労働損失は4,911億円と試算され※、また女性従業員の約5割が女性特有の健康課題などにより職場で困った経験がある、としています。
※出典:経済産業省「健康経営における女性の健康の取り組みについて」
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女性特有の健康課題や女性に
多く現れる症状により、勤務先で困った経験の有無
更年期障害は、女性のみならず、男性にもあります。日本最大級の医療機関検索サイト『病院なび』を運営するeヘルスケア社は、医師に対する調査で、日本人男性の2割以上が生涯において男性更年期障害の症状を感じると医師が考えており、これは人口比で計算すると約1,000万人が該当するとしています。
多様な個を活かす組織づくり、意欲を持って力を発揮する健康づくりの取り組みのひとつとして、「従業員の健康課題と取り巻く組織の在り方」について、健康課題と向き合いながら、自分らしく働く従業員と、それを受け入れるマネジメントや同僚、そして産業医によるディスカッションを行いました。
これまで全国での研修を通じ、悩みを抱える多くの皆さんに寄り添ってこられたウェルネスライフサポート研究所代表で、保健師の加倉井さおりさんが、健康課題との上手な向き合い方を、健康課題を抱えるご本人、そして職場の皆さんにお伝えします。