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安心・安全な社会の実現を夢見て描く、コネクテッド事業のこれから

車がスマートフォンのように素早くインターネットに接続することで、お客様により安心かつ安全なサービスを届ける。万が一のことがあったときに、すぐ対応できるような情報の仕組みを作る。それが、CASEのなかでもベースとなる概念であるコネクテッドを活用したコネクテッドカーです。
その海外展開を担うコネクテッド事業部の佐藤晋寛。Hondaに転職後、長年の夢だった新規事業の企画に携わっています。自分が本当にやりたいことを追求し仕事自体を楽しみながらも新たな分野に果敢に挑戦する佐藤の姿に迫ります。

佐藤 晋寛Yukihiro Sato

モビリティサービス事業本部 コネクテッド事業統括部 コネクテッド事業部 事業推進課

2015年8月中途入社。新卒でシャープ株式会社に入社し、OA機器の国内営業や海外駐在を経験。かねてより希望していた商品企画を志しHondaに入社。入社後、四輪の海外営業、パキスタン駐在を経て2020年4月に帰任し、現職。コネクテッド事業部にて新規事業企画、新サービスの企画を担う。

海外経験を活かし、今後のモビリティ社会のベースとなるコネクテッド事業を牽引

▲前職でのエチオピア出張時(左)/Honda Atlas Cars (Pakistan) Ltd.に駐在時の佐藤(右)

▲前職でのエチオピア出張時(上)/Honda Atlas Cars (Pakistan) Ltd.に駐在時の佐藤(下)

コネクテッド事業部事業推進課に所属する佐藤は、海外駐在の経験を活かしてコネクテッド事業の海外業務を担っています。

佐藤 「コネクテッドカーを各国で立ち上げるためにどういった形でビジネスを展開していくのか、事業戦略の策定から実際のサービスインまでを推進しています。具体的には通信装置であるTCU(Telematics Control Unit)を搭載する車種やグレードの検討、提供されるコネクテッドサービスのコンテンツ企画、そしてサービスに加入してもらうためのサブスクリプションパッケージの企画などを各国のお客様のニーズに基づいて進めています。

そして、取得したお客様のビッグデータを活用してお客様の満足度を高めていくことで再びHondaのディーラーに来て頂いたり、またHondaのクルマを購入して頂けたりするような仕組み作りも支援しています」

佐藤が所属するコネクテッド事業統括部の他に、赤坂のモビリティサービス事業本部にはeMaaS戦略企画部があります。

※eMaaS…Hondaが提案するEnergy as a Service(EaaS)とMobility as a Service(MaaS)を融合させたeMaaSという概念。電動モビリティとエネルギーサービスを繋ぎ、自由な移動と再生可能エネルギー拡大に貢献することを目的としている。

コネクテッド事業統括部ではどうやってコネクテッドカーを作ってサービスに加入して頂くかを検討し、eMaaS事業部ではコネクテッドや自動運転を活用しどのようにサービスを提供するか考える。未来のモビリティサービスを実現させるためにも、まずコネクテッドというベースを整える必要があるのです。

佐藤は2015年に中途採用でHondaに入社し、海外営業に携わってきました。オーストラリアやインドを担当し、各国の四輪事業を日本から支える仕事をしていました。その後、2017年12月にHonda Atlas Cars (Pakistan) Ltd.に駐在し、ここでも四輪事業に関わります。

このように、佐藤は現在の部署に異動するまではコネクテッドカーとはほとんど縁がありませんでした。

佐藤 「パキスタンでコネクテッドカーの市場性検討を行ったことはありましたが、コネクテッドを専任とする仕事は今の職場がはじめてです。

パキスタンから帰ってくるときは四輪事業に戻ると思っていたんですが、新規事業であるコネクテッドに配属と言われて私自身も少しびっくりしました。でも新規事業の企画をしてみたいと考えていた自分の希望が叶い嬉しかったですね。」

見えない商品であるコネクテッドサービスの企画を楽しむ

佐藤はHondaに入社する前から、商品企画の仕事に憧れを抱いていました。パキスタンで現地のローカルスタッフとともに商品企画に携わってその楽しさを強く実感し、今後も続けていきたいと考えるようになりました。

佐藤 「駐在後はコネクテッド事業を担当することになりましたが、これも目に見えない商品・サービスの企画だと思うんです。グループリーダーとして、アメリカやアジア諸国におけるコネクテッドサービスの企画も進めています。パキスタンで商品企画をしていたときと同じく、新しいモノやサービスをお客様に届けたいというマインドで楽しく仕事ができていますね」

佐藤が商品企画に憧れたきっかけは、大学生のときに留学したアメリカで、メイドインジャパンの商品をたくさん見たことでした。

佐藤 「すごく仲の良い友人がアメリカに行ったあと。『海外に行けばおもしろくて優秀な人がいっぱいいて、そういう人たちとディベートをすれば自分の将来を見つめ直すきっかけになる』と言っていて、自分も行ってみようと思いました。そして大学3年生でサークルを引退してから、短期留学に行ったんです。

ステイ先の寮には、日本製の冷蔵庫やクーラー、PCなどがたくさんありました。そのとき、海外に進出している日本のメーカーで働いて、世界の人々にメイドインジャパンのものを届ける仕事がすごく素敵だと思ったんです」

しかし、新卒入社した会社では商品企画に縁がありませんでした。

佐藤 「前職では国内営業や海外駐在をして、少しだけOA機器の商品企画に携わりましたが、もっと広がりがある自動車というプロダクトで商品企画をやってみたいと思ったんです。そして、海外営業や商品企画を志望して、Hondaに入社しました。

大学生の頃から商品企画をやりたいという想いは一貫していて、Hondaに入ってからやっと夢が叶いましたね」

紆余曲折を経てHondaへ転職し、念願の商品企画に携わる

新卒1年目の夏にリーマンショックがあり、不景気の状況下でOA機器の代理店セールスをすることになった佐藤。事務所にいても仕事がなかったため、とにかく現場を回れという指示で右も左もわからないまま販売店の方と飛び込み営業をする日々を送っていました。

そんな前職時代に学んだのは、“1”という数字の重みでした。

佐藤 「販売台数が千台単位でレポートに上がってくるんですが、一台一台を売るのはひとりの営業マンです。いろいろな会社が、さまざまな悩みを抱えるなかでOA機器を買うんですね。その1台を売る大変さを飛び込み営業で学んだので、とにかく1の重みを頭に入れながら、1台でも多く積み上げられるようにという仕事のマインドは今も持つようにしています。

付加価値をつけて、他の営業マンより少しでも良い提案を少しでも早くできるようにするのはその頃から思考するように努力していたので、そのマインドは今も活きていますね」

着々と営業スキルを身につけていったものの、やはり就活の軸が決まるきっかけとなった家電の商品企画に携わりたいと考えていた佐藤。自ら応募してブラジルに駐在することになり、商品企画の仕事に手が届きかけました。

佐藤 「語学研修を経てようやく白物家電の新規事業に携わることになりましたが経営判断でプロジェクトがなくなってしまったんです。そこから帰国せずにそのままドバイに駐在になったんですが、そこでOA機器のビジネスに戻りました。

ドバイでも2〜3年頑張りましたが、やっぱり新しいことに挑戦したいという気持ちが強まっていきました。そのとき、自動車産業が持つ影響力の強さを認識する機会があり、今の会社で家電に携わるチャンスを待つより新しいフィールドに挑戦しようと考え、転職を決めました」

佐藤がHondaを選んだのは、自動車メーカーのなかでも尖ったイメージがあることに加え、ドバイ駐在中にHondaの社員と出会い、話を聞いたことが決め手となりました。

佐藤 「その方自身も魅力的な人でしたが、Hondaはとにかく変わった会社であると聞きました。頑張る個人にはいくらでも挑戦するフィールドが与えられる。Hondaの社風は佐藤さんに合っていると言ってもらえたんです。本当にそういう会社なら働いてみたいと思い、面接を受けることにしました。

前職と同じような仕事をHondaでもするんだろうなと思っていましたが、自動車はより広範囲のビジネスで、ステークホルダーも多く国や産業の存在感も大きいため、やりがいのあるビジネスだと感じていました。車は街で走っているのを見られるので、そういう意味でもやりがいを感じやすい仕事だから頑張ろうと思いましたね」

Hondaに入社してからも、佐藤は商品企画に携わりたいと言い続けていました。その結果、Honda では約2年半の海外営業の後、海外駐在、そして商品企画に携わることができたのです。このことから佐藤は、Hondaはやりたいと声を上げればやらせてくれる、ドバイ時代のHonda駐在員が言っていた通りの社風なんだと感じました。

安心安全のHondaのコネクテッドを広めるため、ビジョンを見据え行動する

結婚してすぐにパキスタン駐在となり、2年半ほど単身赴任をしていた佐藤は、帰国後ようやく子どもと過ごす時間を楽しめるようになりました。部署内では子育てに積極的なワーパパとして知られています。

佐藤 「職場の上司は、仕事の成果やチャレンジ、生産性といった部分で評価をしてくれています。長時間労働を是とせず働き方は任せるよ、という寛容さを持っているので、家事や育児をしながら仕事にも全力で取り組めています。

在宅勤務が制度化されているため、早朝に海外のチームと会議をして、夕方まで仕事をしてから家事や子どものお迎えをして、寝る前にまた海外のチームと会議、という働き方もできるんです。海外との関わりが大きいのでどうしても不規則になってしまいますが、家庭のための時間は取れていると感じますね」

そんな佐藤は、北米の大手自動車メーカーとHondaの北米での戦略的なアライアンスプロジェクトにも取り組んでいます。本プロジェクトにはコネクテッドサービス分野での協業も含まれており、将来Hondaが一緒に世界のコネクテッドカー作りをリードできるような姿も検討することが、短期的なビジョンです。

そして中長期のビジョンとしては、世界中にコネクテッドを広めるためのプロジェクトをリードできる人材になることを目指しています。

佐藤 「今はアメリカや日本、中国、欧州が中心ですが、今後アジア諸国や南米などいろいろな国でコネクテッド事業の立ち上げを検討しています。CASEの概念のうち、Autonomous(自動運転)やShared & Services(シェアリングとサービス)は、コネクテッドが重要な基盤技術となります。EV(電気自動車)もコネクテッドとの親和性が非常に高い。

だからこそ、コネクテッドをとにかく早く全世界に張り巡らせることが、Hondaがこれからの時代を生きていくために必ず必要だと私は認識しているんです。他社とのアライアンスも模索しながら、事業体制を強化できるよう頑張りたいと思っています」

事業の可能性として、まだコネクテッドサービスが普及していない国でも事業を展開していくことは、Hondaだからこそできる強みのひとつといえます。佐藤の担当する海外事業への展開はその一翼を担う重要な部門なのです。

コネクテッド事業を進める際、佐藤はHondaのコネクテッドの切り口である「安心・安全」というキーワードを常に意識しています。

佐藤 「Hondaが儲かるからではなく、お客様に安心してもらいたいという想いがあるから世界中にコネクテッドを広めていくんです。今はコロナウィルスの影響もあり販売が厳しいので、新規事業に対して後ろ向きな考えを持つ人もたくさんいます。そういう人にも、コネクテッドがお客様に安心・安全をお届けするサービスなんだと理解してもらい、パッケージの検討、通信事業者との交渉など立ち上げに向けた取り組みを一緒にやっていく。そういう地道な仕事を積み重ねることで、コネクテッドをビジネスとして成立させる道が見えてくるんだと思います」

ようやく関わることができた商品企画の仕事を楽しみながら、ビジョンを描き、やるべきことを一つひとつこなしている佐藤。

これまでの経験を活かしながら、コネクテッドの新規事業企画というフィールドで活躍を続けていく。安心・安全な社会の実現を夢見て。

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