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世界中のHondaファンが集う場をつくる

Hondaの本社ビル1階にある「Hondaウエルカムプラザ青山」。いわゆる「自社ビルのショールーム」とは一線を画すその場所は、1985年に“地域に開かれた憩いの場”として誕生。2020年1月には大規模リニューアルを実施。担当者として奔走した森 由布子が、リニューアルに込めた狙いや想いを語ります。

森 由布子Yuko Mori

2008年入社。中学、高校をアメリカで過ごし、帰国後に日本の大学へ。入社後は語学力、国際経験を活かし、グローバルレベルでのカスタマーサービスを経験。2016年の1月に海外トレーニーに応募し、6ヵ月間、カナダの現地法人で勤務。産休・育休を経てブランド部に復帰した後、ウエルカムプラザのリニューアルプロジェクトを担当する。

35年間、変わらぬA00のもとに在るウエルカムプラザの使命

一歩足を踏み入れた瞬間、目の前に広がるのはあたたかみのあるウッド調の空間と、あふれるほどのグリーン。
なかでも、鮮やかな色彩を放つHondaの自動車やバイク、汎用製品の展示が訪れた人の目と心を惹き込みます。

さわやかな風がそよぐような空気感に満ちたその場所は、誰しもが集い、憩うために開かれた場所——Hondaウエルカムプラザ青山(以下、ウエルカムプラザ)です。

森「Hondaで言うところのA00は、誰でも入れる憩いの場をつくる、ということでした。これは、1985年のオープン以来ずっと変わらず息づいています。2020年1月のリニューアルにおいても、ぶれることのない基盤として意識していました」

そう語るのは、今回の大規模リニューアルを担当した森 由布子です。

産休育休を経て、ブランド・コミュニケーション本部ブランド部管理推進課に異動となった森。復職初日に言われたまさかのセリフが「森さん、ウエルカムプラザの担当ね。来年、大規模リニューアルするから」でした。

森「そこからは、ずっと一途にウエルカムプラザの担当です(笑)Hondaの企業理念や製品を発信する場という役割は、35年前からずっと変わりません。誰でも気軽に立ち寄り、憩うための場として活用してほしいという願いも、オープン当時から一貫しているコンセプトです。

ブランド部には、多様な活動を通じてより多くの方に『Hondaっていいな』と思っていただくというミッションがあります。当然、ウエルカムプラザの企画運営もミッション実現に向けたアプローチのひとつ。ここでの体験を通じてHondaのファンを増やしていきたいと考えています」

そんな想いのもとに運営されているウエルカムプラザだけに、オープンな雰囲気という空間演出は不可欠な要素でした。

必ずしもHondaという会社や製品のファンだけが訪れるのではなく、ふらりと立ち寄ってみた結果、Hondaのことを知ってもらえればいい。
事実、ウエルカムプラザには小さなお子さんや外国人観光客の方など、実に多様なお客様が訪れます。

子どもの笑い声が聞こえてきたり、ゆったりとお茶を飲んでいる人がいたり。
誰に対しても開かれ、くつろいで過ごせる空間のなかで、Hondaらしさを何か感じてもらえればよい。
ウエルカムプラザはその名の通り、誰も拒むことなく受け入れる場という使命のもとに存在しているのです。 

若い世代、そしてHonda社員に、もっとファンを増やしていきたい

ウエルカムプラザは開かれた場所ですが、2020年の大規模リニューアルにおいて、森はある明確なターゲットを定めていました。

森「それは、より若い世代の学生や子どもたちにHondaの良さを伝えていくこと。私自身、Hondaの理念や哲学に惹かれて入社を決意したのですが、そうした独自性はHondaが誇る大きな価値だと思います。

一般的には、Honda=自動車やバイクのメーカーのイメージが強いかもしれません。でも、知られざる魅力、まだ伝えきれていない価値がたくさんあるので、どんどん発信していきたいと考えています」

さらに、もうひとつのターゲットがHonda社員。
さまざまな調査結果からも、社員を含めファンづくりへの注力は大きな課題として明確に浮かび上がってきていました。

森「私はもともと企業理念が好きで入社した身で想いが強めな社員だと自認しています(笑)でも、社員ならみんな同じ温度感を持っているかといえば、決してそんなわけではありません。

以前は、サービス部門で新しい体験価値を生み出し、提供するという仕事に携わっていました。そのときは気づいていなかったんですが、ブランド部に移ってウエルカムプラザ担当になり、要するに“ファンづくり”が大切なんだ、と腑に落ちました。アプローチは多様にあって、でも最終的にはHondaのファンになってもらいたいんだ、と」

もうひとつ、森には忘れられない経験があります。
それは2016年、海外トレーニーとしてカナダの現地法人で働いた半年間。
お客様の声を次世代車の開発に反映するというミッションのもと、お客様やディーラーの方々と直接コミュニケーションを取る日々を送りました。
森にとっては、Honda製品を買う方のリアルな想いに触れる貴重な経験となったのです。

森「カナダのスタッフのHonda愛を目の当たりにしたのも印象的でした。現地の技術部門スタッフは本当にHondaが好きで、Honda製品に触れられるだけで幸せだというスタッフがものすごくたくさんいたんです。

なぜそうなっているのかというと、内向けのブランディングがしっかりと行われているからなんですよね。スタッフのモチベーションを高めながら、会社に対する愛を育む働きかけをしっかりと行う。自然発生的に高められる部分には限界があって、そこはやはり意志を持って取り組んでいく必要があるのだと思いました」

それでは、新たに生まれ変わったウエルカムプラザでは、こうした想いがどのように表現されているのでしょうか?

リアルでもオンラインでも、Hondaの魅力を発信するプラットフォーム

ウエルカムプラザのメインエントランスでひときわ目を惹くのが、存在感のある植栽。
この木には、Honda独自の文化を冠して「ワイガヤの木」と名づけられています。

森「この植栽は、Hondaが拠点を置く数十カ国を原産地とする木々で構成されています。種類の異なる木が根を張り合うことで互いにより強くなること、多様性が混在することで、より良い調和を生み出す空間をつくりたかったからです。

そもそも『ワイガヤ』は、役職や年齢、性別を超えて気軽にワイワイガヤガヤと話し合うHonda伝統のコミュニケーション。もとは技術者たちが三日三晩寝ないで議論するような意味合いが強かったのですが、Hondaらしさの象徴として設けることにしました」

リニューアルとはいえ、古きを残してより良くする工夫も随所にちりばめられています。

森「『MILES Honda Cafe』のコンセプトは、旅する人がうれしいカフェ。お客様とともに旅する距離を重ねていきたいというHondaの想いを込めました。

このカフェで提供するドリンクには、『宗一郎の水』を使っています。本社ビル地下にあるカナダ産のヒバの木でつくられた受水槽から供給される水のことですが、それはおいしい水を提供したいという願いから生まれました。ビル竣工時からあり、この伝統と想いはリニューアルしても絶やさず生かしたいと思っていたんです。

コロナ禍の今は自由な移動が制限されていますし、そもそも移動しなくてもできることの方が体験価値が高いという考えもあります。でも、やっぱり実際に移動する=旅するってすばらしい体験。そうした旅の喜びのそばにHondaがあることを、MILES Honda Cafeでは表現しています」

一方で、リニューアル後から全世界を襲ったコロナ禍の影響で、休館を余儀なくされた時期もありました。
リアルの場にお客様を呼べないのなら、デジタルの力を活用してみよう。
立ちはだかる壁に屈せず、新しい発想でチャレンジングなイベントにも取り組みました。

森「2020年8月には、YouTube配信とウエルカムプラザでの展示をコラボさせたイベントを実施しました。フルモデルチェンジしたFITと組み合わせ、『#あたらしいふつうをつくろう』というテーマで夢を語り合う場に。

ウエルカムプラザってこういうことをする場なんだよ、Hondaってこういうスタンスの会社なんだよ、と世界中に発信し、オンラインとオフラインで通じ合うプラットフォームとしてのウエルカムプラザを発信する第一歩になったと思います」

Hondaの企業理念に触れるコンタクトポイントを増やし、Hondaらしい世界観やストーリーを感じてもらうことでファンづくりにつなげていきたいと、森は尽きぬ夢を語ってくれました。 

妥協せずつくりあげたウエルカムプラザで、新たな未来を描き続ける

2020年1月のリニューアルをきっかけに、さまざまな反響が寄せられています。

森「特に女性のお客様からは『より入りやすくなった』という好評のご意見が多いです。カフェやベンチを増やしたことで、立ち寄りやすさの演出につながりました。ベビーチェアや授乳室も備え、お子様連れの方こそ楽しめるような設備を整えました。

社員からも『雰囲気が変わった』『コーヒーが美味しい』などの声が。そもそも以前はウエルカムプラザで何をしているのか見えづらかったとの意見もあり、社内外問わずHondaらしさをしっかりと発信する場なのだと認知度を上げていきたいです」

こまやかな工夫、細部にまでつくりこまれた想い。
それらはたとえ目に見えずとも、Hondaらしさを伝えるうえで譲れないポイントでした。

森「ウエルカムプラザのどこで何をしていてもHondaらしさを感じてほしい、と必死でもがきながら考えたわけです。正直『ワイガヤの木』だって、お客様は名前にもそこに込めた想いにも気づかないかもしれない。でも、なくてはならないんです。ウエルカムプラザがHondaの想いを伝える場であるために」

森の頭のなかには、これからやりたいことがまだまだたくさんあります。

森「ウエルカムプラザをグローバルのHondaブランド発信基地として、Hondaのグローバルの活動がリアル・オンライン両軸で気軽に体験できることを目指しています。ワールドワイドのお客様や社員が夢を語り合う場として、ウエルカムプラザがその架け橋として役割を果たす未来を描いています。

気軽さはウエルカムプラザの重要なポイントですが、同時に、飽きられない工夫も大切です。必ずしもリアルな展示にこだわりませんが、何気なく訪れるたびに展示が代わっているなど、何かしら新たな発見がある場として工夫を重ねていきたいですね」

思い描く理想は、世界中のHondaファンが集う場として認知されること。そして、誰もが気軽に集まってにぎわいが生まれる場所。近隣の小学生が宿題をしに来たり、おやつを食べたり、ビジネスパーソンが立ち寄ってリフレッシュしていたり……。それが拡がってゆくこと。

日常の風景を織りなすなか、自然とHondaの企業精神や製品に触れてもらうことで、ファンづくりの土壌が築かれていくのかもしれません。

誇るべき価値は残し、新たなチャレンジで未来を描く。
新しくなったウエルカムプラザで紡ぎ出される空間に、いつも人々が集い楽し気な声と心地よい雰囲気があふれていることを願って。

▼Hondaウエルカムプラザ青山のWebサイトはこちら
https://global.honda/jp/welcome-plaza/

▼Hondaウエルカムプラザ青山の公式インスタグラムはこちら
https://www.instagram.com/hondajp_wp_aoyama/

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