本田技研工業(株)は、高性能な水冷・2ストロークエンジンを搭載したモトクロス競技専用車「ホンダCRシリーズ(250R/125R/80R/80R2)」の各部の熟成を図るとともに、総合性能を向上させた2001年型モデルを8月4日に発売する。
このCRシリーズは、日本はもとより世界各地の不整地で開催されているモトクロス競技に使用する競技専用車であり、過酷なレースで鍛え、磨かれたレーシングテクノロジーを注ぎ込み開発したものである。
2001年型CR250RとCR125Rは、ワークスマシンのノウハウを最大限に活かしながら、細部にわたるまでチューニングを施し、戦闘力と扱い易さのバランスを向上させている。またCR80R/CR80R2では、MFJ(財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会)のレギュレーション変更を機に、エンジンの排気量アップを図り(79.4cm3から82.9cm3へ)、より高い戦闘力を実現している。

ホンダ CR250R
販売計画台数 (国内・年間)
シリーズ合計(250R/125R/80R/80R2)
1,000台
メーカー希望小売価格
CR250R
609,000円
CR125R
509,000円
CR80R
308,000円
CR80R2
324,000円
(地域希望小売価格の一例:
北海道は<CR250R>15,000円高、<CR125R>12,000円高、<CR80R/80R2>8,000円高
沖縄は<CR250R>9,000円高、<CR125R>8,000円高、<CR80R/80R2>5,000円高
その他一部地域を除く。)(参考価格。消費税を含まず。)
CRシリーズ2001年型モデルの主な変更点
CR250R
エンジン
さらなる戦闘力向上を狙いとし、シリンダーのポート形状及びチャンバーパイプはワークスと同仕様を採用。これに伴い、点火時期の最適化と演算精度の向上を施している。更に、キャブレターはTMXタイプ、リードバルブストッパー形状はストレートタイプとし、中高速域での出力特性を向上させている。
最高出力は2000年モデルに比べ0.8PS高い59PSを実現している。
フレーム・足回り
フレームのヘッドハンガーの形状変更、フロント及びリアサスペンションのバネレート変更、減衰力特性の変更により、操縦安定性と高い走破性を実現している。また フロントフォークの全長を7mm延長する事によって20インチホイール(オプション)への対応を可能とした。
CR125R
エンジン
シリンダーのエキゾーストポート出口形状、及びジョイントパイプ内側形状を変更することで、排気の流れをスムーズにしている。更にインシュレーターのレクチファイヤ形状を変更し、リードバルブは新設計の4葉タイプを採用することで、エンジンレスポンス、低・中速域での出力特性と高速域での伸びのある走りを実現している。
フレーム・足回り
プロリンクレシオの変更、フロント及びリアサスペンションのバネレート変更、減衰力特性の変更、フレーム細部のリファイン、ヘッドハンガーの板厚変更により、操縦安定性と走破性を向上させている。またCR250Rと同様に20インチホイール(オプション)への対応を可能とした。
*2001年型CRシリーズの車体色はエクスプローションレッド1色のみの設定です。
主要諸元
通称名 | CR250R | CR125R | |
型式 | ME03 | JE01 | |
全長(m) | 2.189 | 2.173 | |
全幅(m) | 0.823 | 0.823 | |
全高(m) | 1.263 | 1.271 | |
軸距(m) | 1.487 | 1.471 | |
最低地上高(m) | 0.331 | 0.332 | |
シート高(m) | 0.933 | 0.936 | |
乾燥重量(kg) | 97.0 | 87.5 | |
エンジン型式・種類 | 水冷2ストローク・ピストン リードバルブ単気筒 |
水冷2ストローク・クランクケース リードバルブ単気筒 |
|
総排気量(cm3) | 249.3 | 124.8 | |
内径×行程(mm) | 66.4×72.0 | 54.0×54.5 | |
圧縮比 | 8.5 | 8.75 | |
最高出力 (kW[PS]/rpm) |
43.4[59.0]/8,500 | 30.2[41.0]/11,500 | |
最大トルク (N・m[kg・m]/rpm) |
51.0[5.20]/8,000 | 27.1[2.76]/11,000 | |
キャブレター形式 | TMX11A(メインボアφ38mm) | TMX01A(メインボアφ36mm) | |
始動方式 | プライマリーキック式 | プライマリーキック式 | |
点火装置形式 | 電子進角CDI式デジタル点火 | 電子進角CDI式デジタル点火 | |
燃料タンク容量(L) | 7.5 | 7.5 | |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング | 湿式多板コイルスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式5段リターン | 常時噛合式5段リターン | |
変速比 | 1速 | 1.800 | 2.357 |
2速 | 1.470 | 1.867 | |
3速 | 1.210 | 1.579 | |
4速 | 1.000 | 1.333 | |
5速 | 0.869 | 1.130 | |
減速比(1次/2次) | 3.000/3.864 | 3.150/4.000 | |
キャスター角(度) | 27°44′ | 27°03′ | |
トレール量(mm) | 113.8 | 116.0 | |
タイヤ | 前 | 80/100-21 | 80/100-21 |
後 | 110/90-19 | 100/90-19 | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ディスク | 油圧式ディスク |
後 | 油圧式ディスク | 油圧式ディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(倒立サス) クッションストローク315mm |
テレスコピック式(倒立サス) クッションストローク315mm |
後 | スイングアーム式(プロリンク) アクスルトラベル318mm |
スイングアーム式(プロリンク) アクスルトラベル319mm |
|
フレーム形式 | アルミツインチューブ | アルミツインチューブ |
通称名 | CR80R | CR80R2 | |
型式 | HE04 | ||
全長(m) | 1.787 | 1.905 | |
全幅(m) | 0.722 | ||
全高(m) | 1.120 | 1.177 | |
軸距(m) | 1.246 | 1.289 | |
最低地上高(m) | 0.320 | 0.366 | |
シート高(m) | 0.833 | 0.877 | |
乾燥重量(kg) | 65.0 | 67.0 | |
エンジン型式・種類 | 水冷2ストローク・ピストンリードバルブ単気筒 | ||
総排気量(cm3) | 82.9 | ||
内径×行程(mm) | 47.0×47.8 | ||
圧縮比 | 8.4 | ||
最高出力(kW[PS]/rpm) | 18.9[25.7]/12,500 | ||
最大トルク (N・m[kg・m]/rpm) |
14.7[1.50]/11,000 | ||
キャブレター形式 | PE68D(メインボアφ28mm) | ||
始動方式 | プライマリーキック式 | ||
点火装置形式 | 電子進角CDI式マグネット点火 | ||
燃料タンク容量(L) | 5.8 | ||
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング | ||
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | ||
変速比 | 1速 | 2.333 | |
2速 | 1.722 | ||
3速 | 1.400 | ||
4速 | 1.174 | ||
5速 | 1.000 | ||
6速 | 0.855 | ||
減速比(1次/2次) | 4.117/3.267 | 4.117/3.666 | |
キャスター角(度) | 26°43′ | 27°48′ | |
トレール量(mm) | 75.0 | 99.0 | |
タイヤ | 前 | 70/100-17 | 70/100-19 |
後 | 90/100-14 | 90/100-16 | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ディスク | |
後 | 油圧式ディスク | ||
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(倒立サス)クッションストローク275mm | |
後 | スイングアーム式(プロリンク) アクスルトラベル275mm |
スイングアーム式(プロリンク) アクスルトラベル292mm |
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フレーム形式 | セミダブルクレードル |