ニュースルーム

1996年10月29日 ニュースリリース

パンクの防止に効果的な二輪車用新構造タイヤチューブ「TUFFUPチューブ」を開発

本田技研工業(株)は、パンクの防止に優れた効果を発揮する、二輪車用新構造タイヤチューブ「TUFFUPチューブ」を開発しました。

このTUFFUPチューブは、ビジネスモデルを中心に広く採用されているチューブタイ プのタイヤパンクを防止するために開発したもので、近く発売する二輪車への装着を予定しています。
構造は、チューブを空気室と液室の二重構造とし、新開発のパンク防止液を液室に製造 段階で封入しています。

TUFFUPチューブの特徴

  • 1.液室が常に空気圧で加圧されているため、液室のどの部分に孔が空いても、その孔が塞がるまでパンク防止液が押し出されます。
  • 2.空気室と液室が互いに独立しているため、修理などでチューブから空気を抜いたとき に、防止液がバルブから漏れることが無く、またバルブに防止液が付着して空気漏れを起こす心配もありません。
  • 3.釘などで孔が空いた箇所が、タイヤの上部に位置したまま長期間経過した場合でも防止液が上部に残るため、気密性が保たれ空気漏れが起こりにくい。
  • 4.従来のチューブの生産設備を大きく変更する事なく製造が出来ます。
UFFUPチューブの特徴

パンク孔を塞ぐメカニズム

TUFFUPチューブがパンク孔を塞ぐメカニズムは次のようになっています。

  • 1.釘などがチューブを貫通し孔が空くと、釘とチューブの隙間に防止液が押し出されます。この時、防止液の中の繊維などがゴムの弾性力で釘との隙間に挟まれて、機密を保持します。
    孔を塞いだ繊維の間の小さな隙間を微細な粉が埋め、それを防止液が覆うことによって気密性が保たれます。
パンク孔を塞ぐメカニズム
  • 2.刺さった釘が走行中に抜けた場合においても、その孔に防止液が押し出されて孔を塞ぎます。
    TUFFUPチューブは、液室全体が空気圧を受けているため、液室のどの部分に孔が空いても防止液が押し出されて孔を塞ぐことができます。 チューブの内側の孔には空気圧がかかっているため、防止液が空気室の中に漏れません。
パンク孔を塞ぐメカニズム
パンク孔を塞ぐメカニズム
  • 3.走行中にパンク孔を塞いだ繊維が外れてしまった場合にも、防止液が再び押し出されて孔を塞ぎます。
パンク孔を塞ぐメカニズム