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第80回 都市対抗野球大会 Honda 熊本硬式野球部

1回戦

第80回都市対抗野球大会

8月21日(金) 10:00
試合会場:東京ドーム

チーム名 1 2 3 4 5 6 7 8 9
Honda熊本硬式野球部 0 0 0 3 0 0 0 3 0 6
TDK 0 0 0 0 3 0 0 0 0 3
バッテリー Honda熊本 TDK(にかほ市)
投手:江波戸-高峰-山中

二塁打
三塁打
本塁打熊丸

Honda熊本、二度の集中打で6年ぶりのドームで快勝

 4回に熊丸の2ランHRなどで3点を先取。5回にTDKに同点にされる。
 8回に3点を追加。そのまま試合終了。6-3で初陣を飾る。


 6年ぶりに東京ドームへ帰ってきたHonda熊本。「出てこればそう簡単には負けない」というHonda熊本伝説は、今年も生きているといえそうだ。02年には準優勝という実績もあるが、そのときのメンバーはほとんどいなくなっている。しかし、苦しい展開の中で、試合を決めたのは、その時代を知っているベテラン選手たちだった。

 初回、TDKの先発阿部正にあっさり三人で抑えられたが、Honda熊本のエース江波戸秀悟(波崎柳川→中央大)も初回は三者凡退で切り抜け上々の立ち上がり。投手戦の雰囲気で始まった試合は4回、Honda熊本が四番熊丸武志(筑陽学園→創価大)の左翼中段へ運ぶ2ランで先制。さらに、佐々木健悟(世田谷学園→亜細亜大)も安打し、JR九州からの補強選手宇多村典明(南陽工→九州国際大)が右中間二塁打して3点目。試合の主導権を握った。
 ところが、4回まで相手打線を2安打に抑えていた江波戸投手が5回に捕まった。スライダーが少し甘く入ったところを打たれて、2ランとソロと下位打線に2本の本塁打を浴びて同点となってしまった。

 渡辺正健監督は思い切って6回から江波戸に代えて、185cmの長身投手高峰成範(専大玉名→愛知学院大)を投入。予定より少し早い段階での継投となった。高峰投手は安打は打たれたものの、2イニングを何とか抑えた。展開からも、次の1点が大きく試合を左右しそうな雰囲気だったが、Honda熊本はここまで、4回以外はきっちり3人ずつで抑えられていた。何かきっかけがほしいところでもある。

 そんな流れの中、8回も1死となったが、八番工藤隼人(熊野→東京農大)が右中間へ二塁打して久々の出塁。続く三木剛(日本航空→愛知学院大)も初球を叩いて右前打で一、三塁とする。スクイズも考えられた場面だったが、積極的に打っていった藤野裕次(福岡工→福岡工大)は、ややつまり気味ながらも左前タイムリー打となり均衡を破った。7年前は新人だった藤野が、大事な場面で勝負強さを示した。
 続く田村亮(郡山→関大=JR九州)は一ゴロに倒れるものの、何とか併殺を逃れて次へつないだ。そして、三番は13年目のベテラン深澤圭(山梨学院大付)だが、「1点リードしたのであそこはリラックスして打席に入れました。ファーストストライク狙いでした」と言うとおり、思い切りのいい打撃で右中間を破る2点二塁打となり突き放した。

 8回裏からは、下手投げの守護神山中浩史(必由館→九州東海大)が登板。2イニングをきっちりと抑えた。地面すれすれのところから手が出てくるような感じで、スーッと浮き上がってくる球で相手打線を翻弄。最後は二者連続三振で見事に切って取った。

 終わってみれば快勝だったが、中盤は相手投手のチェンジアップにタイミングを崩され、走者を出せないことが多かった。それでも、ここぞという好機に集中打が出て、少ないチャンスをものにした効率のいい試合運びだった。
 渡辺監督は、勝負どころとなった8回の攻撃について、「予選ではあの場面でスクイズも決めていました。相手も、当然意識していたでしょうが、藤野には打席に入る前にスクイズはないからと伝えていました。少し詰まっていましたが、思い切りよく打ってくれました。その後に、深澤が続いたのも大きかったですね」と集中打を評価した。

  どんなベテラン選手でも緊張するという初戦。まして開幕試合である。緊張感が伴うのは当然だが、ほとんどの選手が東京ドーム初体験という中で、Honda熊本は終始リラックスして、自分たちのペースで試合をすることができた。「序盤、相手の投手がよかったので苦しかったのですが、いい形で集中打が出ました。次の試合まで少し間がありますので、また、気持ちを作り直します」と、渡辺監督は快勝にも気持ちを引き締めていた。