― 特別対談 荒選手×設楽選手 夢があるから強くなれる
Hondaは障がいを持つアスリートたちが全力で夢にチャレンジできるようバックアップしている。そのひとりが、「ホンダ太陽」の荒力選手だ。
同社の公式クラブ「ホンダアスリートクラブ」に所属する荒選手は、競泳選手としてシドニー、アテネの国際大会に出場。競泳を引退後は、新たな挑戦としてパラトライアスロンの世界に飛び込み、2020年東京の国際大会出場を目指している。
今回、荒選手のさらなるモチベーションアップと技術向上のキッカケになればと、特別な対談の場を設けた。相手は、Honda陸上競技部に所属する設楽悠太選手。ハーフマラソンの日本記録保持者でもあるマラソンランナーだ。競技は異なるも、Hondaに所属する二人は“TEAM Honda”の一員であり、同じく“夢に挑戦するアスリート”でもある。対談&合同トレーニングを通して、二人の夢や原動力、大切にしていることに迫った。
Profile
プロフィール
荒 力 選手
Ara Chikara
【所属】ホンダ太陽 ホンダアスリートクラブ
【生年月日】1975年3月31日生まれ
【出身地】熊本県
競泳で2000年シドニーの国際大会と2004年アテネの国際大会に出場。2016年からパラトライアスロンに挑戦。2020年東京の国際大会への出場を目指す。
<2019の実績>
2019関アジトライアスロンフェスタ 一般 3位
2019 Gyeongju ASTC Triathlon Asian Championships 4位
2019 Devonport ITU Paratriathlon World Cup 6位
設楽 悠太 選手
Shitara Yuta
【所属】Honda 陸上競技部
【生年月日】1991年12月18日生まれ
【出身地】埼玉県
ハーフマラソン日本記録保持者。2018年東京マラソンでは、男子マラソンの日本記録を16年ぶりに塗り替える2時間06分11秒をマーク。日本マラソン界の期待の星。
<2019の実績>
第9回高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン 5位(日本人トップ)
第103回日本陸上競技選手権大会 5000m 8位
第41回ゴールドコーストマラソン 優勝(大会新記録)
TEAM Honda
アスリート対談
同じHondaで働く仲間!
— それぞれの所属先について教えてください。
日常生活は
「ストレスフリー」を
大切に
— お二人の日常を教えてください。まずは食生活について。好きな食べ物は何ですか?
— 体のケアで気をつけていることは?
— オフの日に出かけることはありますか?
— 大会前になると控えることはありますか?
食べ物や体のケアに対して、強いこだわりはないという二人。自分に制限をかけてストレスをためるより、ストレスフリーな状態を大切にしていた。
長いアスリート人生の中で、自然と身につけたコンディションの保ち方なのだろう。
緊張はしない。
レースは楽しむもの
— 荒選手は競泳からパラトライアスロンへ転向、設楽選手は駅伝からマラソンへと戦う舞台を広げられましたが、そのキッカケは何ですか?
— 大きな大会をたくさん経験されてきたお二人ですが、レース前は緊張しますか?
ピンチは、乗り越えると新たな力に
— これまでのアスリート人生で大変だったことを教えてください。
— アスリートとして、挑戦していく中での敵は何ですか?
「レースで緊張はしない」と二人。大変な局面を自分の力で乗り越えてきたという過程にも、トップアスリートならではのタフな精神力を感じた。
Joint training
合同トレーニング
対談当日、荒選手と設楽選手は軽い合同トレーニングを実施。二人とも最初は緊張していたものの、さすがアスリート。体を動かし始めると硬さが取れて、自然と会話が生まれていた。
「ストレッチはあまりしません。すぐにジョッグ(ジョギング)を始めるので」(設楽選手)
「私もランの練習の前はストレッチはしません。でも、水泳の練習前は入念にやるようにしていますよ」(荒選手)
トレーニングの合間には、国際大会への出場経験を持つ、Honda陸上競技部の石川末廣コーチからの指導も。ランのスピードがなかなか伸びないことに悩んでいた荒選手。石川コーチは、ランの正しいフォーム、お尻とハム(太ももの裏の筋肉)で走るというイメージ、効果的な練習距離とペースをアドバイス。聞き入る荒選手の真剣な表情が、「できるだけ多くのことを吸収したい」という熱意を物語っていた。
「私も良い勉強になりました。意識が高いというか、いくつになっても上を目指すという姿勢がすごく伝わってきました。それに、ここへきて記録も伸びていると聞いたので、ぜひ今回アドバイスしたことを活かしていただき、2020年の国際大会に出ていただければと思います」(石川コーチ)
夢がある、
だから強くなれる
— 二人の今の夢を教えてください。
— 夢を追いかける原動力は何ですか?
— 最後に、夢にチャレンジしている人たちへメッセージをお願いします。
「夢は叶う」ことを信じ、「楽しむ」ことを大切にしていた二人。夢があるからこそ前に進むことができる、そして強くなれる。
そんな夢の力を、二人の言葉と歩んできた道のりが証明していた。
対談を終えて
- 「このような貴重な経験をさせていただき、僕自身、とても良い勉強になりました。ありがとうございました」(設楽選手)
- 「世界を目指す人と対談できて嬉しかったです。設楽選手と会ったことで、もっと頑張らないといけないなという思いが湧いてきました」(荒選手)
年齢も、歩んできた道も、競技も違う。
しかし、共に「夢・目標」を大切にしていた二人。
インタビューを通じて感じた共通点は、清々しいほどの“まっすぐさ”だった。それは「夢を叶える」ことに対しての、ほとばしる熱量の表れなのだろう。
夢があるから、挑戦できる。
夢があるから、走り続けられる。
彼らの言葉、そしてアスリートとしての生き様が、
改めて「夢の力」を教えてくれた。
対談後、荒選手は「設楽選手と石川コーチとの出会いは、自分の今後の力になった」と話し、すぐに練習場へ。設楽選手も合宿中の陸上競技部の元へと向かった。これからも続く、二人の挑戦。その姿は多くの人の心に響き、感動として刻まれていくはずだ。
Hondaは、夢に挑戦するすべての人を
応援しています。