グローバルHondaにおける
新型コロナウイルス感染防止にむけた
支援活動について
新型コロナウイルス感染症により、お亡くなりになったすべての方に哀悼の意を表すとともに、
罹患された方、ご家族の方に心よりお見舞いを申し上げ、一日も早い回復をお祈り申し上げます。
この厳しい環境の中、医療の最前線や、私たちの生活を支えるさまざまな現場で、多くの方々が頑張っていらっしゃいます。
Hondaも、製品・技術・人を通して、地域に寄り添いながら、私たちにできる最大限のことを、世界中の仲間たちとともに取り組んでいます。
この厳しい環境が早く終息し、明るい未来を切り開けるよう、これからも一層の努力と知恵をもって頑張ってまいります。
日本Japan
「感染者を搬送するための車両
(仕立て車)」を提供
- 自治体への軽症者の移動を支援するための車両を提供
- ODYSSEY(オデッセイ)/STEP WGN(ステップワゴン)等に、搬送時の感染リスクを削減するため、運転席と後部座席の間に仕切りを設置
さらに前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てています - 埼玉製作所(狭山工場)を皮切りに、国内事業所で生産
- 各地の販売会社でも車両の仕立てを行い、地元の自治体に車両を提供
- 2020年4月からの提供開始以来、累計168台を26の都道府県に提供(自治体でお使いの車に仕切り壁を追加したもの含む)
フェイスシールドを生産
- 医療現場のニーズが高いフェイスシールドの生産を、ものづくりセンター栃木で5月11日より開始し、
自治体を通じて、累計28,200セットを医療現場へ寄贈
医療現場の方々が少しでも安心・安全で医療に集中できるようにと願い、製品が最速で現場に行き届くよう、スピード感と数を念頭に置きプロジェクトを進めました。
バンパー等の大型製品の金型開発の知識を活かして、一度に多数の製品をつくることができる金型を製作しています。
誰でも簡単に使用できて、邪魔にならない、人にやさしいものを提供したいと考え、産業医の方も含めたプロジェクトメンバーで試行錯誤しながら形状に改良を加えました。安全に使用できるよう、成形後に角を取る処理もしています。
現場現物でしっかりとモノづくりをすることが、我々ができる社会への応援だと信じて取り組んできました。普段と異なる目的の製品のため、形状・金型・生産方法・物流など、一から検討することも多く、短時間での推進に苦労しましたが、スピード感を持った製作を関連各所でONE TEAMとなって達成できたことに喜びと素晴らしさを感じています。
シンプルな製品ですが、Hondaの想いが込められたフェイスシールドです。
たくさんの方々が安心・安全な日々の生活を取り戻せるよう、想いをカタチにし、私たち一人ひとりの力でこの難境を打破しましょう。
生産技術統括部 金型生産部
PO金型設計課 栫 和幸
協力依頼を受け、実際に試作品を長時間装着して業務を行い、使用感の検証を行いました。1日に使うシールド数は各現場によって大幅に異なると考え、足りない時にはクリアファイルですぐ自作できるような汎用性についても強く要望しました。前線の医療関係者に、感染リスク低減と大きな安心感を提供できれば嬉しいです。
東健康管理センター 所長
臨床医 菅原 学
人工呼吸器の架台を生産支援
- 短期での増産が求められていた人工呼吸器の架台の生産を、本田技術研究所(和光)で開始し、
7月〜9月で架台1,000台を日本光電工業へ提供
普段は試作を担当しており、今回は設計から量産まで携わる新しいチャレンジでしたが、社会にとって一番必要とされている物のひとつを、いち早く届けたいという気持ちで取り組みました。
世にある製品のため既に図面はありましたが、最速で製作し品質保証までするために、製法や図面変更を行い、短い試作期間で量産まで進めることはとても大変でした。特に鋳造部品のバラつきによる強度変更や、樹脂部品の精度検証には苦労をしました。困難の連続でしたが、メンバーが担当の枠を越えて一丸となって協力し合い、調達・物流・外注メーカー様と連携することで、難局を乗り越えることができたと思います。試作屋のこだわりと愛着で作り上げた人工呼吸器の架台が、必要としている方々のお役に立てればこの上ない幸せです。
今回の経験から得たHondaパワーの強さを引き続き発揮し、社会に役立つものづくりをしていこうと思います。
ウイルスとの戦いは長期戦になっていますが、皆さんで乗り越えていきましょう。
本田技術研究所(和光)
統括管理室 試作BL 大野 真弘
Hondaグループとして、
湖北省赤十字へ総額1,000万元を寄付
本田技研工業株式会社 | 本田技研工業(中国)投資有限公司 |
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500万元 | 500万元 ※1 |
世界各地域World
アジア・大洋州
中国
寄付 |
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寄贈 |
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第一線で苦労されている医療従事者は、自らの命をかけて患者の命を救っています。そんな医療従事者へ感謝の意を示すために、ウイルス抑制効果がある高機能車載空気清浄機を寄贈することで、安心・安全な車内空間を提供しました。
寄贈対象病院の所在地-武漢市は、都市封鎖エリアでしたが、Honda特約店や部品物流業者と一丸となり、都市封鎖が解除されると迅速に対象病院へ寄贈しました。今回、医療従事者に安心・安全・喜びを届けられたことは、非常に有意義な活動だと感じています。人はお互いに助け合うことで、どんな困難も乗り越えられると信じています。グローバルHonda、一緒に頑張りましょう!
本田技研科技(中国)有限公司
カスタマーサービス 劉 晨
タイ
寄付・寄贈・その他 |
上記、総額1億2,200万バーツ相当 |
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陰圧可動型ベッドは、輸入すると1台50万〜100万バーツと高額ですが、誰もが安全に患者を運ぶことができます。本大学でも、タイ国内での陰圧可動型ベッドの需要増加に対応する為、開発に取り組みましたが、Hondaが開発したベッドは、医療関係者のテストでも満足のいく結果が得られています。開発・製造にご協力いただいたHondaのチームに感謝するとともに、Hondaがこの可動型ベッドをタイ各地の病院へ提供してくれることに感謝します。
ナバミンドラディラージ大学
バジラ病院医学部准学部長
助教授 Anusaeng Chitsomkasem
私たちは、バジラ病院オリジナルの陰圧可動型ベッドに対し、圧力調整システムやフィルター、酸素タンク収納スペースの改良を行いました。改良されたベッドでは、より効率的な圧力調整、空気のろ過ができ、酸素タンクの収納が可能です。Hondaの自動車組立技術を陰圧可動型ベッドへ応用できることを誇りに思いますし、このベッドは新型コロナウイルスの蔓延を減らし、医療スタッフの安全性を高めるのに役立つことでしょう。
Honda Automobile(Thailand)Co.、Ltd.
ボランティアエンジニアリングチーム
管理アシスタントジェネラルマネージャー
Wallop Luangseenak
インド
寄付・寄贈・その他 |
上記、総額1.8億ルピー相当 |
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Hondaの工場付近には、貧困層の日雇い労働者が多くいて、国全体の都市封鎖で食料入手が困難な状況でした。そのため、地域の貧しい人々への食料提供を決めました。また地方自治体では、今回の危機に必要な消毒機材の備えがなかったため、Hondaの動力噴霧機が役立つと考えました。警察から外出を厳しく制限される中、特例として許可を得ることができましたが、移動や混雑する場所でのソーシャルディスタンスの維持には苦労しました。
Hondaは常により良い社会に向けて考え、CSR活動を通じ、社会課題の解決に取り組んでいます。このような危機的状況で、貧しい人々を自主的に支援できる機会を与えてくれたHondaに感謝していますし、 Hondaの一員であることを誇りに思います。また村の方々や政府からの謝意も得られ、とても嬉しいです。
自分自身・まわりの人の安全には気をつけてください。政府のガイドラインに従い、この危機を乗り越えるために可能な限り、支援を拡大していきましょう。
Honda Motorcycle And cooter India Pvt. Ltd.
総務 Chandra Bovi
ベトナム
寄付・寄贈・その他 |
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フィリピン
寄贈 |
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貸与 |
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パキスタン
寄付 |
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マレーシア
寄付・寄贈 |
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北米
アメリカ・カナダ・メキシコ
寄付 |
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寄贈 |
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その他 |
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新型コロナウイルスの影響で、アメリカでは多くの人々が自身や家族の食事を確保するのに苦労しており、Hondaの従業員は寄付やフードバンクでのボランティア活動を通じ、このような食糧不安を支援しています。
私も人々のニーズに応え、負担の一部を軽くしたいと思い、Greenburg Community Bread of Life food bankで、地域の方々へ提供する食事の準備を行うボランティアを行いました。地域への恩返しは、私たちが地域を想う気持ちを示す最も誠実な方法の一つであり、地域の方にHondaの存在を期待していただけるようにと思っています。
Honda Manufacturing of Indiana,LLC
購買 部品品質 Evan Clark
南米
ブラジル・ペルー
寄贈 |
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その他 |
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ブラジルでは、約3,600台の人工呼吸器が使用されていないと推定されており、何らかのメンテナンスが必要でした。
そのため、コロナの感染拡大と医療及びヘルスケア機器の需要増加を受け、人工呼吸器の修理と周辺地域への支援を決めました。私たちに医療機器のメンテナンス経験はありませんでしたが、チャレンジ精神をもって重要性の高い支援を実現しました。1台の人工呼吸器で10人の命を救うことができるのです。この大きな責任を全うすべく、まずは人工呼吸器の研究に専念し、スマレ工場に作業体制を整え、約30人の専任の従業員で対応しました。故障した人工呼吸器の収集、クリーニング、故障箇所の特定と解決、そして最終調整を、メンテナンスを専門とする会社との協力で技術的な厳しさも乗り越えました。努力を惜しむことなく人を助けることは、これ以上に素晴らしい感情はありません。我々チームは社会の支援のために、工学知識や電気的・機械的技術すべてを活用できることをとても光栄に思っています。
みんながそれぞれできることをすれば、このパンデミックをより早く克服できると信じています。困難な時期だからこそ、私たちは自分自身の限界に挑戦し、人を助けるために前進し、Power of dreamsを達成しなければならないのです。
Honda Automóveis do Brasil Ltda.
技術品質 ジェネラルマネージャー Bruno Gobb
バイクの工場があるマナウス市では、医療システムの高負荷と人工呼吸器不足に直面しており、アマゾナス州政府とアマゾナス州立大学との合意の元、人工呼吸器の試作品開発に取り組んでいます。
新しい製品を開発するためには、集中治療医とエンジニアからなる多機能チームの新しい知識による研究が必要でした。 最初の試作品には、最大および最小圧力(PEEP)の調整、呼吸頻度/吸気時間の制御、肺換気中の空気と酸素の混合物の適切な投与量といった医療要件を満たすための主要な機能を組み込みました。
次のステップは、高い精度を保証するための電子統合と、運用パラメーターの制御、試作品承認のための医療検査です。 新型コロナウイルスの早期解決への期待度は非常に高く、最優先すべきは人々の安全なので、私たちは責任をもって推進しています。この非常に困難な時期に、積極的に社会へ貢献できることは大変名誉なことです。 人工呼吸器の開発はHondaの専門ではありませんが、崇高な理由であるため、私たちはこのプロジェクトの実現に全力を尽くします。
この状況は、企業や社会として私たちが直面する最大の挑戦の一つですが、私たちが共に同じ方向へ行動すれば、克服できると確信しています。 Hondaの創業以来、人々を助けることは使命であり、私たちのブランドの本質です。
Moto Honda da Amazônia Ltda.
購買 ディレクター Fausto Tanigawa
欧州
イギリス・ドイツ
寄付・寄贈・その他 |
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感染リスクの高い人々は、 12週間家を出ないよう制限され、二重に困難な状況にあります。食料品の買い出しに行ったり、処方箋を入手することができないため、ボランティアを頼っています。彼らが確実に必要な物資を受け取ることができるよう、NHSで活動するボランティアへ搬送能力の高いスクーターPCXを提供しました。私たちは2013年以来、地域コミュニティの誇り高きメンバーであり、地域の手助けとなるため、何かできることをしたいと考えています。
私たちができるのは小さなことですが、良い変化をもたらすことができればと切に願っています。
Maidstone Honda Dealer
ジェネラルマネージャー Harry Pearce
イギリスで75万人が、こんなにも迅速にNHSのボランティアへ登録したことはとても感動的です。
Maidstone Honda Dealerは、通常の業務ができず大変な状況の中、困っている人々が必要な供給を受けられるよう、地域社会の配送能力を高めるべく、スクーターの提供を決めました。このような役割を果たしていることを嬉しく思いますし、私たちは彼らの活動を全面的にサポートします。
Honda Motor Europe Ltd. UK支店
二輪領域責任者 Neil Fletcher
Hondaは、
刻々と状況が変化する中、
最前線で戦っておられる皆さまへ
敬意を表するとともに、
一日も早い終息を願い、
Hondaとしてできることを
一つひとつ全力で
取り組んでまいります。
工場で働く仲間に、「“自分ゴト“とは、自分ができることは何だろうかと考え、行動に移すことだ」と伝えていました。その中で、今回関わったすべてのメンバーがそれを体現してくれたことが私にとって何よりも嬉しく、心から誇りに思います。
みんな負けるな!この試練を笑顔で乗り切りましょう!
埼玉製作所 狭山完成車工場
工場長 堀 出
工場長より「搬送車を作りたい」と話があり、「ぜひやりたい!」とプロジェクトに参加しました。今までやったことがないことだったので、慣れるまでは大変でしたが、困っている人・必要としている人のもとに1秒でも早く、1台でも多く届けたいという想いで取り組みました。
オデッセイ搬送車では、窓の大きさや位置を工夫することで、視界を広くしています。搬送車を運転する方が運転しやすいように、後部座席に乗られる方(罹患者)は、少しでも安心していただきたいという想いで、何度も何度も試作を重ね、適正な大きさ、位置を決めました。
仕切り板は、後部座席に乗られる方に少しでも和らいでいただきたいという想いで、白色にしています。この塗装は、塗装のエキスパートが1枚1枚手作業で、想いを込めて塗ってくれました。世界中のHonda従業員の 「いま自分にできることをしたい」という想いとActionを、Hondaロゴで表現しています。搬送車が完成して必要としている方々に届き喜んでいただいている姿は、モノづくりに携わる人間としてこれ以上ない幸せです。引き続き、私たちは最前線で働く方々をモノづくりで応援していきたいです。いま、私たち一人ひとりが自分に何ができるのかを考え、Actionを起こし、みんなでこの難局を乗り越えていきましょう。
埼玉製作所 狭山完成車工場
プレスモジュール 金井 英城