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2007年09月12日 ニュースリリース

GE Honda、HF120エンジンの性能実証試験を開始

本リリースは、米国東部夏時間2007年9月11日正午(日本時間12日午前11時)に発表されたものです。

<ご参考>
 HondaとGEの小型航空機エンジン製造の折半出資子会社である「GE Honda エアロ エンジンズ」(以後 GE Honda)は、埼玉県和光市の本田技術研究所航空機エンジン開発センターにおいて、量産型ターボファンエンジン、HF120のフルエンジンでの性能実証試験をこのほど開始した。

 GE HondaはHF120の圧縮機、燃焼器、高圧タービンなどからなるエンジンコア部分による運転試験をこの春より開始し、圧縮機とタービン翼形の力学的、空力的特性の確認を行い、夏からはコア全体の性能と熱的特性の確認作業を進めてきた。今回のフルエンジンでの試験開始により、今後5ヵ月間でこの実証用フルエンジンの熱的特性、構成要素ごとの効率、運用上の性能などを検証していく。今後も積極的にテストを進め、2008年に始まる認定取得試験に備える。今後7基の試作エンジンを生産する予定。

 GE Honda社長のウィリアム・ドワイヤー(William J. Dwyer)は「開発工程の中でも、非常にワクワクする瞬間だ。認定試験開始までに可能な限り多くの実証試験を行い、このエンジンに加えられた様々な改良の有効性を確認していきたい」

 GE Honda HF120ターボファンエンジンは、スペクトラム・エアロノーティカル製の新型ビジネスジェット機“Freedom”と、ホンダ エアクラフト カンパニー製の量産型“HondaJet”に搭載されることが2006年10月に発表された。“Freedom”と“HondaJet”は、ともに2010年の販売開始予定であり、GE Hondaは2009年中にHF120の型式認定の取得を目指している。

 HF120は、Hondaが独自開発したHF118プロトタイプエンジンの後継であり、HF118にGEとHondaが共同で改良を加え、燃費や信頼性、低騒音、低エミッション性能を向上させながら、定格出力を2,095ポンドに高出力化した。

 小型で価格を抑えたビジネスジェットの台頭により、信頼性と耐久性の高いジェットエンジンの需要は大きく伸びると予想される。HF120はクラストップの長いメンテナンスインターバルを誇り、タービン羽根に使用されている先進的な材質やコーティング技術などにより、エンジンホットセクションの内部開封検査が必要となる最初のメジャーオーバーホールが5千時間不要としている。 こうした高い耐久性は、エアタクシーなど、稼働率が高い機体への搭載に理想的であり、軽量で効率的なデザインによって、お客様が求める飛行距離や快適性に対応している。

 GE Hondaは2004年にGEとホンダ エアロ インクの50:50のジョイントベンチャーとしてオハイオ州シンシナティに設立された。GEとHonda双方の強みを活かしながら、小型ジェットエンジンのビジネスを切り拓いていく。

会社 概要

社名

GE Honda エアロ エンジンズ/GE Honda Aero Engines, LLC

社長

ウィリアム・ドワイヤー(William J. Dwyer)/GE Aviation ジェネラルマネージャー

副社長

藁谷 篤邦(わらがい あつくに)/ホンダ エアロ インク副社長

所在地

米国オハイオ州シンシナティ

資本

GEとホンダ エアロ インク(Hondaの航空エンジン事業統括子会社)との折半出資
資本金40万ドル

従業員数

常勤10名前後

業容

推力1,000から3,500ポンドまでの民生用小型ターボファン領域でのエンジンの認定作業、機体メーカーへの営業活動、カスタマーサポートなど

  GE Honda エアロ エンジンズのWebサイト(英語): http://www.gehonda.com/