Hondaは、HRC((株)ホンダ・レーシング)ワークスマシンの先進技術を投入した、水冷・4ストロークエンジン搭載のモトクロス競技専用車「CRF450R」「CRF250R」の操縦安定性や出力特性など戦闘力を向上させ、2008年型モデルとして、9月27日(木)に発売する。
今回の「CRF450R」「CRF250R」では、2006年から全てのHRCモトクロスワークスマシンに投入し、実戦でその性能を証明してきた「Honda プログレッシブ ステアリング ダンパー」を新たに採用し、同時に前後サスペンションのセッティングを見直すことにより、高次元での操縦安定性を実現している。また、エンジンも各部の熟成を図ることで低・中速、および高速の伸び領域におけるドライバビリティーや耐久性を向上。クラス最強のモトクロッサーとして、さらに大きく進化を遂げている。車体色には、Hondaモトクロッサー伝統のエクストリームレッドを採用。燃料タンク左右側面のシュラウドグラフィックにシルバーのストライプをあしらうとともに、ゼッケンプレートのデザインを新たにすることで、優れた戦闘力とアグレッシブな走りをアピールしている。
「CRF450R」「CRF250R」は、4ストロークマシン特有の幅広い出力特性と、高い走破性能などが好評を得ているHondaのモトクロス競技専用車である。
販売計画台数(国内・年間)
CRF450R
100台
CRF250R
800台
メーカー希望小売価格
CRF450R
803,250円(消費税抜き本体価格 765,000円)
CRF250R
661,500円(消費税抜き本体価格 630,000円)
- ※このCRF450R、CRF250Rは、道路及び一般交通の用に供する場所では一切走行できません。
また、登録してナンバープレートを取得することもできません。
CRF450R、CRF250R 2008年型モデルの主な変更点
CRF450R、CRF250R共通の変更点
HRCワークスマシンで熟成されたHonda プログレッシブ ステアリング ダンパーで操縦安定性向上
「Honda プログレッシブ ステアリング ダンパー」は、ハンドル操作に応じてダンパーストロークレシオを変化できるよう、筒型ダンパーをステアリングステム前方のフレーム部と、ハンドル操作により回動するステアリングボトムブリッジの間に設置。これにより、ハンドルが直進付近の場合は減衰トルクの発生がほとんどなく、舵角が大きくなるにしたがってダンパーストロークが大きくなることで、減衰トルクが滑らかに増加する特性を実現。特殊なリンクを使うことなく、機構学的にプログレッシブな減衰モーメントをコントロールすることで、従来の軽快性を損なわず、安定性、限界性、コーナーでの接地感を高め、操舵フィールを大幅に向上、ライダーの疲労軽減にも寄与している。システムトータルの重量は188gと非常に軽量なものとしている。
フレーム
アルミ製ツインチューブフレームは「Honda プログレッシブ ステアリング ダンパー」の採用により、ヘッドパイプにダンパー取り付け部を追加。また、フォーク・トップ/ボトムブリッジのステムオフセットを2mm短縮し、軽快な操縦性と安定性の両立を実現。
ブレーキ
今回新たに軽量かつ放熱効果に優れたφ40mmの大径ウェーブ型ディスクブレーキを前・後輪に採用し、80gの軽量化を達成。これによりバネ下重量をさらに軽減し、路面追従性の向上に寄与。
CRF450R
エンジン
Honda独創のメカニズムであり、コンパクトなエンジンを実現したユニカムバルブトレインを引き続き採用しながら、低・中速、伸び領域のドライバビリティー向上を図るため、ギアポジションセンサーを新たに追加。各ギアで最適な点火時期のコントロールを実現。またクランクシャフトの軽量化や、クラッチアウターおよびクラッチセンターに二硫化モリブデンコート処理を施すなど、細部にわたって改良を実施している。
排気系
低・中速の出力特性とドライバビリティー向上に貢献するため、エキゾーストパイプのテーパー形状を変更。またマフラーボディーを30mm延長、エンドパイプ径をφ34.8mmからφ25mmに変更するとともに、マフラーエンドキャップにチタン材を採用することで、騒音規制対応とともに軽量化を図っている。
CRF250R
エンジン
ユニカムバルブトレインを引き続き採用しながら、ドライバビリティー向上を図るため、ピストンおよびクランクシャフトを新設計とし、同時に排気バルブやロッカーアームの軽量化など動弁系の細部にわたる改良を実施、圧縮比の変更とレブカット回転数を13,500rpmへと大幅にアップしている。また同時に、吸・排気ポートの形状を見直したうえでECUとキャブレターのセッティングを変更。バランサーシャフトなどの軽量化を行うとともに、クラッチにジャダースプリングを追加して耐久性と操作フィーリングの向上を図るなどのリファインも合わせて実施。これらによりエンジンレスポンスと低・中速、伸び領域全域での出力特性向上を果たしている。
排気系
2007年モデルに引き続き、アルミ製デュアルマフラーを採用しながら、低・中速での出力特性の向上を実現するため、エキゾーストパイプのテーパー部を70mm後方へ移動し、ジョイントパイプ分岐部の容量を50ccアップ。また、FIM(Fédération Internationale de Motocyclisme:国際モーターサイクリズム連盟)騒音規制に対応すべく、インナーパイプ径の縮小と長繊維グラスウールの増量などにより消音効果を向上することで、排気音量94dB以下を実現している。
主要諸元
通称名 | CRF450R | CRF250R | |
車名・型式 | ホンダ・PE05 | ホンダ・ME10 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.189×0.825×1.262 | 2.170×0.827×1.277 | |
軸距(m) | 1.489 | 1.477 | |
最低地上高(m) | 0.339 | 0.362 | |
シート高(m) | 0.955 | 0.965 | |
乾燥重量(kg) | 99.4 | 93.4 | |
エンジン種類 | 水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒 | ||
総排気量(cm3) | 449.4 | 249.4 | |
内径×行程(mm) | 96.0×62.1 | 78.0×52.2 | |
圧縮比 | 12.0 | 13.1 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 41.0[55.7]/9,000 | 31.6[43.0]/11,000 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 50.3[5.13]/7,000 | 29.2[2.97]/9,500 | |
キャブレター型式 | FCR(メインボア φ41mm) | FCR(メインボア φ40mm) | |
始動方式 | プライマリーキック式 | ||
点火装置形式 | 電子進角CDI式デジタル点火 | ||
燃料タンク容量(L) | 7.2 | 7.3 | |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング | ||
変速機形式 | 常時噛合式5段リターン | ||
変速比 | 1 速 | 1.800 | 2.142 |
2 速 | 1.470 | 1.750 | |
3 速 | 1.235 | 1.450 | |
4 速 | 1.050 | 1.227 | |
5 速 | 0.909 | 1.041 | |
減速比(1次/2次) | 2.739/3.692 | 3.166/3.923 | |
キャスター角(度)/トレール量(mm) | 26°46´/111.4 | 27°50´/125.0 | |
タイヤサイズ | 前 | 80/100-21 51M | 80/100-21 51M |
後 | 110/90-19 62M | 100/90-19 57M | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ディスク | |
後 | 油圧式ディスク | ||
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(倒立サス) クッションストローク315mm |
テレスコピック式(倒立サス) クッションストローク315mm |
後 | スイングアーム式 (プロリンク)アクスルトラベル320mm |
スイングアーム式 (プロリンク)アクスルトラベル313mm |
|
フレーム形式 | アルミツインチューブ |
お客様からのお問い合わせは、 「お客様相談センター 0120-086819(オーハローバイク)」へお願い致します。